#213 2人の優しいベルボーイ・・・ニューヨーク1人旅 2018年11月21日(水)21日目・・・6

Times Square周辺で、日本食が食べられる場所があるとの情報を得て検索し、City Kitchen(シティキッチン)を見つけた。
どうやらRow NYCホテルの中にあるらしく、ブロードウェイミュージカルの観賞前後に利用する人が多いとのことだった。
嘘つきナビのせいで、Times Square周辺を散々歩き回ってやっと見つけた。

建物の中に入ると、いきなりホテルのロビーだった。
検索では知っていたが実際に入ると、〝おっと〟と一瞬怯んでしまった。
宿泊はしないし、何だか場違いな気がしたからだ。
すると、察したベルボーイが優しく声をかけてくれたので、
「City Kitchen」
というと、2階への階段を指差しながら教えてくれた。どうやらホテルのロビーから行くようだ。なるほど。これは、知らないと見つけられない。

階段を上がっていくと、フードコートのように、フリースペースにテーブルや窓際のカウンター席が並んでいた。そこで自由に食べることができるようになっており、たくさんの店舗が並んでいた。
ドーナツやロブスター、ハンバーガーやタコスに交じって、ラーメンやお寿司もあった。
お寿司を食べようと思ったが、人がたくさんいてよく見えなかったのと、1番最初にGrand Central Terminalに行ったときに、日本だったら5~600円程で食べられるお寿司が2,000円ほどになっていて、高くて買えなかったこともあり、今回もパス。ラーメンはもし不味かったら悲しくなるのでパス。他はメニューがまったく読めず、見てもどんな食べ物かわからず、味も想像できなかったのでパス。
とりあえず、丼物のような物を出しているであろうお店で、何かわからなかったが写真を指差して、アップルジュースと一緒に購入してみた。

大きなガラス張りで、外がよーく見えるカウンター席につき、食べ始めた。
か、か、辛い。パプリカやブロッコリーがご飯もどきの上に乗っている物らしかったが、とにかく辛くて、どさくさで買ったアップルジュースが甘くて助かった。
もっとよくお店を観察して、丁寧にメニューを見ればよかったのだろうが、そこまで食に、こだわりも執着もなかったので、ま、こんなもんでしょ、とさっさと済ませた。

そして恒例のおトイレタイムだ。なんたってここはホテルなのだから、当然借りられるだろう。
さて、おトイレはどこかなぁ~とキョロキョロすると、さっきとは別のベルボーイが優しく声をかけてきた。
「May I use the restroom?」
と言ってみた。一応私なりに気を使い、〝Where is the toilet?〟ではなく、上品ぶって 
〝May I use the restroom?〟にした。すると優しいベルボーイおにいさんは、
「!“#$%&‘()」(’&%$#”!>?_*+‘=|」
と言いながら、胸のポケットからカードを出して、再び、
「‘&$#$$%」+’$!‘&%%$$##’(><{¥‘&$」
といいながら、掌を上にして差し出し、どうぞこちらへと案内してくれた。

きっと、〝トイレには鍵がかかっているから入れないんだけど、僕はこのカードキーを持っているから大丈夫、開けられるのサ。安心して。さ、こちらにどうぞ〟と言っていたに違いない。
確証はないが大きく外れてはいないと思う。3週間もいると、言葉の理解はできないけれど、だいたい何を言っているかはわかるようになるのだから不思議だ。

カードキーでドアを開けてもらい、きれいで清潔なおトイレをお借りできた。ホテルを出るとき、優しいベルボーイおにいさんは、少し離れた所にいて、直接お礼が言えなかったので、ペコリと会釈をした。
日本の会釈がどう理解されたかはわからないが、優しいベルボーイおにいさんは小泉純一郎さんのように、軽く手を挙げながら笑顔で何か言っていた。優しいベルボーイおにいさん、どうもありがとう。

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