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#1 十月十日〜初めてのマタニティ・ライフ

不妊治療を経て妊娠した私は、妊婦として総合病院に戻りました。

待合室では不妊治療で通っていた時のことに思いを馳せながら、もう”はたらく細胞Lady”の妊娠のお話で自分を傷つける必要はないんだ、と前向きな気持ちでいました。

私の順番になり診察室に入ると、その日の診察の担当してくださったのは若い女医さんでした。

一応初診だったので、採血と内診をしてもらい、今後の受診内容の説明をされました。

私の場合、体内の血糖値が少々高かったので、後日血糖値の検査を提案されました。

そして、それをクリアした場合は、妊娠30週目まで自宅付近の産婦人科で定期検診を受診し以降は総合病院で出産まで通院するスケジュール。

万が一クリア出来なかった場合は、予定日まで総合病院で高血糖妊婦として通院するというスケジュールを説明されました。

今後の通院を左右する血糖値検査は、後日朝食を抜いた状態で実施しました。

採血は、合計3回実施します。

まずは1回目の採血、その後に甘いサイダーのような飲み物を500ml程を一気に飲まされます。

そこから1時間経過で2回目の採血、2時間経過で3回目の採血を受け、血糖値の変化を診ていきます。

その結果、血糖値が下がっていれば問題がなし、変化なしの場合は注意が必要です。

私の場合、1時間経過の時点で具合が悪くなり、採血室の隅のベッドをお借りして横にならせてもらうことがありましたが、結果は問題なしでした。

総合病院の次回予約が妊娠32週頃に設定された私は、それまでの間、ブライダルチェックを受診した個人経営の産婦人科に通院することにしました。

個人病院は自宅から徒歩圏内の場所にあるので、主人がお休みの日以外は徒歩で通院しました。

個人病院への通院は、妊娠してから日頃の運動不足に拍車が掛かっていたので、散歩がてらいい運動になっていました。

しかし、出産時期が真夏だったこともあり、春から夏にかけて大きなお腹を抱えての通院はなかなかハードでした。

更に私の場合、貧血を指摘されてしまったので、毎回鉄剤を処方されていました。

個人病院の近くの薬剤局はそこから更に5〜10分程歩いた先にあります。

なので、私は病院の診察の後、毎回+10分程先にある薬剤局にも通い、行きより長い距離を歩いて帰っていました。

案の定、ただでさえ病院だけでも大変なのに、薬剤局まで行ってる分帰宅直後は毎回倒れ込むようにソファに寝転んでいました。

それでも、妊婦検診は毎回楽しみにしていました。

その理由は、診察のたびにあるエコー検査です。

受診のたびに画面越しに確認できる我が子は、診るたびに人の形になっていくのがとても神秘的で、大きく成長していくがわかるたびに喜びを感じました。

中でも、性別がわかった時が1番印象的でした。

私の場合、妊娠6カ月くらいでほぼ確定していました。

理由は、エコー検査でお尻の角度から見た時、股の間が出ていたからです。

診察してくださった助産師さんからも「ほぼ男の子でいいと思います」と言われたくらいはっきり写っていたソレは、その日の晩ご飯中にエコー写真を見た主人でもわかるくらいでした。

ただ正直な話、元々私は女の子を希望していました。

理由は、服の種類の多さと大きくなったときに一緒にお買い物やカフェ巡りをしたいということからでした。

これは、私自身が母親と友達親子のような関係であるからそういう希望があったのだと思います。

他にも当時は理由があったと思いますが、今実際男の子を育ててみると、男の子でよかったと思います。

1番は、お尻拭きの枚数が女の子より少なくて済むことです。

それに、男の子とか女の子とかではなく、我が子が比較的育てやすい子供であったことが何より良かったことです。

なので、性別がわかった直後は少し落ち込みましたが、結局は無事に産まれてくれれば性別がどっちでも構わないという考えに変わりました。

その他、妊娠中は初期、中期、後期に分けてそれぞれ悩みがありました。

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