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卒業式。教育委員会は生徒の模範となるスピーチをすべし

小中高大とそれぞれの卒業式に出てきたし、コミュニティスクール委員になってからは、来賓としても卒業式に隣席しているが、あまり心に残るスピーチを聞いたことがない。というか、毎年同じようなスピーチで印象が薄い。

特に校長先生の話と、教育委員会告示と、来賓祝辞が面白くない。ああいう時こそ教育関係の仕事をしている大人の代表として「スピーチとはこうあるべきだ」という生徒の模範になるようなスピーチをしなくちゃいけないと思う。書けないなら習えばいい。

いつぞやは、上記3人が同じ書き出しで始まる文章を読んだ。「春の香りが漂う季節となりました」が3回続いた時は、うとうととしていたので、何回も同じ夢を見ているかと錯覚するくらいだった。

最初の語り出しで、聞いている人の心をつかむのは、今やスピーチで基本中の基本。結論を先に述べる結論ファーストも基本。そして大事なことは3つまで。しかもトータル3分がいい。
ましてや、季節の挨拶に続き、前文がある文章なんて、実社会ではほとんどない。たしかに形式ばらなくてはいけないところもあるかもしれないが、そういう型通りのことをやめていこうという教育の流れの中、あまりにその代表者が逆行している。

しかも内容の方は、どの年度に読んでも差し障りのないようなものばかりだ。「あ、去年の原稿でした」と言ってもおかしくない。この学校の生徒、この学年の生徒ならではのエピソードも入っていない。

せっかくの晴れの卒業式なのに、あくびを噛み殺して参列している卒業生を見ると同情してしまう。

有名なスピーチを3つアップしておく。
さすがにここまでとは言わないけれど、少なくとも「今のは何の話だったのか」聞いたあとに人に伝えられるような内容であってほしい。

特に、教育委員会代表の方は、卒業生の心をグッと掴む原稿を書いて欲しい。小学校や中学校の卒業生くらいの年代だと、学校の先生に憧れる子供達がいるわけだし、その先生たちが所属する教育委員会の代表の文章がつまらないと、子供たちも「大学を出た大人のスピーチがこれか……」と、そもそも進学することに夢を抱けないのではないか。

あ、宣伝になりますが、こういった原稿を書く仕事もしています。また、毎回私に頼まなくてもよいように、つまり、自分で書けるように、文章指導もしています。

まずは、あなたが明日死ぬとして、在校生に伝えたいことを3つ考えて、原稿を書いて送ってください。

そんな感じ。


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