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上げて据えて善にふれ膳をいただきたい。そんなときもあるのです

カレーを食べる
白いTシャツを着て
微妙に緊張する

カレーを食べる
真っ白な曇天の空を眺めながら
微妙な気分になる

されども

喧騒な車の音を横目に
昼からひとりで食べるカレー

のんびりしているなぁ、ワタシ



のんびりしているなぁ、ワタシ。されども「上げ膳据え膳」を所望します。切に願います。というときがある。そんなことを言おうものなら昭和世代の我が母は「なに言ってんの!」「毎日汗水流して頑張っているおっとさんに悪いじゃない!」とお決まりのことを言われるのだけれど。

いいじゃない
べつにいいじゃない


「上げ膳据え膳」とは、単になにもしたくないよ〜と駄々をこねているわけではない。自分のことをお世話してくれるやさしさに触れたいのだ。老舗旅館の豪華メニューをキラキラした目でぱくぱく食べたい。と言っているわけではない。

それならばっ。ワタシのなかでは「デリバリー」も「上げ膳据え膳」なのだ。食べたいものを注文し、わざわざ持ってきてくれる。少しでも遅れようものなら「すみません、お待たせしましたぁ」と深々と頭を下げる配達員のヒト。ありがたい、ありがたすぎます。


日々、暮らしのなかで何かに折り合いをつけている。その少しづつ溜まっている折り合いを解消するために。そんなジブンのために「上げ膳据え膳」というやさしさにふれる。そしてそのやさしさが心地いいと実感できるからおっとさんへ今日もワタシは上げ膳据え膳。


と言いつつもやはりダラダラしたいだけなのかもしれない。

いいじゃない
べつにいいじゃない


◻︎見出し画像は 『さくらもち市長』さんの画をお借りしました

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