#208 嬉しかったおねえさん店員の配慮・・・ニューヨーク1人旅  2018年11月21日(水)21日目・・・1

今日の朝食はスクランブルエッグ。
宿のオーナー・陽子さんが作ってくれる朝食は、理想の朝食だ。
毎朝ハズレなく美味しい。

今日は、丸々1日Manhattanで過ごせる最後の日。
行きたい所や行けていない所もまだまだたくさんある。
でも、今日は敢えて普通に穏やかに過ごそう。
全部心置きなく行けてしまったら〝次〟につながらないような気がして淋しい。また〝次〟来た時に、リベンジできるよう、残しておかないと……。

3週間お世話になった宿の近所を少し歩き、近くの本屋さんに入ってみた。地元密着の街の本屋さん。Barnes & Nobleのような華やかさはないし、当然日本語の本もない。平日の真昼間、まだ開店して間もない頃で、お客さんはいないけど、静かで落ち着いた雰囲気。ここに根付いて、長い間、街の人たちの読書を楽しませているような感じがした。
店内をぐるっと一回りし、雰囲気だけ味あわせていただいた。

続いて、用もないのにTARGETへ行き、チョコレートを手に取り、レジに並んだ。おそらくここでのお買い物は最後になるだろう。この3週間、1~2日おきにお買い物に来たな。パンとお水の売り場は、もう迷わず行けるようになった。そんなことを懐かしながらレジで並んで待っていた。

レジはたくさんあるのだが、空いているのは1か所だけ。しかも先客が何やら店員にクレームを入れているようだ。内容はわからないが、客が一生懸命何かを訴えており、レジのおねえさんが、毅然とした態度で対応している。内容は全く分からなかったが、英語での少し温度感の高いやり取りが珍しくて、チョコレート1個を持ったまま、レジが空くまでその様子を見ていた。特に急いではいないし、他にレジは空いていない。
すると、1つしか空いていないレジが、まだまだ空きそうにないことを察した別の若いおねえさん店員が、レジの向こう側からやってきて、私に向かって人差し指を1本立てながら、
「one?」
と聞いていた。さすがにoneは私でもわかるので、若いおねえさんに向かって大きくうなずくと、伸ばした腕を、掌を上にして半円を描きながら、カモンと手招きして、隣のレジの操作を始めた。〝来て〟と言っているようだった。たった1個のチョコレートのために、先客のクレームが終わるまで並んでいた私への配慮だった。私なりに興味津々で見ていたので、待っていたことはさして嫌ではなかったが、まるで日本のように気を使った接客をしてもらって、嬉しかった。以前の憮然としたおねえさんとは真反対だった。

最後のお買い物で気を使ってもらい、嬉しくて良い思い出になった。

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