JIRA Product Discovery触ってみたメモ
JIRA Product Discoveryについて
Atlassianによるプロダクトマネジメントを実行するにあたって、合理的な意思決定を支援してくれるツールです。
こういったツール自体は特段新しいものではなく、海外だとproductboard、国内だとflyleが有名どころなのではないでしょうか。
公式サイト及び動画が結局は概要として一番まとまっているのですが、もう少し実際の使用感を知りたかったので自分用に簡単にまとめてみました。
まず、Product Discoveryはどういった概念で構成されているのかをざっと整理。
図の通り、大きくはIdeaとViewに分けることができますので、それぞれについてここからは見ていきます。
Idea
Insight
Ideaを裏付ける情報等を紐付けて管理をすることが出来ます。
Insightの特徴としては以下。
あらゆる情報ソースを紐付けて管理することが出来る
Impactスコア、ラベルを付加出来る
各種ViewからInsightの総数や内容へ簡単にアクセスが可能
情報ソースとしてはURLに限らず、SlackやChromeなど各種Extentionが提供されているので、これらを用いることで統合的に管理することができそうです。
Delivery
JIRA上で管理される開発チケットを紐付け、進捗をSyncすることが出来ます。
プロダクトマネジメントとしてのチケットと開発管理のチケットが別で管理されている場合は、往々にしてここのズレに悩まされがちかと思いますので、これはJIRAユーザーにとってはとても嬉しい機能ですね!
Fields
Ideaに対して各種プロパティを付加し、管理することが出来ます。
Notionなどを使われている方には馴染みやすいのでは無いでしょうか。
これによって各種入力値を正しく正規化することが出来、後述するViewとしてもいろいろな角度にて表示をすることが出来るようになります。
余談ですが、「日付」は日/月/四半期と粒度を分けて設定が出来るあたり、わかってる〜〜〜!といった感じでうれしいですね。
View
ViewはストックされたIdeaをどういった切り口で表示するかという概念になります。
表示形式としては以下の4つ。
List
Board
Matrix
Timeline
優先度決めに使うのか、ロードマップの管理に使うのか、などユースケースに応じてうまく使い分けていくことが重要になりそうです。
List
Ideaをリスト表示する最も標準的なViewです。
サンプルプロジェクトでは一覧表示の他に以下の2つのケースが紹介されています。
Board
おなじみカンバン形式での表示です。
スイムレーン表示なども出来るので、OKRベースで整理するなどもいいかもしれませんね。
Matrix
Ideaに紐付いた数値情報を元に、Ideaを二次元グラフ上にプロットして表示することが出来る機能です。
サンプルでは、インパクトエフォートマトリクスとしてXY軸が設定されていました。
Timeline
Ideaを時系列表示するViewです。
ロードマップとしてはBoard Viewで出しつつも、具体的な実行計画などはTimeline Viewで出すなど、同じIdeaを複数のViewで取り回せるのはいいですね。
感想
まだBETA版というのもありますが、個人的にはAll in oneすぎるツールはあまり好みではないので、そうそうこれくらいで十分なんだよ!といった感じで好印象でした。
(Atlassian自体がマルチプロダクトな思想であることから、単体として過渡にFatとなるイメージもないですし。)
少なくとも通常のタスク管理ツールやスプシをグリグリやる作業は、そっくりそのまま代替できそうだなという感触は得られました。
ただ、Notionマスターの方からすると乗り換えるほどに嬉しいことは無いんじゃないかなとも思いました。Notion自体もJIRAとの連携はより強化されていくようですし。
とはいえ標準連携の安心感は抜群ですし、そもそもNotionを使っていないJIRAユーザーであれば最有力な選択肢になるのではないでしょうか。
以上、実運用していない人目線でのファーストインプレッションでした。
おいしいごはんでも食べて次の活力にします!