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未来は明るい。これからの多拠点生活


2021年11月27日(土)

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約2年続けてきた多拠点生活。
その集大成の日となった。

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多良木町出身の2人
栃原さんと才津さん。

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(右)栃原さん(中央)才津さん

彼らと出会えたことで
「ただいま」「お帰り」が言える場所が増えた。

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そしてなにより
この街で力になれることがあるなら
全力で駆け付けたいと思えるくらい
「多良木」という街が好きになった。


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多良木とは?
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ここ数年、いろんな地方に
行かせてもらっているが
やはり街の文化・歴史を知ると
街の見方が大きく変わる。

街のことを知りたいとなれば何が良いか?

一番のオススメは、その土地で働く
自治体職員さんにお話を聞くのが一番。

今回は栃原さん・才津さんに
いろんな話を聞かせてもらったが
引き出しの多さに舌を巻いた。


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多良木町は
熊本県南部、人吉盆地に位置する
人口が約9000人の小さな町。

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読んで字のごとく
多くの良い木がある町で
木材の集積・加工生産地として
人吉盆地で最も賑わいを見せ
人口が約2万人もいた。

木材の買い付け人が
全国から訪れるほどで
料亭や旅館業もあったそう。

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街には今もスナックが多く残っていた。

しかし、林業の衰退に伴い
街は過疎化と高齢化の問題を抱えている。

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栃原さんに聞いたところ
現在は農業が主要な産業の1つだそうで
特にお米は、九州で4年連続優勝するほど
美味しいお米を作っている。

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米所だからこそ、多良木町には7つの酒蔵があるほど米焼酎の生産も盛ん。

食べさせてもらったけど
冷めても「うまい!」と言っちゃう
お米は久々だった。

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参照先(ここでお米も買える)

盆地に位置する地域だからこそ
京都と同じで夏は暑くて冬は寒い。
朝晩と日中の気温差も激しい。

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気温差で発生する雲海は絶景

この気温差が作物に適度な負荷を与え
甘味を有した美味しい収穫物が生まれるとのこと。

ただ、良くも悪くも、
この環境をもつ多良木では
どの作物を作っても美味しくできちゃう。

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そのためニーズや流行によって
作物を作り変えていることも多く
1つを極めて作る風土があまりないことで
名産物がないことも悩みらしい。


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きっかけは、たらぎつながるDAYS 2021
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今回、なんで多良木に来たの?

それは、
この企画で講師に選ばれたから。

プレゼンテーション1

たらぎつながるDAYSとは?
「多良木の当たり前の日常体験」をテーマに、多良木町内・町外の人たちが集う体験交流イベント。全国定額定住サービス「ADDress」の仲間たちと共に、多良木町で大人から子どもまで学び合える場を提供。


ADDress会員となって
もうすぐ2年。

白馬で昨年から始まった
自分が幸せに感じられる
新しいワーケーションを探求する
エクストリームワーケーションの活動

そして本業の会社員であるニットでの
組織活性・テレワーク講師
インナーブランディングの経験で
組織全体が幸せに感じられる環境を
日々試しながら取り組み

幸福学

YADOKARIで行っている
まちづくりのワークショップ設計の経験も活かして

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参照先

自分自身が楽しく働ける場所が知れる、

ワーケーションマップを皆でつくる
ワークショップをやってみよう。

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僕がこの2年で経験してきたこと
今の僕にしか出来ないワークショップをして
新しい価値を提供できたら「おもしろそう!」
これでエントリーした。

結果、有難いことに満場一致で採択されて
今回、講座を実施できる機会をいただけた。

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実際に3日間参加してみてこう思った。

また人生のターニングポイントになりそう。
本当に行って良かった。

やはり僕のターニングポイントには
「ヒト」と「世界観」が欠かせないものだった。


まず栃原さんと才津さんとの出会い。

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いろんな地域を廻ったけど、
これだけ自分達の街をジブンゴト化して
とことん突き詰めて取り組まれている方は
ほとんどいない。

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後からADDressの社員の方に聞いたところ
ADDressがローンチする前に
サービス説明のために開かれた
東京での記者会見の時にわざわざ熊本から参加。

いろんな自治体さんがいる中で
ひと際熱量高くいらっしゃったと話されていた。

ADDressの提携に関しても
まだADDressのサービスがローンチして間もない
2019年から提携、多良木の町長やいろんな方に
「これは絶対やったほうが良い」と説得しまわって
実現されている。

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ADDressの多良木A邸(ブルートレインたらぎ)
2009年3月、廃止された寝台特急『はやぶさ』で、東京―熊本で使用されていた3両をJR九州より購入し、リニューアルして滞在施設に。

実際に会って話してみるとすぐにわかる。

参加するヒトの大半が、
「栃原さん・才津さんがやっているからね」と。

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熱量が伝わり信頼となっている。

間違いなく栃原さん・才津さんがいなければ
今回の企画はなかった。

僕を含め多くのADDress会員が
多良木を訪れることが無かったと思う。

2人の熱量があったからこそ
「面白そう!」と思った。

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また今回第一陣の講師メンバー
そして講座に参加してくれた方々
今回セッティングしてくれたADDressメンバー。
このヒト達にも恵まれていたなと思う。

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次に世界観。

予想外の収穫だったのが、

「多良木に住むヒト」
「多良木に初めて来るヒト」
「多良木と関わりを持ちたいヒト」

この3者が一緒になって
モノゴトに取り組むところを体験できたこと。

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他の講師の方の講座にも参加したが
講座のクオリティがどれも高かったこともあるけど
共通してこの3者が揃うと相乗効果がおこる。

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「えっ、そんな視点なかった!」
「■■したら面白そうだね!」
「●●面白そう!行ってみます!」

と。

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そしてポジティブな話にあふれて
1歩動き出すキッカケが生まれていた。


これからの暮らしの
スタンダードになるんだろうな


ふとこう思った。


“地方と都心” “地元と移住者” “役場と住民”
何故、区分をつくろうとするんだろう。

もちろん、アイデンティティや固有の文化は大事。

だけど、物事を良くしたり課題を解決したり
なんなら面白いことをやるのに
囲い込むことは必要なのか?

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これからの暮らしはグラデーションであり、
自分自身の選択で関わりシロを決められる。

そして場所的・時間的概念がなくなり、
様々な人が複数の居場所をもって、
関わっていけるものになる。

そういったことが出来る自治体や地域に
ヒトが集まって
街が変わっていくんだろうなと思った。

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ただ、もてなしたり、ヨイショしたりではない。

つねに対等な関係。友達・仲間と言える関係で
一緒に取り組んでいることが大事なんだなと。

僕は今回の多良木で出会ったヒト達は
みんな友達・仲間と思っているし
彼らが困っていたら助けたいし、
なんなら困っていなくても
関わっていきたいと思う(笑)

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また、決して「多良木を良くしよう」と
ご立派なことを全面に掲げているのではなく
「おもしろそうだね!」のコンテンツを
みんなで一緒になって楽しむ。

そこには参加者全員の“笑顔”があった。

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ヒトは決して論理だけで行動できない。
そんな単純な生き物ではないから。

「環境問題」「過疎化」「高齢化」
様々な解決すべき課題があるけれど、

“解決すべき”“解決しなければならない”は
どうしても義務感や使命感に駆られてしまって
ハードルが高くなってしまう。

一方で

「面白そう」
「●●さんがいるから参加したい」

は、より多くのヒトが参加しやすくなる。

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そしていつの間にか
ジブンゴト化していき
サステナブルに楽しく取り組める。

「楽しい」は正義だなと思う。


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これまでの暮らし
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家を持たない暮らしをはじめて2年が経った。

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僕は、会社員として働きながら
月額4.4万で日本全国220拠点住み放題のサービス
ADDressを利用して多拠点生活をしている。

【ADDressとは?】
月額4.4万円で全国の契約施設にどこでも住み放題のサービス。電気代やガス料金、水道代、ネット回線料金が含まれており、敷金・礼金・保証金などの初期費用も必要ない。拠点は、東京・大阪・北海道や神奈川県の鎌倉、静岡県南伊豆、鳥取、徳島、大分……と全国各所に200か所以上展開していて、都内に拠点が用意されている。これら各拠点の個室を自由に利用することができる。

ADDressを使い始めてもうすぐ2年
これまで22都道府県、60拠点以上をホッピング。

正確には数えていないけど
この2年で1500人くらいのヒトと
「初めまして!」をしていて
本当に多くのヒトに出会っている。

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塩尻A邸でのヒトコマ

「このヒトみたいになりたいな」
「このヒトと何か取り組みたいな」
「困っていたら絶対に助けたい」

人生の財産となるヒトとも出会えた。

最初は費用対効果で選択したADDressも
人見知りで1人大好き人間の僕が
「ヒトと過ごす」「新しい出会い」を理由に
利用し続けている。

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鶴巻温泉C邸でのヒトコマ

そして普段の生活では決して出会うことのない
多くの価値観に触れたことで
自分の「常識」を知る事ができ、
新たな「ものの考え方」を自分のものにできた。

最終的には現在進行形ではあるけど
自分の人生をどうしていきたいか
解像度が上がってきたと思う。


好きな時に好きな場所で
好きな人と暮らす選択ができること

人と繋がり、関わりを持てること。


自分が思う「幸せを感じられる生き方/働き方」には
欠かせないことであることを伝えられて
体感できる場にできた。

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これからの多拠点生活
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「来年、どんな1年にしたいですか?」


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師走に入ったこともあって
取材の時によく聞かれる。

そして直近ではこう答えている。

「どこかに”定住”したいと思っています。」

多拠点生活自体はやめようとは思っていないけど
どこか1拠点に腰を据えて
何か面白いことをしたいなと思っている。

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「選ぶ基準は?」


と聞かれると、立地や環境も
1つの選ぶ基準だけど、一番は

そこに住むヒトや関係人口と
何か一緒にしたいか。

これで選ぶと思う。

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来年1つ腰を据える場所が決まって
好きな人達と一緒に何かに取り組んでいたら
もっと面白い事が出来そうな気がする。

僕は単に「繋がり」で終わりたくない。

何かしらの共通点をもって、相互に影響し合える
「関わり」が持てる関係性を築きたい。

そのためにも

「おもしろそう!」

この気持ちと正直に向き合って
素直に伝えられる、アクションのとれる
ヒトであり続けたいなと思う。

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僕のこの2年間の暮らしが
全て「おもしろそう!」から始まっているから。

好きな地域で好きな人と
ワクワクするプロジェクトをする。

白馬もコミットして関わりを増やしていきたい。
塩尻でも静岡でも
何か面白いことやっていきたいな。

フラフラしているこんな僕ですが
来年もよろしくお願いします。

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多良木の写真は、たつみかずきさん
良い写真を快く提供してくれてありがとう。


たらぎつながるDAYS 2021は
1月にも開催予定。

第二陣の講師メンバーも素晴らしい方々なので
良かったら多良木に遊びに来てみてください


■ 多拠点暮らし ■

2020.02.15   好きな時に、好きな場所で、好きな暮らしをする
2020.03.20   思うままに旅に出る理由
2020.07.01   自分の気持ちに寄り添う、心地よい暮らし
2020.08.12 新たな居場所に出会える暮らし
2021.04.06 帰る時にはたくさん友達ができた、多拠点生活の話
2021.07.20 180度変わった多拠点生活の楽しみ方
2021.12.12    未来は明るい。これからの多拠点生活
2022.03.08    多拠点生活をして3年目 -2年前と過ごし方が大きく変わった話-


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