ギリシャ神話と地学 怪物巨人ギガースと火山

ギリシャ神話には、地球誕生の話が記録されています。
ギガントマキアーは、地球の地形が形成される物語になっている。

ギガントマキアー

ギリシャ神話における宇宙の支配権を巡る大戦で、巨人族ギガースたちとオリュンポスの神々が戦いを繰り広げた。

ギガース

ウーラノスがクロノスに男性器を切り落とされた時、そこから滴り落ちた血でガイアがみごもって生まれた種族とされる。トラーキアのパレーネー半島で生まれた。

ティターノマキアーの後、ガイアが自分の子であるティターンたちに対する処置が気に入らなかったので、巨人戦争ギガントマキアーが起こる。
彼らは凄まじく巨大で、山脈や島々を引き裂きながら突き進み、燃え盛る巨大な樫の木や山脈などを武器にして、ゼウスらオリュンポスの神々に戦いを挑んだが、ヘラクレスを味方につけた神々によって倒されたという。

まずこの話は、アルプスヒマラヤ造山帯の形成を象徴している。
巨人ギガース達は火山を指す。

アルプスヒマラヤ造山帯は地球の造山帯のひとつ。  アルプス山脈からヒマラヤ山脈を通り、インドシナ半島まで東西に延びている。
現在も活発に活動している造山帯・地震帯。

ギガースがトラーキア(バルカン半島)で生まれたことがヒントになる。

バルカン半島

アジアからヨーロッパにかけて続くアルプス・ヒマラヤ造山帯の一部を成している比較的新しい山脈。

エーゲ海はアフリカプレートがエーゲプレートの下へ沈み込むことで火山が噴火し形成された。

イタリアからアナトリア半島にかけてはアルプス・ヒマラヤ造山帯の影響を受けている複雑な地域。

中生代後期から新生代前期にかけて活発に活動し形成されたと考えられている新期造山帯。
アフリカ大陸とユーラシア大陸の衝突は、アルプス造山運動、インド亜大陸とユーラシア大陸の衝突はヒマラヤ造山運動とそれぞれ呼ばれている。同時期にこのほか、アラビア楯状地もユーラシア大陸に衝突した。いずれの造山運動においても、プレートが激しく衝突して一部は破砕し、隆起して褶曲山脈(しゅうきょくさんみゃく))が形成された。

いずれの衝突地域においても、北側が隆起して山脈や高原となり、南側がやや沈降して平原や浅い海となっている。

アルプス・ヒマラヤ造山帯は環太平洋火山帯とともに、世界の2大造山帯ともいわれている。

環太平洋火山帯は火山を伴った活動が見られるのに対して、アルプス・ヒマラヤ造山帯は火山が少なく褶曲が多いのが特徴
火山が点在しているが、活動が活発な火山は少ない。

アルプスヒマラヤ造山帯は火山が少なく褶曲山脈が多い。
つまり、ギガース達(火山)は負けた。褶曲がヘラクレスを象徴する。
ヘラクレスは医学的にはDNA、現象としては螺旋構造をさす、つまりねじれ、曲がり。

褶曲は、地層の側方から大きな力が掛かった際に、地層が曲がりくねるように変形する現象のこと。

地震の力によって短時間で形成される場合もあるが、多くはプレートの移動などで長時間強い力を受け続けることで形成される。
2方からの圧縮の力と、隆起、沈降の力などがかかって形成される。

地球の表層(大気や大陸など)を支配するゼウス、ゼウスの雷霆は地震。ヒマラヤ山脈は地震の多発地帯。

こうしてアルプスヒマラヤ造山帯には火山が少なくなった。しかし、全く無いわけではなく、バルカン半島には火種が残った。

20世紀初頭、バルカン半島がヨーロッパの火薬庫と言われ政治的に非常に危険な場所でした。

何か歴史の因果を感じさせます。









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