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大阪・道頓堀「今井」のおうどんに感動しすぎて発狂してしまった件

秋休みを利用して、息子とUSJに行くことにした。

もし大阪に行くことがあれば、絶対にしたいことがあった。

それが道頓堀「今井」のおうどんを食べること。

この道頓堀「今井」は、戦後から三代続く老舗のうどん屋さん。よほど有名らしく、いろんな人のインスタやFacebookに載っていて、見るたびによだれが出ていた。

もともと母が関西の人なので、わたしは薄味のお出汁の効いたうどんを食べて育った。だから関東のうどんは,だしの香りがしないし、しょっぱいし、色が濃いしで、いつも物足りない。

麺文化ってほんと狭い日本の中でも細分化されていて、お出汁文化の関西でないと、この薄口のうどんを食べるのはとても難しい。

香川のうどんは、出汁よりもうどんそのものを味わうし、関東はそもそも、うどんよりも、そば文化だし。育った群馬もうどんそのものは美味しかったが、とにかく汁がしょっぱく感じてしまう。

あの、かつお出汁の香りがふわーーとしてくる体験。その香りだけで幸せな気分になるのに、その体験がなかなかできないのは、関東にいて辛い部分だ。

だから大阪に来る用事があれば絶対に食べるぞ、と気合を入れていた。本店は道頓堀だが、幸いなことに新幹線が止まる新大阪駅構内にお店があるという。

だがひとつ問題がある。自分の興味がないものには猛烈に付き合いが悪い息子。現地で不機嫌になられても楽しさが半減するので、息子との旅はあまり欲をかかないのだが、今回は譲れない。

新幹線の時間にお腹がすくとは限らないが、もし息子がお腹がすいていなくても、わたしは絶対に食べるから、その間どこかで待っててね!と行く前から宣言しておいた。

そしていざうどん!というとき、新幹線の時間が中途半端で、少食な息子はやはりお腹がすいておらず、食べないとのこと。それでも今回は初志貫徹でうどんを食べる!と宣言し、息子には近くの待合室で待っていてもらうことに。

新大阪駅構内の「のれん街」というコーナーの一角のイートインに「今井」はあった。荷物を置いて早速注文。

ただ残念なことに、悲願の「今井」なのに、時間的にわたしもあまりお腹が空いていなかった。幸いなことに、ミニサイズがあったので、それを頼んだ。

親子丼とか、出し巻きとか、食べたいものがいっぱいあるのに。悔しいけど、お出汁を味わえるだけでも幸せ、とばかりに注文して出来上がりを待った。

出てきたおうどん、お出汁は黄金色。わたしは天かすが大好きなので、きつねうどんて食べないのだけど、ここはきつねうどんが有名ということで、あえてのきつね。

ねぎのナナメ感がいい感じ!!!

お出汁を飲む。はぁ、五臓六腑に沁みわたる!!!!
なんともやさしい味。あったかい。あったまる。

日本人は寒い時、こういうお出汁のきいたものを飲んでほっこりできるから幸せだ。ほかの寒い国の人にも紹介したい。

お揚げをいただく。かなり甘めの味付け。このきつねに合うようにブレンドされたのか、こちらの七味は、かなり山椒強めのオリジナル。山椒大好きっ子のわたしはかなり多めに七味をかけていただいた。山椒はうなぎとか、甘めのものに合うので、この甘めのきつねにとてもよく合った。

うどんはヤワ麺文化なのでやわらかくてトゥルトゥルの太めうどん。こうなんというか、飲み物的に入っていく感じがたまらなく好き。

ちょっと塩気が強いお出汁に、甘いきつね。山椒の効いた七味に、ナナメのじゃりじゃりしたネギ。そしてトゥルトゥル麺。ああもう完璧じゃないですか。

食べた経験を思い出しながらこれを書いていたら、まずい、お腹がすいてきた。

あまりに感動したので、ぜひこの感動を息子にも味わわせたかった、と残念に思った瞬間、目に入ったのが「お土産用」

なかなか強気なことに、店内で食べるのとほぼ変わらないお値段で販売されていたし、再現性がどれほどのものか分からないので迷ったが、とにかくいっちょう食べてみようと、家族3人分をお土産に。

山椒ききまくりの七味も一緒にゲットした。

帰宅した翌日、早速「晩ごはんはうどんです」と宣言して、作り始めた。老舗のうどんって作るの結構面倒くさいんだけど、ここのは超簡単。

お出汁を倍で薄めて、そこに直接うどんをぶち込んで煮る。味をしみこませる「煮込みうどん方式」なので、鍋の数が増えなくて助かる。

お高いだけあって、中を開けるとナナメのじゃりじゃりネギにきつね2枚、山椒効きまくりの七味まで入っていた。

さらにサービスの良いことに、作り方動画がyoutubeで見られるようになっていた。マジで神。

あまりに簡単なので、はい完成。

なにこれ、再現性100%じゃん。いやむしろ、新大阪で食べたミニうどんの器がプラスチックだったし、家のは陶器のどんぶりにしたので、よりよくなってない??

とはいえ味はどれほど再現性高いかわからないので、試食。

店内で食べた味の記憶があるうちに食べたのでハッキリ言える。

これ、再現性100%。

これでわたしはいつでも関西のおいしいうどんがお取り寄せできるではないか!天下とったど!(高いけど)

うどんにはご飯をつけるもの。という母の関西文化を引き継いで、わたしはうどんにはご飯ものがないと満足できないので、鮭ごはんを自作。旦那と息子はそんな炭水化物だらけ文化に染まっていないので、麺だけでいいとのこと。

ビールにうどんにごはん。糖質バンザイ!


ということで、関西のお出汁効きまくりのうどんに飢えているそこのあなたは、今すぐ今井のうどんをお取り寄せすべきだ。

わたしもお取り寄せしたいなぁ、でも送料がなぁ、と悩んでいたら、なんと全国の百貨店でもお持ち帰りの取り扱いがあった!

たくさん買い込みたいが、何しろ日持ちがしない(5日間)なので、いちどにたくさん買えないのは辛い。

でもそのおかげで再現率100%をキープできているのだろうから仕方ない。

家族はわたしほど感動していないだろうから、わたし一人分だけ、なべ焼きとかほかのうどんも含めて3つくらいお取り寄せして、3日連続うどんでも構わないのだが、そもそも一人になる時間がないし、自分だけうどんを作っても、他の家族のごはんも作るので現実的ではない。

1人前800円なら大したことないけど、あまり感動してもらえない人にふるまって3人で2400円はコスパ悪いんだよなぁ。わかってくれる?主婦の皆さん。

だけど、身近にお出汁があると知ったわたしは、以前のわたしとは違う。ときどきこっそり、自分のためだけの「おうどん」を作ろうと思う。

今日もお読みくださりありがとうございました!

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