見出し画像

英語で中国語を学ぶことの面白さ

私は交換留学生として、オーストラリアの大学で他の正規学生と一緒に勉強をしている。そんな私の履修しているクラスの一つに中国語の授業がある。この話をすると、なぜわざわざここまで来て中国語勉強をしているの?と、今までかなり多くの友達から突っ込みをもらうが、私的には中国語を英語による説明で理解することによって、どっちの言語に対しても解像度を高めることができると思っている。

私はもともと大学一年生の頃に、日本の大学で第二外国語として中国語を一年だけ勉強していた。その時はもちろん日本語の説明で中国語を学んでいたので、「この発音は日本語でいう所のこの音に似ているよ。」とか「この文法は日本語とこの点で似ているよね。」などという話を先生から聞くことがあった。しかし留学先では英語の説明で中国語を学んでいるので、「この発音は英語でいう所のこの音とほぼ一緒だよ。」とか「この文法は英語と違って先にこれを述べるよ。」など、違う角度からの解説を受けることができる。

どの言語においても、必ずしも同じ意味の単語があるわけではない。(例えば日本語の「頑張れ」や「お疲れ様」のニュアンスは英語で伝えるのが難しかったり、bless youなどその国、文化にしかない表現、習慣があったり。)
また、一つのものに対して複数の言い方がある場合もある。(例えば日本語でお手洗い、トイレ、便所は英語でtoilet、bathroom、rest room中国語だと洗手间、厕所など)三つの言語を通すことでそれぞれに共通点や相違点を見つけられるので、単語をリンクして覚えられたり、日本語では理解しにくいニュアンスも英語で説明されるとなんとなく理解できるかも…なんて瞬間も時に存在する。

もちろん英語力はまだ不十分だし、中国語に至っては超初心者だけど、何か考えるときに三つの角度から検討することができるようになったのは個人的にはとてもメリットだと思っている。

留学してつくづく感じるのは、言語はツール(道具)であるということである。高校生のころまでは、正直実用性を顧みずテストでいい点を取るための勉強をしていたため、文法や正しい表現方法を覚えようと必死だった。しかし言語をツールとしてとらえられるようになった今、こうして三つの道具を手に入れた私は、言葉やフレーズのニュアンス、さらにはその歴史的背景をもとに文化の違いを理解することが少しずつ出来るようになっている気がする。

これからもこの道具たちと共にたくさん学んでいきたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?