なぜ独学が必要か?

独学は、無限の可能性を持っている。そのことをできるだけ多くの方に知っていただくために、本書は書かれた。

新しい勉強の時代が到来している。
勉強の必要性が高まるとともに、独学で勉強することが容易になった。
ウェブや検索を利用することによって、20年前には想像もつかなかったほど効率的に独学を進めることができる。このチャンスをうまく活かすことができるかどうかで、その人の将来は大きく違うものになるだろう

「勉強が必要だとは感じているが、どのように進めたらよいか分からない」と考えている人が多い。
そうした方々は、本書によって、独学がいかに効率的な勉強法であり、しかも、楽しいものであるかを知っていただきたい。そして、独学の素晴らしさを実感していただきたい

本書が主たる読者として想定しているのは、学校教育を終えて仕事に携わっている方々だ。
それらの方々に対して、本書が新しい可能性を開くガイドになることを、望みたい。
日本の未来は、そうした人たちの努力によって開かれていくだろう



本書の概要は、次のとおりである。
第1章では、独学を「とにかく始める」ことを提唱する。周到な準備をしてからおもむろに歩み出すのではなく、とにかく始めるのだ。
何事においても最初の一歩を踏み出すことができれば、物事は進展する。難しいのは、第一歩目を踏み出すことだ。

多くの人は、勉強するなら学校に通わなければならない、あるいは先生につかなければならないと考えている。しかしこれは、独学の可能性を具体的に検討した上での結論ではなく、単なる思い込みである。
独学が難しいというのも、思い込みにすぎない。このような考えから脱却することが重要だ。

第一歩を踏み出すための具体的な方法として、本書はいくつかの提案をしている。第1章に示す図表1−3(35ページ参照)にしたがって、実行していただきたい。

独学で勉強して成功した人は、昔から大勢いる。
第2章では、そうした人々がどのようにして独学を進めたかを見る。
彼らの方法は参考になるし、困難な環境の中で勉強を続けた人々がいたことを知るのは、独学者にとっての大きな励みだ。

第3章では、私自身の経験を述べる。私も、学校の勉強のかたわらで独学を続けてきた。そして、仕事を始めてからは、まったくの独学で新しい分野に挑戦した。そうした経験に基づいて、独学こそ最も効率的な勉強法であると、間違いなく断言できる。

第4章では、新しい勉強の時代が到来していることを指摘する。
これまでの日本では、勉強は学歴を取得するための手段だった。だから、仕事を始めてからも勉強を続ける人は稀だった。

しかし、技術進歩と社会変化のスピードが速くなると、学校で習った知識だけでは仕事をするのが難しくなる。勉強を続けていかないかぎり、社会から取り残されていく。

しかも、人生100年時代にはいつまでも活動を続けていく必要がある。だから、生涯にわたって勉強を続けていかなければならない。
勉強を続けていれば、組織に依存せずに働くことが可能になるだろう。兼業や副業を認める企業が日本でも増えつつあるので、現役時代に兼業や副業を始めて準備を行い、定年後にそれを拡大して、独立したフリーランサーとしての仕事を生涯続けるといった働き方も夢ではなくなる。

第5章では、学校と独学を比較する
。学校では、教えられることを受動的に受け入れる。それに対して、独学では、知りたいことを積極的に求める
独学は、自分の知りたいことだけを学べる、柔軟に方針を変えられる等の利点を持っている。しかし、すべての点で独学が優れているわけではない。第5章では、これらの問題についても述べる。

独学を続ける場合の最大の問題は、長続きせず、途中で挫折してしまうことだ。そうならないためには、どうすればよいか? その具体的な方法を第6章で述べる。

独学のもう1つの大きな問題は、「何を学ぶべきか」を、自分で決めなければならないことだ。方向を間違えてしまっては、いくら努力しても意味がない。
学校の場合にはカリキュラムが準備されているが、独学ではそれを自分で作らなければならない。この問題の解決法を、第7章で述べる。

第8章では、実際の仕事に使うための英語の勉強法について述べる。ここでとくに強調したいのは、その分野に特有の用語や表現法を覚えることだ。これらを知らずに一般的な挨拶の仕方などを覚えても、実際の仕事にはほとんど役に立たない。逆に、専門家同士のコミュニケーションは、専門用語を知っていれば、それだけでかなりの程度進む。英会話学校の最大の問題は、専門用語を教えられないことだ。

英語の勉強のためには、通勤電車の中でYouTubeの動画を聞くのが一番よい。そのためにどのような教材を選べばよいか、字幕をどのように使うべきかなどを述べる。英語を完全に聴けるようになれば、自動的に話せるようになる。つまり、英語の勉強は、「聴く」ことに集中すればよいのであって、「話す練習」をする必要はまったくない。

第9章では、検索について述べる。
「いかにして検索をするか」という方法論だ。検索すべきキーワードが分からないときにどうするかが、最大の問題だ。それに対処するいくつかの方法を提案する。

第10章では、IT(情報技術)の進展に伴って勉強の必要性がどう変わるかを論じる。AI(人工知能)がいかに進歩しても、勉強の必要性はなくならない。むしろ、AIが進歩するほど、勉強の必要性は高まるだろう。


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目次、第1章、第2章(その1)、第2章(その2)も公開しています

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野口悠紀雄

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