映画化されたミュージカル「キャッツ」ですが、正直海外ではあまり評判がよくありません。実際日本でも、ビジュアルに対する批判は同じ上に、（特に舞台版も見たこと無い方から）「よくわからなかった」という感想も聞いています。
そこで、キャッツの初観劇が3歳というミュージカルファンの私が、舞台版を見たことが無い方への疑問にお答えします！  

ネタバレも含みますが、キャッツはストーリーに伏線や結論がありませんので、まだ映画をこれから見るという方も、この動画で予習をしてから行くと理解度が高まって純粋に楽しめると思います。

全体的に「よくわからなかった」

はい。そもそもキャッツにストーリーは無いんです。
今回は白猫のヴィクトリアが主人公となって、その子にキャラを紹介していくというスタイルをとっていますが、舞台版は主人公という人はおらず、持ち歌のあるメインキャラと、そうでない猫、くらいにしか分かれていません。
なので舞台版もサーカスのように、ストーリーの無いショーとして歌とダンス、そして猫のパフォーマンスを楽しむものになっています。  

「ジェリクルキャッツって何」

原作によると
Jelly・・・柔らかくて、プリプリした
-cle・・・ラテン語で小さなものを表しています。
歌詞や原作などから、劇団四季のホームページには「人間に飼い馴らされることを拒否して、逆境に負けずしたたかに生き抜き、自らの人生を謳歌する強靭な思想と無限の個性、行動力を持つ猫、それがジェリクルキャッツ。」と記載されています。
インターネットで検索すると、これと異なる結果が知恵袋に載っていますが、その出典は定かではありません。

まさかのゴキブリ

序盤でネズミとゴキブリがでてくることに驚いた人も多いと思います。
これは舞台版でも出てきます。
でも私もあの映像は予想外で、虫嫌いの私としては気持ち悪すぎて目をそらしました・・・。  

舞台版だと、出演者である猫がゴキブリ役もネズミ役も被り物をして演じるので、サイズが猫と同じなんです。だから食べることもないし、リアルじゃない。
今回はカットされていますが、みんなでタップダンスをする、楽しい感じのシーンなのです。
なので嫌いにならないでください、お願いします。。。  

とはいえまだ見てない方にも念のためお伝えしておくと、リアルゴキブリではなく、猫と同じように人間が扮装したネズミとゴキブリなので、ご安心ください。  

グリザベラどこ行ったの

落ちたシャンデリアがついた気球に乗ってどっか行っちゃうグリザベラ。
オールドデュトロノミーに選ばれたから、ということはわかっても、結局どこ行っちゃったの？ということがわからなかった方も多いのではないでしょうか。
あれはですね、天上界に行ったんです。
つまり生まれ変わる、ということ、まあ言葉を選ばず言えば「死ぬ」ということです。
舞台版ではスモークもりもりの雲に乗って上にいくので、それが伝わりやすいんですが、映画版だとまさかの気球ｗ
しかもシャンデリアって、ロイドウェバーだから？（｢オペラ座の怪人｣参照）という謎残しｗ

突然のカメラ目線

グリザベラが旅立った後、獅子の像にみんなが集まって、オールドデュトロノミーが突然のカメラ目線で語りだすシーンがあります。
ここに「え～！」ってなった方も多いのではないでしょうか。
しかも内容が「猫には話しかけずに待ちましょう」「猫は犬にあらず」「Oh,Cat」とか謎でしたよね。
これは原作を知ることで解決できます。
そもそもキャッツというミュージカルは「キャッツ―ポッサムおじさんの猫とつき合う法」という詩が原作です

このタイトルを聞いておわかりのとおり、猫と付き合う方法を説明してくれてるんです。
まず序盤でも猫の名前についての曲があったのも、この原作が由来してるんです。  

おまけ

マジック猫ミストフェリーズと白猫ヴィクトリアはくっついたの？ということについては、
映画版用に設定されたストーリーなので、わかりません。
舞台上だとこの2匹の関わりはあまり無いんです。なので映画版ではご想像にお任せ、というところでしょうか。

まとめ

映画版がイマイチだった、という方に対して言っておきたいのが
冒頭にもお伝えしたとおり、キャッツはショーなのです。
ストーリーの深さやメッセージ性ではなく、生で見ることに意義があります。
なので、映画がイマイチだったとしても、四季の舞台にも是非興味を持ってほしい。
映像だと猫のアップばかりで違和感が目立ちますが、舞台はマジで猫です。ずっと見つめてきたりします。本当にそこに猫がいるんです。
それだけはご理解いただいて、ぜひ、舞台版、劇団四季のキャッツも見てくださいね！

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