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平成最後の夏休みに普通のOLが中国・深センに行ってきた ①

社会人になって初めての夏休み、そして平成最後の夏休みということで中国・深センに行ってきました。深センと言えばIT企業の街であり、テック系の人たちがとても注目している都市ですね。しかしながら私はテックもITも何も知らない普通のOLです。香港旅行のついでにちょっと寄り道してきました程度の旅行記なので、何かすごい期待をしている方は色々とあらかじめご了承ください。

香港から深センへ移動

8月某日、朝6時の便にて羽田空港から香港国際空港へとフライト。移動時間は4時間半、航空券は往復で30000円弱といかにもOLらしいプランです。3泊4日の旅程で、前半1泊2日で深センに滞在。

香港国際空港着。ここから深センに行くにはフェリー・電車・バスのルートがあります。今回選択したのはバスルート。なんと香港で使用されている共通電車カード・オクトパスカードだと約30香港ドルで行けるとのこと。新設のルートだけあって安いし、何より宿泊予定地の福田区に近い福田口岸から入国出来ます。他のルートは羅湖から入国するそうです。
オクトパスカードを購入し、空港から出ているA43Pというバスに乗ります。
30分間隔でバスが運行していますが、似た番号のバスもあるので注意。

乗車時間は約30分ほど、香港島から本土に渡ります。
新田という駅で下車、ここからB1の福田口岸行きのバスに乗り換え。 

バスを乗り間違えました。通常だと大体1時間くらいで移動出来るらしいのですが、逆方向のバスに乗ってしまい香港の北西部に来てしまいました。新田は多くのバスが通るので、バス停が分かりづらい。しかしこれはまだ序の口です。だってまだ深センに辿り着いてすらいないし。

なんやかんや2時間の移動を経て、福田口岸に到着。バスを降りると、イミグレーションの案内看板があります。みんなここに向かって歩いて行くので分かりやすい。 ここでパスポートをスキャンし、認証を済ませ深セン・中国本土を繋ぐ大きな廊下を渡ると、入国審査があります。
入国するにはもちろん、入国カードを記入しなければなりませんが、困ったことにどこにも見当たらない。しかも記入の台には書き損じや破壊されたボールペンホルダーが散乱しています。入国カードはどこかと尋ねても、英語が通じず入国カードの画像をググって見せたら10枚くらいの束で出してもらえました。中国では一切英語が通じないって本当だったんだ…と初っ端から洗礼を受けることに。

深センに上陸、WeChatが使えない!?

予定の倍以上の時間をかけて無事入国し、深センの福田駅に到着しました。イミグレーションと駅が繋がっていてとても便利。ここからホテルまで地下鉄で移動します。先ほど購入したオクトパスカードは深センでは使えないので、深圳通というカードを購入しようと試みます。電子決済が主流過ぎて初めて現金をみたアルバイトが卒倒するというニュースがあるほどの国なので、あらかじめ日本でWeChatのアカウントを作成してあります。WeChat - Higher Brothers feat. Keith Apeを聴いてフライトしたくらい、初めての電子決済に胸を踊らせていました。この時までは…。

なんとQRコードを読み取った瞬間、アカウントが凍結。ちなみに今もこのままです。原因はVPNに打ち勝つために準備したSIMカードに有効な電話番号がなかったからだそう。電子決済の夢はSIMカードに打ち砕かれました。

とりあえずWeChatが使えないので現金を人民元でキャッシング。UnionPayしか使えない店が多い中、中国銀行のATMだけはVISA・MasterCardに対応していました。ありがとう中国銀行、この旅で一番お世話になったといっても過言ではないです。
軍資金を手に入れたら、駅でチケットを買います。電子決済が主流なIT都市、深センでも一応現金は使用できるという学びが得られました。未だ凍結しているWeChatには約1万円ほど残金があるので、高い勉強代となりました。これから中国に行くビギナーはぜひとも気をつけてください。

ロード・オブ・ホテル

10分ほど地下鉄に乗り、宿のある崗廈駅へ。地上に出ると、熱を含んだ湿気った空気が漂っています。ここ福田区は深センの都心部にあたり、いわゆる大手町や銀座に雰囲気が近いです。企業ビルが乱立している中、ショッピングモールも多く存在しています。ビルのすぐ裏通りに入ると大体の道が工事中か土地の整備中。Googleマップは当てにならないから百度地図を使えって言われているのは、街がすぐ変わってしまうからなんですね。

Googleマップと百度地図の二刀流で、ホテルの場所を探します。駅チカのアパートメントホテルをAgodaで事前に予約しました。マップの指す場所へはすんなりと辿り着けましたが、ホテルらしきものはない。アパートメントホテルにせよ、何かしら案内はあるはずだと思い入ればそこは企業ビル。2件3件周っても分からない、街の人に聞いても分からない、英語で聞いても分からない、と途方にくれていたら、同い年くらいのカフェ店員の男性が英語で場所を説明してくれました。お互いつたない英語同士だったからか、入国初の異文化コミュニケーションがやっと成立しました。嬉しい。

親切にスマホの画面まで撮らせてくれました。どうやら隣のビルの裏手にあるそう。しかし隣は煌びやかなショッピングモール。本当にこんな豪華版アトレの中に宿なんてあるのか?と思いながらも裏手に進み、地図と予約表を警備員に見せると小さな出入り口を開けてくれました。多分同様のケースが過去にも多くあったんだろうな…と察しがつくほどのスムーズな案内で、10階までつれて行かれます。エレベータの重厚なドアが開くと、目の前には映画で観たことのあるような荒びれたアパートの一室と歓迎!のような文字。その一室の中には小さなおばちゃん、子供たち3人が6畳くらいのスペースで飯を搔っ食らっています。
とりあえず予約画面と英語で宿泊の旨を伝えると、「お前らWeChatはやっとらんのか!?」と言わんばかりにWeChatのトーク画面が表示されているスマホを見せてきます。ここまで全部中国語で捲し立てられるます。頑張って「NO,WeChat!」と言っても伝わらない。先ほどの男の子との異文化コミュニケーションが幻想のように思えるほど、言語の壁を感じられさせました。

そんなわけで文明の利器ことGoogleの翻訳機能でおばちゃんの話を訳してもらうことに。唾と声量が凄い。おばちゃん曰く「宿泊代金を払え」とのこと。しかし予約の際に1万円弱引き落とされているので、その旨を英単語を並べて伝えようとします。おばちゃん、マネーという単語にだけ反応。Noは分からないのにマネーは分かるんかい。ここでまたGoogle翻訳が登場し、おばちゃんが再度iPhoneに向かって話しかけます。あれはデポジットだったらしいので、ここでも払う必要があるとのことです。予約サイトには書いてなかったけど、そもそもこの宿の住所も当てにならなかったしなあ…と納得し、しぶしぶ支払いを済ませました。飯を搔っ食らっていた子供たちは、やいのやいのと騒ぎ始め、おばちゃんはWeChatをいじくり私たちは放置。3分後くらいに、部屋番号とロック番号らしき数字を書いたメモをくれました。おばちゃんのメモの指示に従い、12階まであがります。

暗い。本当にここに人が住んでいるのか?何かヤバい事務所でもあるんじゃないの?といわんばかりの重い空気と鉄の扉たち。宿はこの一番奥の部屋です。

唯一あった部屋の中の写真。チェックインまでの道のりが長過ぎてあまり部屋の写真を撮っておらず後悔しています。他の壁にも2枚ずつ同じような犬の絵が飾ってあり、宿泊中ずっと目線を感じていました。

アパートメントホテルなので、キッチンもついています。もう少し滞在が長かったらスーパーで食材とか買って食べてみたかった。異国の地のスーパー巡りって楽しいですよね。今回は出来ませんでしたが…。

無事?チェックインを済ませたとこで、夜の深センに繰り出します。

続きます。



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