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好きなものをずっと好きでいたい

イベントに向けてぬいバッグの配置を考えていたら、祖母に「そんなぬいぐるみ、何になるの?くだらない」と言われた。
え〜!!こんな可愛いぱぺとぬいを前にして、そんなこと言うの?と思ったけれど、言ったところで理解してもらえないので諦めた。

べにほっぺ苺酒とぬいぱぺ。かわいい。

ちょっと出社が憂鬱な時、私は仕事用のバッグにぱぺをひとり忍ばせている。緊張するオンラインミーティングがある時、カメラに映らないデスクの下で、手のひらにぱぺを収めていることもある。

一人旅をする時も写真を撮るタイミングが増えたから、あとからアルバムでぱぺ写真を見返すのは楽しい。ので、私にとっては全く「くだらなく」ない。

高校生の頃仲良くなった友人たちは、今でもみんなオタクだ。時々一緒に出かけたりご飯を食べたりするときは、なにかしらの推しグッズを連れていることが多い。

推しのぱぺ、シルバニアの赤ちゃん、アイドルのアクスタ、ぬいぐるみ。世界観の共通性はなくて、ちょっと面白い。あの頃はみんなで同じジャンルにハマっていたのに、心の中心にしているジャンルは人それぞれになっている。

結婚していたり、子どもを育てていたり、転職したり、仕事を辞めたり、学生の頃と比べたらいろんな経験をしてきた中で、「オタクであること」は変わらなかったんだな、と思う。

だから、祖母からの一言には「そっか、そういう人もいるんだよね」という気持ちになった。ジャンルも全く違うのに、好きなものを連れて行けて、好きだという気持ちを見せられる場は貴重なのかもしれない。

家の中の、誰にも迷惑をかけないぬい撮くらい好きにさせてほしいけど、大人がぬいやぱぺを愛でることに「ええ〜?」と思う人もいるんだな、という気持ち。

家では微妙な反応をされても、長く付き合いのある友人たちとの集まりは安心して自分の好きなものについて話せる場だし、これからも「好き」の気持ちを否定しなくて良い場であったらいいな、とひっそり願っている。


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