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教育無償化を実現する会ってなに? メンバーから分かる共通点と目的、次期衆議院選挙ではどうなる?


昨日、国民民主党の前原誠司代表代行が新党「教育無償化を実現する会」を結成すると発表しました。

某メディア報道


どうも森優希です。


信じられないニュースが
舞い込みました。

国民民主党の前原代表代行が
離党し新党を結成したのです。

このニュースは霞ヶ関だけでなく
数々の政界人もびっくりでしょう。

あなたは
このニュースを知ってどう思いますか?

そもそもまず国民民主党ってなに?
と思う方もいるでしょう。
国民民主党は中道右派路線の政党で、
旧民主党系が分裂し誕生した政党です。
その国民民主党と立憲民主党の支持母体は
連合で、最大野党の立憲民主党と違い、
国民民主党は与党とも政策協力を
選択肢とする野党
です。

しかしそのこともあって、
野党からの反発がありました。
さらに前原代表代行は現在のトップの
玉木代表が自民党との政策協力姿勢に
対し、差が生じ非自民の部分で
党内で分かれていった
のです。

まず国民民主党の代表選を見てみると
わかることがあります。
初代代表の玉木氏は当選5回で
選挙に強く、YouTubeでの
発信力もあります。
そのため当初から玉木vs前原の代表選は
玉木氏の圧勝だと思われていました。

しかし唯一公認予定者の票を見ますと、
玉木氏が6票に対し、前原氏が7票と
前原路線が公認予定者内でも
支持されているともいえます。

つまり野党候補の1本化をまだ
地盤固めできていない新人は
求めているともいえます。



結論から言いますと、
国民民主の分裂は
ある程度の政局にはなると
予想できます。

  • 前原路線と玉木路線の分裂へ

  • 離党者の大半は関西圏

  • 維新の会との政策協力が全面に

  • 徳永氏の入党

  • 首相補佐官の起用に続き・・・

こんな感じです。
今言ったことをもうちょっと詳細に
説明していきますね!

[1]前原路線と玉木路線の分裂へ

そもそも前原路線なら立憲じゃないの?
そう思った方もいるでしょう。
現に立憲民主党にも共産党と
選挙協力に消極的な立場も一定数います。

しかし2020年のこのブログによると
前原氏は次のように発言しています。

前原氏「共産党と協力する政党に行きたくない。憲法観、自衛隊、天皇制、日米安保、あるいは消費税といった内政のみならず、外交・安全保障の考え方が全く違う政党と協力する野党共闘にくみすることはできない」

引用:2020/08/16 朝日新聞デジタル 前原元外相「共産と協力の政党には」新党に不参加表明

このように非共産のため、国民に残ったのです。
しかし玉木氏が近年、野党共闘の枠組みから
外れて以降、徐々に変化していきました。

特に物価高政策ではガソリン補助金や
トリガー条項の解除などに加え、
元国民民主党の副代表の
総理補佐官起用など非常に自公とも
接近をしてきました。

その結果、代表戦に敗れた前原氏が
「教育無償化を実現する会」
立ち上げに至った経緯が予想されます。

[2]離党者の大半は関西圏


大阪府ってことはまさか・・・維新!?

では前原氏とともに新党設立に
動いたのは誰でしょうか?

教育無償化を実現する会

前原誠司代表:京都2区(当選10回)
嘉田由紀子副代表:参院滋賀選挙区(当選1回)
徳永 久志幹事長:滋賀4区(比例復活で当選1回・参院1期)
斉藤アレックス政調会長:
滋賀1区(比例復活)
鈴木敦国対委員長:
神奈川10区(比例復活)

特徴的なのはやはり
滋賀3名と神奈川10区ですね。
滋賀県の嘉田由紀子氏は知事経験者で
あり、斉藤アレックス氏も旧民主党の
大物から地盤を引き継いだ代議士です。

徳永氏に至っては昨年の6月に離党し
除籍処分となっていました。

岡田幹事長「党の滋賀県連の代表でもあり、常任幹事会のメンバーとして責任を持って議論する立場にあった。離党は受け入れがたい」

引用:2023/07/04 NHKニュース 立民 徳永久志衆院議員を除籍処分へ 離党届提出も受け入れず 

その後、無所属で活動していて、次の衆議院選挙
で比例復活できず落選の可能性もあり
どうなるかと思いましたが、
まさかの新党加入です。

神奈川10区の鈴木氏に至っては
国民民主党代表戦で前原氏を推薦した
メンバーの1人であり、長友 慎治氏を
除いた3名全員が新党に移った形です。

ここでもうお分かりの方も
いると思いますが、維新との連携が
目的でしょう。

一部、入党説や政党助成金目当てなど
様々な憶測もあり、立憲からも
与党に近すぎる動きに不満など
といった声が反映されたなどのことが言われます。

しかし前原氏の行動が仮に維新への
入党としたならば、関西圏の足がかりに
なり、維新の躍進も再開されることと
思えます。

特に京都で維新の議席をどれだけ
詰めるか否かが問われるでしょう。

[3]維新との政策協力が全面に

まず教育無償化を実現する会は
仮に国民民主から離れても、
京都市長選には影響が出ず、
維新との連携が多く見られるでしょう。

京都の八幡市長選で維新が独自候補を
擁立し、前原氏が支援しました。
結果は自民推薦候補に敗れましたが、
自民・共産・維新といった京都にも政変が
起きている事実が垣間見えました。


一方で滋賀・京都の衆院選には
維新は候補者を擁立せず、
教育無償化を実現する会の候補を
推薦する可能性もあります。

まだ報道ベースでもわかりませんが、
維新が野党第一党になるには
旧民主党の候補者と正面から
小選挙区で戦うには歴が浅い候補者も多く、
勝利が難しい部分もあります。

特に千葉5区の補欠選挙を見ても
結局は自民と立憲の戦いになったのです。

しかし旧民主党の候補や元職をスカウトしつつ、
自民に変わる保守票を動かせれば
関西以外でもますます躍進するでしょう。

[4]徳永氏の入党


ん〜どうなるんだろう。

徳永氏の入党と言いましたが、
おそらく立憲民主党にも今後、維新や
離党を選ぶ議員はいるでしょう。

ただしあくまで立憲民主党の執行部が
野党第一党のブランドと
リベラル派と中道派のバランスを
履き違えた場合に限るでしょう。

例えば内閣不信任決議案の提出においても
与党との対決姿勢の肯定派もいれば
国会での議論を優先する慎重派もいます。

また日本共産党との共闘を求める
議員もいれば、共産党と協力しない
姿勢を貫く中道派の議員もいます。

さらに旧民主党の幹部もいれば
旧民主党メンバーでない若手議員も
4:6などそれぞれ考えが異なります。

このように立憲民主党が一歩行動を間違えれば
国民民主のように離党騒動もありえる
とも考えています。

小沢氏「野党が候補者を統一すれば、絶対に自民・公明両党に負けない。国民の期待に応えるため野党統一候補によって政権交代を実現することをぶれずに頑張っていきたい」と強調

引用:NHK 2023/07/24 立民 小沢一郎氏 “次の衆院選 野党間で候補者統一すべき"

野田氏:次期衆院選で共産と「政策協定を結び、こういう政権を取りましょうということはない」 「互いに消耗戦をやめようというのは戦術的な問題だ。野合ではない」と強調。

引用:産経新聞 2023/11/23 立民・野田佳彦元首相、共産との政権構想「ない」 次期衆院選で

重徳氏は会見で「次の代表選で直諫の会から代表を出す」と明言。泉健太代表に現時点で退陣を求めるかについては「党内をがたがたさせる立ち位置は良しとしない。われわれがまとめた政策や戦略を執行部にしっかりと受けとめてほしい」

引用:東京新聞 2023/09/07 「どうする、野党⁉」立憲民主の若手・中堅議員ら「直諫の会」が共著を出版、党代表選にも意欲

この前原氏の動きは決して国民民主
だけの問題だけでなく、立憲にも
何か動きがあるとも思えます。

果たしてどうなるか注目です。

[5]自民党の対応

自民党にとっても驚いた1日かも・・・


未来のことは誰にもわからない。

永田町の世界は一寸先は光であり
闇かもしれない。

岸田総理大臣は11月30日午前、自民党本部で麻生副総裁、茂木幹事長、森山総務会長、萩生田政務調査会長、小渕選挙対策委員長の党執行部のメンバー5人とおよそ30分間、会談しました。

前原氏の離党で自民が会談しました。
タイミング的にも前原氏の発言や
政策理念からあり得ると思えますが、
急であったため衝撃的な結果でしょう。

自民党としては国民民主は
支持母体に労働連合を持ち、
政策でも近い部分があります。

今年の内閣改造では総理補佐官に
国民の副代表を務めた
矢田氏を起用する
サプライズを起こしました。

これは異例の人事です。
特に矢田総理補佐官の起用は
支持母体の連合にとっても
評価しづらい部分もある一方で、
連合は立憲に同じ野党である
共産党との選挙協力に否定しました。

連合は「働く者・生活者を優先する政治・政策の実現」「与野党が互いに政策で切磋琢磨する政治体制の確立に向けた、政権交代可能な二大政党的体制」をめざしている。

引用:2023/09/28 連合公式HP 矢田稚子前参議院議員の総理大臣補佐官就任について

ちなみに矢田氏の担当は賃金・雇用担当
であり、活躍には心より期待しています。

さいごに

前原氏の離党は国民だけでなく、
与党にも激震を与えたものでした。
しかしこれですぐに国民が連立に
加わるのかは、さすがに可能性が低いとも
思えます。

現に現在の国民民主党は衆参合わせて約20名近い
ため、閣僚ポストを与えるにもいささか
不公平だという見方もあるでしょう。

また公明党にとっても国民民主の
連立は否定的であり、山口代表のもとでは
なかなか難しいかも知れません。



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