見出し画像

全てはきっかけになる話〜病室から〜

唐突ですが、現在、1週間ほどの入院をしております。
今日手術でした。

画像1

(三つ編みは病院からの指示なので30歳で三つ編みかよ!とは言わないでください…)

病名は『左側上顎歯原性腫瘍』
要は口の中の良性腫瘍です。

蓋を開けてみたら良くある良性腫瘍。
ただここまで大きくなるのは珍しいらしく、確定診断に時間がかかり、「これ、癌かな…」という精神状態でこの夏を過ごしていました。

その期間が自分の思考と行動に与えた影響について、ちょっと書かせてください。

(娘と夫のいない夜なんて久しぶり過ぎて、何かしていないと寂しい、というのが本音)


6月、口内炎が治らない

まず、入院までの経緯の話。

散々noteに書いていますが、6月にミールシェアサービス『マチルダ』のβ版をリリースしました。
α版から1年少しでやっと踏み切れたβ版リリース。
よーしやるぞー!という気持ちでいる中で左頬に口内炎ができ、最初はなんにも気にしてなかったのですが、とにかく治らない。

口内炎の所が腫れて噛んでしまうので、食べ物も美味しく食べられない、という状態が2週間くらい続きました。

「んーおかしいなー、思ったよりストレスかかってて治らないのかな?」と思いつつ歯医者に通うと、

「んー…治りが遅いし、腫れている。大学病院紹介しますね」

となり、ここから徐々に私の不安は増していきます。


7月、癌が怖い

大学病院に行き、細胞診をし、組織診をし、病理での診断結果を待つまでがとにかく長く、追加の病理診断?も必要だったようで、合計で3週間ほどかかりました。

その間口の中は痛く、腫瘍であることはほぼ分かっていたので脳裏によぎるのは「口腔癌」

結果が出るまでのあるある行動だと思うのですが、ネット検索しまくりましたし癌の本を読んだりもしました。

※素人にとても分かりやすかったので、こちらの癌の本オススメします。

※ちなみに、その時に出会った考え方が「ネガティブ・ケイパビリティ」で、noteに書いています。
とても面白い、そして大事な考え方だと思うので是非読んでみてください。

病理で診断が確定し、冒頭の『左側上顎歯原性腫瘍』となり大いにほっとしたのですが、腫瘍の原因は分かりません。歯原性でおそらく親知らずから派生したのでは、ということでした。

その後8月もCT検査やMRI検査、手術の話など通院が続きました。


8月、サービスクローズを決意

6月終わりから7月いっぱい、「癌が怖い」という心境に陥った私は、その怖さを跳ね返すためにも、それまで以上に

・自分にとって大切なものは何か
・どうやって生きていきたいのか

を考えるようになりました。

その結果、良くも悪くも「絶対に必要なサービスである」と頑固に進めてきたミールシェアについて、1年半経って、やっとやっと客観的に見ることができたのです。

サービスクローズに至った敗因や反省点はnoteに書いたとおりなのですが、それを直視するきっかけ(本当はこんなきっかけなくても起業家は、常に客観視をし、問題点を直視しなければいけないのですが...)は、私の口の中にできた腫瘍がくれたのでした。

「癌が怖い」時に考えた、どうやって生きたいのか、を言語化したものがこちら↓

世の中に幸せを感じる人が1人でも増えるよう、
自分の存在を社会に還元していきたい

結局これに尽きるのです。

私は自分のことをずっと平凡だと思って生きてきましたが、「幸せを感じる力」については非凡なのでは?と最近考えていて、毎日楽しく幸せです。

自分が楽しくて幸せなら、世の中をもっと良くしたい!と思う人が増えて、世の中はきっともっと楽しくなる。

これに似たようなことは前々から言っていたと思いますが、「癌が怖い」時に、よりその価値観が鋭くなり、

「あ、今のままだと全然還元できていない。私が幸せなうちにもっとスピード持ってやらなくては、やりたいことが何もできない。」

と気がつき、ミールシェアをクローズ、ピボットすることに決めました。

会社としてのミッションである「みんなで子育てをする社会をつくる」についても、

子育てにおいて分断がない世界、
子育てにおいて共助のつながりが生まれる世界をつくる

と、もう少し言語化できました。

今はとにかくミニマムで形にするべく、動いています!

画像3


全てはきっかけになる、と思う

良性腫瘍ごときで何を大袈裟な、と言われそうですが、不安が体にまとわりついて離れなかった今年の夏は、自分自身の価値観をより鋭くした期間だったと思います。

結果、(今日摘出した)口の中の腫瘍は、1年半のミールシェアのサービスクローズ、そしてピボットのエネルギーに繋がりました。

人生において「どうしよう...」という局面は人並みに経験してきていますが、全ては、考えたことのなかったことを考え、知らなかったことを知る機会になっている。
そして更には、自分自身を見つめ直しもっと真剣にもっと幸せに生きるきっかけになる、と今回の経験であらためて思いました。

もちろん、実際に「余命◯ヶ月です」と言われた時にどうなるのかは未知の領域なので、癌はやっぱり怖いし、それ以外の病気、事故もとっても怖い。
その他、「できるなら自分の身に起こって欲しくない」と思うような怖いことは沢山あります。

ただ、「全ては、もっと真剣にもっと幸せに生きるきっかけになる」と今回思うことができたことで、少しその怖さが軽減されたような気がしています。


病室の夜はとっても静かなので、そんなことを考えました。

画像2


頂いたサポートは全て本となり、私の知識となります。