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日本のジュエリーの未来

今日は淡々とドライに日本のジュエリーの未来について書くことにした。

淡々としているが、大事な話だと思うし、

ジュエリー業界のクリエイターの方には特に読んでもらいたい話。

個人的な見解ばかりだが、ジュエリーを通じてものづくりで食べていきたいと考えている人の何かヒントになればと思う。


日本のジュエリー業界は年々縮小し、

世界の宝飾品市場は成長している。

同じ成長曲線が描けないのは、

ジュエリー業界の根本的な仕組みや業界自体の構造に課題がある。

と連チャン投稿しているが、

その課題となる状況をつくりだしている一端には

デザイナーやクリエイターにも原因がある。

が!!

やはりこれからのチャンスの時代に

デザイナーやクリエイターにもっとチャンスや経験を与えるような

ジュエリーメーカーが少なくともこの3年で15社はあって欲しいと願う。

私が知る限りは、日本に4社存在する。

そのうち、1社は私がディレクター・デザイナーを任せてもらっている

メーカーとしての歴史を一歩づつ積み上げていくことを志す企業。

ジュエリー業界を活性化させるための私の中での取り組みのひとつであり、

自分の創作活動とのバランスをとるためにも重要な位置づけになっている。

noteではまだこのプロジェクトに関しては書いていないが、

ゆくゆくはnoteでも綴っていこうかなと思う。

そして

個人レベルで自身のクリエイションを元に世界で活躍する

日本のジュエリーデザイナーやクリエイターが増えて欲しいと願う。

ジュエリーとゆう広い概念だとわかりにくいので、簡単に補足すると

ファインジュエリーをコレクション展開するジュエリーデザイナーやクリエイター(またそれを志す人)の人を意味しています。

価格軸でみると中価格帯を中心にオリジナリティを追求したファインジュエリーに該当する自身のコレクションを展開する人という定義だ(私の中で)

ジュエリー業界に携わる人でも、どうゆう意味なのかわかりにくいかもしれないが、ここはあえて親切な説明はしませんが

日本ではあまり存在していない。


ジュエリーデザイナーを輩出する日本の教育機関やジュエリーメーカーも

このカテゴリーの人材は意識して作っていくべきだ。

様々な課題もあるので、この人材をサポートしたり、

経験を得るための機会をつくり、チャンスを与えることはまだまだ難しい話かもしれないが、

課題意識を持ちつつ、何か貢献できればと考えている。


日本のジュエリーマーケットにおけるプレイヤーの属性は沢山あるので

あまり詳しく書かないが、

アクセシブルラインを中心にさほど技術を有さなくても

手頃に作れるジュエリーは日本でもすでに飽和状態にある。

個人のデザイナ-や作家が活躍できる土俵が増えてきたことは嬉しい反面

差別化が難しい状況で、この厳しいジュエリー業界から毎年消えていく

デザイナ-や作家も少なくない。

5年後の壁を越えることができる人は、10パーセントもいない。


10個事業があったとしても成功する事業が1つとゆう

ビジネスの成功確率と似ている。

飽和状態のあるマーケットに飛び込んで、アクセシブルラインで真っ向勝負することが、本当に自身がやりたいジュエリーの在り方なのかは

もう少し慎重になって考えても良いと思う。


北米では当たり前のように見る機会が増えたラボグロウンダイヤモンドは

今後日本のマーケットでも増えていくことだろう。

止めることは不可能だと思う。

アクセシブルラインやブライダルジュエリーマーケットの価格破壊は

これから間違いなく起きる事象。

なぜこの話題があまり日本のジュエリー業界では語られないのか・・・

タブーだからか。笑

ジュエリーメーカー自体が語る必要はないけど、その時が目の前に来ているのだから尚更準備しとく必要がある。

機械加工も増え、職人が手を動かさない時代が当たり前になるのも

もう目の前にきている。

当たり前じゃない世界で職人の価値に光を当て、手仕事にしかできないクリエイションの可能性はまだまだある。

とゆうか価値が上がっていくとゆう認識も持っておくべきだ。

どちらを選択するかはクリエイター自身や企業のトップに突き付けられているってこと。

簡単に見える道ほど、簡単じゃないってことだと思う。

近い未来、アクセシブルラインに新規参入するジュエリー企業も一時的にさらに増えるであろう。

なんでそこにいくんだろ。そこは個人のデザイナーや作家がつくるジュエリーの魅力には勝てないし

ある程度の規模をもっているなら、海外のハイエンドなマーケットに目を向けるべき。

ファッションやアパレル業界も飽和状態にある以上、差別化の選択肢のひとつにジュエリー業界への参入はあって当然のこと。

クリエイションの善し悪しを問わなければ、ジュエリー業界への低い参入障壁なんて簡単に飛び越えてくる。

元々存在しているジュエリー企業にとっては、脅威でしかないが

個人的な意見としては、転換期が必要だと思うので “あり” だと思っている。

ラボグロウンダイヤが増えるだけでなく、金の高騰により、低品位のものがジュエリーとアクセサリーの境界線を極めて曖昧にしていることも

アクセシブルラインのマーケットの競争を激化させてしまう要因だ。

新しい素材に目を向ける機会に恵まれるとゆう視点ではデザイナー的にはありだし、

中価格帯やハイジュエリーの価値も高くなるとゆう見方もできる。

低コストでものづくりができるチャンスが増えることで、デザイナーズブランドも増えていくと思うが、日本のマーケットだけを見るのではなく

世界の宝飾市場、アート市場に目を向けていくことが

日本のジュエリーの未来を作っていく第一歩になると思う。


なんにせよ、

誰が、何をつくるのか?

が問われる時代。


誰に向けて何を作るのか?ではなく、

自分が表現したいものを、誰に届けるのか?という視点が

ジュエリー業界では必要。


UK



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