フィルムカメラ(110カメラ)を買う。
尾道駅前でやっていた蚤の市でレトロなフィルムカメラを買った。
ダンボールの中に色んなものが入っていて、そこを覗いていた時に見つけた。おもちゃかな?古そうだなぁと興味が湧いたのである。
私は普段、会社でWebデザイナーとスチルのカメラマンをしている。とは言え、自社スタジオでの商品撮影やイベントの記録撮影のみで、カメラを触るのは月に数回程度である。カメラを始めてからかれこれ15年ほどになるが最初からデジタルの一眼レフだったし、知っているフィルムカメラは幼い頃に使った「写るんです」くらいなものだ。
ただ、デジタルに慣れ親しんではいても、スチルカメラマンにはフィルムカメラに対する憧れのようなものがある気がする。プロカメラマンが所属するとある協会に所属していることもあってカメラマンの知り合いは多くいるが、仕事ではデジタルでも趣味ではフィルムも使うという人が少なくない。私も幾度となく検索をしていた。でも、現像や持ち運びの大変さ、コストなどを考えるとどうしても手が出ずにいた。
そんな時に見つけたこのカメラ。売値は300円。
本体には「MIRAX carefree 400」と書いてある。説明書はないので使い方もわからない。フィルムはどれが合うのだろう?検索してもMIRAXというカメラが載ったサイトは出て来ない。このカメラのことを書いた記事もほどんどなかった。それでも諦めずに色々調べてみてわかったことは以下である。
通称:ポケットカメラ
発売:1970年代初め頃
定価:7,800円
カメラ型式:110判フィルムカメラ、13×17ミリ
レンズ:F11
シャッター:1/90秒
焦点:固定、1.2m〜無限遠
フィルム送り:ディスク回転式、二重露出防止装置付
最初のフィルムカメラがこのポケットカメラとはどうなんだろう。しかも、調べてみると110判フィルム(ワンテンフィルムと呼ぶそう。)は1972年にコダックが導入した規格で、2010年頃には日本で製造するメーカーが全くなくなってしまったらしい。しかし、現在「lomography」という会社で販売が復活している。がしかし、現像してくれる写真屋さんは全国で数件と物凄く限られているようだ。
それでもこのカメラで写真を撮りたいと思い、lomographyで24枚撮りのカラーフィルム2本とモノクロフィルムを1本買った。3本で3,000円ほど。現像にはおそらく3本で7,000円くらいかかるのではと思う。
そして、調子に乗った私はメルカリで、キヤノンのポケットカメラも購入した。ポイントがあったので195円で購入。
このカメラをMIRAXの判明したスペックと比べると以下となる。
発売:1975年3月
定価:34,000円 ケース:1,500円
カメラ型式:110判フィルムカメラ、13×17ミリ
レンズ:26mm F2(4群5枚構成)
シャッター:自社製電子制御式1/500~8秒
焦点:二重像合致式距離計内蔵、距離目盛りおよびゾーンフォーカスマーク(近・中・遠距離用ピクトグラフ)付き
デート機構:年・月・日同時写し込みデート機構内蔵
1975年当時の大卒初任給が平均89,300円だった時代に34,000円とは、なかなかの金額である。ただ、定価が上がった分、スペックもだいぶ上がっている。何よりF2のレンズ!これは撮るのが楽しみ。
ただ、大きさも違うが重さもだいぶ違う。「ポケットカメラ」という気軽さで言うならMIRAXの方がその名に合っているが、写りにどれだけの差が出るだろう。また、撮影&現像したら報告したいと思う。
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