《 特別じゃなくていい.1 》

サンパウロから車で、

3時間の山の中に17日間滞在していた。

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毎日それぞれが分担する当番があった。

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朝食作り、

昼、夕食作り、

時間連絡係、

トイレ掃除、

作業時の水、バナナ補給係、

畑の水撒き、

オーガニックゴミを捨てて藁をかける、

焚き火の薪集め、

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それは、
生活のほんの一部だった。

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それ以外の仕事は、

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畑仕事か、

椅子作りか、

家のペンキ塗りで、

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午前中だけだった。

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それから皆で昼食を摂って、

まいにち午後は自由時間だった。

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滞在3日目、

早くも午後の
自由時間を持て余した私は、

コエーリョに聞いた。

「 午後、何したらいいのかなぁ❓」

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彼は笑って言った。

「 それを、
見つけるためにここにいるんでしょ⁉️」

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そうだった…

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それから何日も過ぎ、
ゆったりした毎日にも慣れた頃、

畑作業をしながら思った。

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食事を作るために、

メニューを決めたり、
材料を選んだり、
切ったり皮を剥いたり、
まぜたりこねたり、
お皿やコップ、
フォークの準備をしたり、
後片付けをしたり、

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掃除をするのも、

トイレ、
シャワー、
キッチン、
食堂、
それ以外にも…
どこまで気付いて手をかけるか、

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畑仕事をするのも、

丁寧に草を抜いたり、
一つ一つをじっくり観察したり、
気になるものは、
少し噛って感じてみたり、
虫に出会ったり、

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その一つ一つの作業が、

生きることなんじゃないか❓

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何か特別なことをしなくとも、

当たり前にみえる
作業の一つ一つを丁寧にやることが

自動的に、
癒しや学びに繋がってるんじゃないか❓

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そうやって、

祈りと感謝と共に
生きてきたんじゃなかったか❓

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そんなことを考えていた。

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