外に行けない、おいしいもの食べに行けない、自分の手料理に飽きた・・・

「あ～食べたいものないな～」

と言いつつ、ヨーグルトを食べながらゴロゴロしてテレビを見ていた。
すると、アフリカで食糧配給のクッキーに群がる人々が画面いっぱいに。

なんて、恵まれているんだろう私。
食べたいものないな～と言いつつ、冷蔵庫を開ければ買い置きしたものが
わんさかあるし、缶詰やドライフードのストックも十分。食べたいものないとかほざいている割には、三食しっかり食べていた。

食べたいものがないなら、食べなきゃいいと思いつつも、食べられるものがある状態で食べないということに耐えられるのか。

ダイエットしたいな～と、スムージーかなんかに置き換えるダイエットに挑戦したこともある。
「いろんなものが入っているので、空腹感は感じません」
なんて書いてあるのに、まったくもって満腹感は感じず、しまいにはいろんな食べ物が頭の中をぐるぐる回って、食欲が抑えられなくなり結局ご飯を食べていた。置き換えするはずだったスムージーは、3時のおやつになった。意味なし。

また、ダイエットというと「ファスティング」なるものもある。
いわゆる断食なのだが、スムージー置き換えダイエットでもダメな私が、断食なんてできるわけがない。食べられる状況で食べない日を作るなんて、相当好きな人がいないと無理。しかも、今更、峰不二子になろうなんて思わないし、なったところで振り向いてもらいたい人もいない。

そんな数々のダイエット挫折経験を味わっている私が食べたいものがないから食べないなんてできるのか？しかし、今回はダイエット目的ではなく、ただ単に作りたくない、食べたいものがない。それが理由。

そんなわけで、買い物にいかず、冷蔵庫の中身をすべて食べつくしたところで断食を開始してみた。

朝起きて、白湯をゆっくり飲みながら新聞を2時間かけて読む。
いろいろ動くとお腹がすきそうだから、極力動かない。掃除もしない、ヨガもしない、お散歩もいかない、動くのはトイレとお風呂だけ。

新聞を読破したら、以前友達から借りた『24 -TWENTY FOUR-』をゴロゴロしながら一気見。実は1年前から借りてて、放置していた。

ファスティングの場合は、酵素ドリンクなるものを飲むようだが、そんなおしゃれなものはないので、白湯に黒糖を溶かして飲んでみた。

一気見してたら目が疲れてお昼寝。

日が暮れたころに起きだし、さすがにおなかすいてきたなと思いつつも、冷蔵庫に何もないのでまた白湯。

夜中までドラマを見続け、さすがに目が疲れて就寝。
おなかがすいて起きるかなと思いきや、目を酷使しすぎたせいか爆睡。

そして、朝、グーグーおなかがなって起きる。36時間、白湯以外、何も口にしていない。さすがに何か食べたくなってきたものの、ひとまず白湯をゆっくり飲む。

あ～でもやっぱりおなかすいた。もう何でもいいから味があるもの飲みたい！と冷蔵庫をあけると、味噌だけこんにちはしてきた。味があればなんでもいい！早速、お湯に信州みそを溶かして、具なし味噌汁完成。

あ～いい香り。なんておいしそうな匂いなんだ。
お椀に注ぎ、ゆっくり飲む。
五臓六腑に染みわたる～～～とはこういうことを言うのだな。

味噌汁ってこんなにおいしいんだ！ありがとう味噌汁！とちょっと涙さえ出た。たった1日なのに。こんなに食に感動したのはいつ以来だろうか。

何を大げさなと思うかもしれないが、本当にそれほど感動的な味わいだったのだ。苦み、甘み、酸味などを取っ払い、白湯だけで生活すると味覚が研ぎ澄まされたような気がする。今まで、食べないなんて無理と思っていたけれど、食べないことで今まで食べていた普通のものがこんなにおいしく感じられるならばやって損なし。しかも、たった1日！

これからも月１くらいでやりたいなと思うものの、また普通に出勤生活が始まったら、何も決まらないロング会議でストレスがたまり、飲みに行っちゃうんだよな・・・ひとまず、当たり前なんだけれども食べすぎない、飲みすぎないをモットーに生きていこう！

ちなみに、1日何も食べずに過ごした朝、体重計に乗ったら1kgも一気に減り、ひゃっほい！と小躍りしていたら、次の日味噌汁から始まり、パスタ、プリンなど食べたら1.5kg増えていた。
ダイエット目的なら、次の日はスローフードをおススメします。
ファスティングやる人は知ってるか、そんなこと。