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【詩】新しい始まりに

新しい展開が始まっている

次に。も、後で。もない

エネルギーはすでに動いて

始まってしまったことだけ

感じている

不安だ。読めない展開が不安だ

お金のかからない抗不安薬は

無条件に、向き合う

無条件に、受け入れる

無条件に、愛してみる

誰でもいいので

何でもいいので

不安だ。生まれて初めて感じた不安だ


朝から不安で、渋谷駅に着いたら

誰かの不安を拾って感じている

ことに気がついた

気がついたら、消えてしまった

どうりで。生まれて初めて感じた色合い

不安ひとつとっても、色合いが違う

不安が生まれる原因が違う

先が読めない展開、という考えや見方を

わたしは抱いたことがない

読めない展開で不安だ。というのが

わたしは初めてだったので

それで不安になる、それ自体が

不安になってしまった


新しい展開が始まっている

次に。も、後で。もない

エネルギーはすでに動いて

始まってしまったことだけ

感じている

軽やかな、素晴らしい時代

想像していることより

はるかに自由なかたち

想像している人が想像しているより

はるかに恩寵に充ちてあふれる

みたいだ。感じているのは

感じたことのない未知が

始まったということだ


雨は天から落ちるだけ

地の愛が引き寄せ抱きとめて

花は咲く

花は咲き始めたら、咲く





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