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スポヲタ情報局 (Sporta News)

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記事一覧

NFLが各チームにトラッキングデバイスの着用を「義務付ける」!?スポーツ科学が明確にした、段階的な負荷上昇の意義

1. NFLが下した画期的かつ先進的な英断 米国プロアメフトリーグであるNFLでは、近年のスポーツ科学研究における研究で急激に練習時間・強度を上昇させるのではなく、段階的にそれらを増やしていくことで、靭帯・アキレス腱などの怪我リスクを大幅に低減できる事がわかった。 それを受け、今年度トレーニングキャンプでは、①それらを測定するために必要なトラッキングデバイスの着用、並びに②練習強度の段階的な上昇を各チームに「義務付ける」という画期的な決定を下した。 NFLはかねてより怪

今週の注目スポーツテックトピック<22年2月22日-28日>

今週起きた、スポーツテック分野における注目トピックを3つ、以下の通り纏めて見た。エンタメ界の頂点米国におけるスポーツテックの発展は本当に恐ろしい。。 本スポーツテックに関するレターとは別に、スポーツビジネスに関するトピックは別途メーリス配信しているので、こちら欲しい方はDMで。 1.  新興スポーツメディアであるWave Sports & Entertainment、そのシリーズBラウンド(合計USD27mil調達)を実施日本でもZ世代のスポーツ離れは問題化してきていると

《仮想通貨を利用したチーム応援サービス!》ACミランが導入!!その背景は!?

ACミランはコロナ禍で新たなファンエンゲージメント・収益拡大を模索する中、Socios.comとグローバルパートナーと契約を締結することを発表した。 ではSocios.comとは何か。新たなファンエンゲージメント・収益拡大の施策とは何かについて今回の記事で説明したい。 1. 新たなファンエンゲージメントの形態ACミランが契約したSocios.comとは、簡潔に説明するとファンがチーム発行ポイントを購入する事で、チーム運営の意思決定に参加できる新たなファンエンゲージメントプ

<お金が全て> NBAの次なる一手はそれだったか。。。。

コロナで世の中が激変した今、前回(以下記事参照)お伝えしたとおり、NBAでは入場者制限による収入の大幅減に苦しめられている。 その減収額はなんと昨季だけで約1,600億円にものぼり、今季もこのままコロナが続くとその数字は天文学的な数字になってくると想定される。。。 ではNBAは無策か?というとそうではない。 NBAはある意味極めて合理的に現状を受け止め、その中で行動している。 そう、コロナによる入場者制限で失われた収益を他の収入源(スポンサー、放映権他)で全て補填するの

<お金が全て> NBAが12月22日に再開される「大人」な理由

コロナの影響で史上最長となったNBAシーズン終了から2ヶ月、2020年-21年シーズンが米国時間の明日開幕しようとしている。 19-20シーズンのファイナルがレイカーズによる優勝で閉幕した10月11日からすぐ、N B A幹部は翌シーズンの日程調整に励んでいた。再開日時につき様々な憶測が流れる中、最終的にはクリスマス前の12月22日に新シーズンが開幕することが決まった。NBAファイナルを戦い終えたばかりのNBA一のスター選手、レブロン・ジェームスがその開幕日が早すぎると大否定

<スポーツの醍醐味はここだ...> 〜キックボクシング大会運営を通じて〜

少しゆとりが出てきた為、まともなNOTEを書きたいと思う。 事後だが、スポヲタとして12月6日(日)に、元キックボクシング日本チャンピオンの薩摩3373さんによって鹿児島にて開催された、新規キックボクシング大会「ERUPTION2020」の運営サポートをさせていただいた。 主催者の薩摩3373さんは、鹿児島出身で、正真正銘のキックボクシング日本チャンピオン。地元では言わばレジェンド的な存在であり、その方がコロナ下で試合機会を失われた地元選手のために大会を開催したいとして、

ヤレるのはどちら!?瀬戸大也VS宮崎大輔

どうも! SNSの普及で急速にプライベートと公式の場との分け隔てが無くなってきている今、お金持ちやイケイケアスリートにとってどんどん不倫をしづらい時代になってきている。 歴史を遡れば、戦前、いや将軍時代、いやまだ人間がオナ0ーを覚えたてのチンパンジーだった時代から強いものは多くの女性を営むというのが世の常だったのに。今は倫理観というものが発達して、人間の本来の性と逆行して物事が動き出している。 イケメンで不倫をした瀬戸大也選手と、宮崎大輔両選手に焦点を当てて、二人をTi

(後編)断言する、レッドブルは世界一のスポーツ企業になる

前回のNOTEにていかにレッドブルが凄い会社であるか説明すると共に、最後同社がスポーツシーンにどの様な狙いで入ってきたかまではご紹介できたかと思う。 今回は、そんなレッドブルが何故世界一の「スポーツ企業」に今後なるか解説したい。 まず前回のおさらいだが、①レッドブルは飲料メーカーでなく、「マーケティング」会社であり、②元々レッドブル自体の「マーケ」目的でスポーツ界に入ってきた点は覚えておいて欲しい。 さて、そんなレッドブル社だが、スポーツ界に進出してきた効果はとてつもな

断言する、レッドブルは世界一のスポーツ企業になる。(前編)

最近訳ありレッドブルを飲料としてでなく、ビジネスとしてす興味をめちゃ持つようになってきている。 多くの人はレッドブルという飲料のパンチ力、並びにその目立った広告宣伝カーの印象が強いかと思いますが、その裏で創業者による天才的なビジネス戦略があったことはご存知でしょうか?今回の記事ではレッドブルの飲料としての効果や、生い立ちは省略し、同社がどのようにして大きくなったかのビジネス的戦略面に着目して解説していきたいと思う。 そして、近いうち世界一の「スポーツ企業になり得る理由」に

スポーツ・メディアがつまらない

先日知人である斎藤さんの以下記事を読んだ。 時代遅れの表現を使うと、「激しく同意」だ。 自分は今コロナの影響あり、日本に半年ほど帰国しているが、帰国してからYOUTUBE、TV含めて視聴するスポーツコンテンツの多くは、①戦績・試合結果など「事実」のみを伝えるもの、②感動を訴える持ち上げコンテンツ、③選手・チームに迎合した寄り添いコンテンツのみとなっており、メディアが果たせる「第三者スタンス」の利を全く活かせていない。 せっかくメディアというリーグ・チームとは独立した組織

気になる、米国のめちゃアナログなスタートアップ企業「YETI」

みなさん、お久しぶりです。 本業の方がコロナ対策でかなり激動の時を迎えており、記事の更新が中々できずにおりました。その間、ファンの声援をスタジアムに届ける、スポヲタチアや、オンラインでファンが選手と交流できるヲタQ等のサービスを諸々試しておりました。 さて、そんな中行う久しぶりの投稿ではありますが、個人的に今気になっているのが「絶対にそんなの流行らないだろう!」と思われていたものの、強い信念と熱意で大成功したスタートアップです。 おそらく自分がコンサルのように市場分析を

【激変の時】スポーツ界がコロナ下で出来る「具体的」な施策とは?

コロナショックによって、スポーツ界は激変の時を迎えている。 世界の殆どのリーグは中断となり、多くの財政的被害を受ける事で、結果的に米国メジャーリーグ・ラグビーや、XFL等のニッチスポーツリーグは破産までしてしまっている。 また、これまでチームやファンを応援してきたファンにとっても日々の楽しみが消えるという状況を迎えてしまっている。 既にコロナがスポーツ界にもたらせた影響については数多くのメディアで取り上げられていると思うので、そこには踏み込まず、今回はコロナ後どういったス

【スポーツ界にもITunes!?】 ボクシング世界タイトル戦に見る、既存スポーツメディアの限界

米国時間2月22日に開催され、極めて大きな注目を浴びたボクシングWBC世界ヘビー級タイトルマッチのデオンテー・ウィルダー選手とタイソン・フュリー選手の事をご存知の方はいるでしょうか?そして、その背景でもっと大きなビジネス面での闇が暴かれていた事も? 日本ではヘビー級に有力選手が少ない事から、あまり注目されていなかったかもですが、この試合はヘビー級が大人気な米国では凄い注目を集める一戦でした。 この二人、実は18年12月にも同じくWBC世界タイトル戦を争ったのですが、その際

<危機到来> 米国からスポーツファンが消える? ~高すぎるチケット価格~

米国といったら日本の皆さんにとって、プロスポーツがとても盛んで、お金が凄い流れている一大マーケットという認識ですかね? 僕も深く関わるまではそういう認識でしたし、日本と比べたら確かに今でも凄く巨大なマーケットです。 ただ、最近様々なデータ・統計を調べていくと、実は米国におけるプロスポーツも安泰ではない可能性がある事が分かってきました。 全米でのチケット価格実態:先ずその実態をつかむべく、昨年末に米国2番目の都市であり、スポーツが超盛んなロサンゼルスの地元新聞社が執筆した記