子どもが欲しいと思えなかったけど、犬山さんの本を読んで少し考えが変わった話

犬山紙子さんの著書「私、子ども欲しいかもしれない。」を読んだ。実はずいぶん前に買っていたのだけど、ずっと積読になってしまっていた。いざ自分が結婚して「子どもを産む」ということが現実味を帯びてきたら、心の中のもやもやが消えなくて、ふと思い出して読み始めた。

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私は、女性の中では少数派なのかもしれないけど、子どもが欲しいと思ったことがない。友達との会話では、「将来子どもが生まれたらさ~」なんて話もしたことがあると思うけど、心のどっかで「私、子ども産むのかな?」と引っかかっていたような気がする。でも、当時はその引っかかりに気付かないふりをして、「女の子がいいな~」なんて適当に言っていられた。まだまだ遠い先の話だと思ってたし。

でも、いざ結婚して、さぁ子ども産んでいいですよ!ってなった途端、その小さなひっかかりが、私の前にばーーーん!と表れた。それと冷静に向き合ったとき初めて、「あ、私子ども欲しくないんだ」って気付いた。

私の周りは「子どもが欲しい」という友達が多い。なんなら、「結婚はそんなしたくないけど、子どもは欲しい」って人もいる。「なんで?」って聞くと、「え、だって欲しいじゃん」というような回答ばかり。私からすると、それこそ「え????」なのだ。

逆になんで私は欲しくないんだろう、とも考えてみた。出産自体が怖すぎる、自分一人生きるのに精いっぱいなのに子どもなんか育てられる気がしない、虐待してしまいそうで怖い、そもそも子どもそんなに好きじゃない……挙げだしたらきりがないのだけど、とにかく「産んで育てる自信がない」。

でも、いまの私は結婚して、子どもを産める、というか産むことを求められる立場になってしまった。で、犬山さんの本を読んだのだ。

感想から言うと、「子ども産まなきゃいけない」という義務感で苦しかった気持ちが少し楽になった。私は比較的犬山さんと似たような考えだったので、読みながら「そうそうだから産むの躊躇うんだよ!!」とめちゃめちゃ頷いた。

私自身はやっぱり「産みたい!」とは積極的には思えないのだけど、夫が子どもを欲しがっているのを見ると「産んであげたいなぁ」という気持ちにもなる。

ちなみに、子ども問題でよく話題になる親に関しては無問題で、それは非常にありがたい。私の母親にいたっては、「子ども産みたくない…」と相談したら「わかるわ~私も子ども好きじゃないし」と返されたし、義両親には夫が「産めるかどうかもわからないのだから、子どもに関しては口を出さないでほしい」と言ってくれている。

とにかく、犬山さんの本を読んで「産んでみるのもいいなぁ」という少し肯定的な気持ちに変わった。産まなくても幸せな生活が送れると思うけれど、産んだら子どもがいないと得られない幸せが待っているんだろうなと思えるようになった。

犬山さんには、素敵な本を書いていただき、ありがとうございます、と感謝したい。

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