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「地獄でなぜ悪い」に励まされ続けてきた

これから星野源さんの曲の話をします。
(最近保育の話が少ないかな…でもごめんなさいね)

NHKで年に一度放送される、星野源さんの音楽バラエティ『おげんさんといっしょ』が今年も放送されました。
ワクワクと見ていてね、ラストに星野源さんの楽曲「地獄でなぜ悪い」が演奏されるのを見たときに思ったんです。
あぁ~…本当にこの曲には励まされてきたな、って。
不思議な感覚なんです。
世の中に対しての「コンチクショー!!」みたいな気持ちと、「こんなもんで終わってたまるか」みたいな謎の闘志や「私もまだやれる」みたいな前向きな気持ちなんかが、入れ替わりに沸々と沸き上がってくるのです。

少し思い出話を失礼。
「地獄でなぜ悪い」は、アルバム『YELLOW DANCER』に収録されています。
初めて聴いたのは、アルバム発売直後のこと。
ぶっ飛ばされました。

そもそも、私がなんだかずっと気になってた星野源さんに最初に完全KOされたのは2014年の舞台に立つ姿でした。
でも当時の私は昔からの名残で、パンク、ロック、ファンク好きでリズム早めの曲が耳慣れており、ゆったりとした曲をじっと聞いていられない性分でした。
(現在は全然そんなことなく、かつての曲たちも大好きです)
そのせいで、その時は星野さんの楽曲をYouTubeで漁りながらも、音楽にはまだはまりきれてなかったのです。

ところが、2015年12月に発売された『YELLOW DANCER』。
宣伝の時点から「これは私の好みど真ん中なのでは…!」という期待充分。
発売後すぐに聴くと、そこからドはまりしたのです。
後世に聴き継がれるべき超名盤だと思ってます。

で、「地獄でなぜ悪い」。
賑々しいイントロから、伴奏の細かい部分まで本当にすべて最高で、しかもあの曲調のなかでまっすぐに響く歌声とあの歌詞。
歌詞がとにかくすごい。

「ただ地獄を進む者が 悲しい記憶に勝つ」
この歌詞を初めて耳にしたときにもう、あぁ星野源さんは信用できるぞ、と。
何かしらツライ思いをしたことある人じゃないと、書けないと思う。

悲しい記憶をこねくり回して立ち止まっていても、なにも変わらない。
悲しい記憶に勝つには、たとえここが地獄でもひたすら前に進み続ける以外ない。
逆にいえば、ひたすら進む者はいつか勝てる、ということ。

さらに。
「動けない場所からいつか 明日を掴んで立つ」
とか!
地獄だと言っていても、完全にあきらめたりやさぐれたりしていない。
微かに見える希望みたいなもの。

皆さん仰いますが私も、星野源さんの楽曲の世界観のその点が本当に素晴らしくて大好きな部分です。

素晴らしい楽曲はたくさんたくさんあるのですが、今回は「おげんさん」きっかけでこちらについて語らせていただきました。

本当に、みんなが聴いたらいいと思うよ……
星野源さんの歌詞は、私のなかの「もう平気だと思い込もうとしていた」古傷を優しく撫でていく。
だから、なんならハッとして泣いちゃう。
楽曲のようなしなやかな強さを手にして生きていきたいものです。


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