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北海道ひとり旅 キャンプツーしてみた 35

9月9日
楽しい女子キャンプもあっという間。早朝にお友達をお見送りする。
この日も普通に仕事があるというのに、急遽キャンプに付き合ってもらい感謝しかない。テキパキと片づけをし、彼女は颯爽とバイクで帰っていった。残った私はというと、1人のんびりと朝ご飯を食べることにした。この日の天気も晴れ。日が高くなってくると急に気温が上がりだし、汗だくになりながらの撤収作業。日陰がないのがつらい。

この日泊まった上士幌航空公園は、広い芝生広場になっていてキャンプをすることができる。バイクの乗り入れはできないので駐車場から荷物を運ぶ必要があるけれど、無料でリヤカーを貸し出してくれるので運搬は楽チンだ。(しかもトイレもきれいだった!)毎年、ここで熱気球が飛行する「バルーンフェスティバル」が開催されるそうで、その時は大勢の人が集まるそうだ。

この日は十勝の道の駅を回る予定。計画通り、順に立ち寄っていく。未訪問だった十勝川温泉の道の駅はモール泉が有名ということで、朝風呂に入る気満々でかなり楽しみにしていたのだが、いざ行ってみると道の駅では普通の立ち寄り湯はやっておらず(水着着用のスパだった)、かなりガッカリ。
仕方がないので足湯で我慢することにしたのだが、この足湯がまた湯温が高くて!少し浸かっただけでじっとりと汗ばんできて、足は真っ赤に。長湯できなかった。モール泉をかなり楽しみにしていただけに、なんだか不完全燃焼になってしまった。

十勝川温泉をを出発し、国道を走ってもオモシロくないので、農道を通って南下することにした。車はほとんどおらず、ひたすら畑の中を走っていく。延々とのどかな風景が続く。

帯広空港が近くなってくると、頭上にセスナが飛んできた。バイクを停め見ていると、空港でtouch&goして旋回しているようだ。しかも何度も。しばらくその様子を見てから、再びバイクを走らせる。空港を通り過ぎ、少し行くと今度は「ばんえい牧場」の看板が出てきた。

なんだろう?と思い立ち寄ってみることにした。どうやら、ばんえい競馬に出る馬を育てている牧場ということだった。ばんえい競馬といえば、帯広で有名な競馬。入場料を払うと馬が見れるというので、せっかくなので見学することにした。

牧場の入場ゲート脇には「ふれあい広場」があって、ポニーや黒豚が飼育されている。とても人懐っこい子達で、中に入ると向こうから近寄ってきてくれる。馬を見る前に、ここでだいぶ足止めされてしまった。
牧場内はとても広く、広い柵の中にはたくさんのばん馬がいた。いるのは主に1歳馬が中心で、みんな足がかなり太い!さらに驚いたのは、種馬の大きさ。今まで見た中で最大の馬。あんなに大きな馬は見たことがない!普通の馬の倍近くはあったと思う。あんなのに蹴られたら、大怪我じゃ済まないな…。ちょうど食事の時間だったようで、どの馬もすごい勢いで人参を食べていた。

偶然通りかかった牧場だけど、貴重な馬を見ることができた。私が見たのは牡馬だけだったけど、実は道路を挟んで反対側に、牝馬と仔馬の馬舎があったみたいで。時間があればそっちも見たかったけど、さすがにゆっくりしすぎてしまったので、今回は諦めることに。


道の駅なかさつないでは、ばんえい牧場のスタッフのお姉さんおすすめの中札内若鶏のソテーをいただく。皮はパリッと焼かれ、パセリとレモンとガーリックの香草ソースでさっぱりとしたお味。うん、おいしい!やはり、地元の人のおすすめはハズレがないな~。


このあとも道の駅に寄りつつ、この日の宿泊場所の晩成温泉へ向かう。ここもツーリングマップルを見て、入りたいと思っていた温泉の一つ。しかもキャンプ場も併設しているのが嬉しいところ。

大樹町にある晩成温泉は、海の目の前にある温泉で、立ち寄り湯、宿泊施設、キャンプ場を備えている。キャンプ場(とはいっても、立ち寄り湯の隣にある広場のこと)は温泉の利用者は無料で使用することができ、きれいに管理もされている。夜間はトイレが簡易トイレになってしまうのが欠点だが、スタッフの人がちゃんと掃除をしてくれている。ありがたい。ちなみに温泉施設が空いている時間帯は、施設のトイレを利用できる。

設営を済ませ、お楽しみの温泉へと向かう。晩成温泉の泉質は、全国でも珍しい「ヨード泉」。温泉は浴室に入るとツーンとした匂いが漂っている。消毒液の香りに近い。お湯の色はヨードチンキのような茶色をしている。入ってみると、すごくいいお湯!前評判通り!!

暗くなってからは、空には星もよく見えて。コーヒーを飲みながら、じーっと星空を眺めてた。だけど北海道の初秋の夜は思っていたよりも冷える。風邪をひく前に、早々にテントに避難。寒いのさえ耐えられれば、外でずっと星を見ていたかったなー。

温泉、キャンプ場ともに最高の場所。ここはお気に入りの温泉リスト入り決定だ。


この日唯一気がかりだったのが、翌日の天気。予報を見ると雨マークで。雨の中は走りたくないから、連泊することも考えていた。北海道に来てから、バイク旅の人に教えてもらったことがある。

「雨の日は走るのは諦めて、連泊するのもいいよ。僕は、テントに落ちてくる雨音を聞きながら本を読んだり、ゆっくり過ごすんだ。雨の音って、すごく心地が良いんだよ」

今までの旅って、日程が決まっているから雨でも頑張って走らなきゃってなっていたけど、今回は帰る日は決めていないし、休んでもいいんだってなって。とりあえず、朝起きてから考えよう。






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