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鎌倉で写真展を開いてみたよ

9月15日から19日までの5日間

こじんまりとですが鎌倉で自身初の写真展を開いてみました。去年まで住んでいたベトナムでの生活の中で撮り貯めた写真が数千枚もあって、何か活用できないかなこれ、勿体無いなーと思っていたのががきっかけで、写真展を開いた経験がある小中学校の同級生の友人を誘い、自分含め3人で開催してみました。

全くの展示素人で準備をするにも何をどうすればいいのか全然わからなかったので、ほとんど2人におんぶに抱っこで言われるがままにやるべきことをやったという感じでしたが、何とか無事に終えられて今はホッとしています。今後、何かの参考になるかもしれないので、備忘録的に書き残しておこうと思います。

2022/01/29 - グループライン発足

帰国してから早2ヶ月、ニート中の暇な時に友人へ話してみたらすぐに「いいね!やろうか」となって、実際の展示はどんな感じなのかギャラリーを観に行くところから始めました。

一つ目は写真家・石川直樹さんの個展「DENALI IN THE MIDNIGHT SUN」へ。

その後、銀座で開催されていた写真家・浅田政志さんの写真展「浅田政志 ぎぼしうちに生まれまして。」へ足を運んでみました。

2022/02/26 - 開催する画廊の下見

画廊を借りるにも都内だとそこそこ値が張るので、初回にはちょっと重めだなーという話になり、地元にも近い鎌倉あたりで探そうと4つ程貸出している展示スペース回ってみました。人通りの良さ、駅からの距離、展示スペースの雰囲気やコスト、これら4点を総合的に鑑み一番最初に下見をした『水平線ギャラリー』で出展することに決めました。

この時点で最短スケジュールが8月の1週目でしたが、みんなの仕事のスケジュールの兼ね合いをみて余裕を持って実施できそうな9月に実施することに決めました。

2022/05~07 - コンセプト決めと準備開始

隔週くらいのペースでZoomでの打ち合わせを開始し、最初は開催までのスケジュールとTODOを洗い出しから、3人で実施する写真展のコンセプトを決めようという話になりました。この時点で自分はベトナムで撮影した写真を展示することに決めていたので、自分の考えている構成やテーマ、方向性を共有し、そこから3人でどう融合させていくか時間をかけて話合いました。

その後に告知媒体、デザイン、制作物、展示方法、キービジュアルを徐々に詰めていって、おおよその大枠が決まりました。
コンセプトメイキングはそもそも何で写真を撮るのか、どういう時にシャッターを切ろうとするのか、みたいな話から始まって、「心が反応した瞬間」というキーワードが出てきました。これをベースに肉付けと削除を繰り返して「瞬間をとじこめて展」というテーマが決まりました。

キービジュアル
コンセプト
SNS告知デザイン①・②
SNS告知デザイン③・④

2022/08/11~12 - 熱海合宿

『インスピレーションは良い環境で湧き上がる』

ということで熱海で写真選び合宿を開くことにしました。(といっても中身の9割はただの爆食い観光…)この日までに1000枚以上あった写真から100枚くらいまで絞りました。ですが自分が撮った写真をずっと見ていると、主観が入りすぎてよくわからなくなってきたので、2人に削る作業を手伝ってもらいました。自分がいいなと思う写真を「これはないな」とバッサリ切り捨てられたり、逆にこれはないなと思う写真を「いいじゃんこれ好き」と言ってもらえたり、得手して人の評価ってわからないものだと学びになる時間でした。

泊まったホテルの部屋からの眺め

1000枚以上の写真は街フォト・観光地・仏閣・風景・接写などなど、色々撮っていたのですが、統一感のあるテーマにするには結局”何を見てもらいたいのか”を考えようとアドバイスをもらいました。自分の頭に一番最初に浮かんだのは『ベトナムの人々の生活』でした。3年半もの間、ロックダウンもありながらも住み続けていられたのは、外様である自分を家族のように受け入れてくれる暖かみと優しさ、日々の憂いを感じさせない屈託のない笑顔、シャイなんだけど人懐っこい寂しがり屋な人たちがいたからでした。

そんな彼らが生きている今の生活の様子が、日本に住んでいる人たちにも受け取ってもらえる何かがあるかなと思ったからです。

2022/09/15~19 - 写真展開催

9月14日の夜、開催する前日の夜に集まって設営準備を開始。僕は予め展示する20枚の写真をそれぞれ額に入れた状態で現地まで配送し搬入したので、前日は壁に飾るだけの作業でした。

高さ揃えてひたすら釘打ち
設営の様子
完成!

僕は仕事の休みを取らなかったので、17日〜19日の祝日を含めた休日3日間のみ在廊しました。開催5日間の合計で143名の方にお立ち寄りいただきましたが、これが多いのか少ないのかわからないながらも初回作にしては満足できる作品展になり、事故なく無事に終えられてよかったと思っています。クオリティを高めていくことに際限はありませんが、不出来でも何でも、アウトプットしていくことの大切さを改めて噛み締めました。

訪れた方が仰っていた中で一番心に響いたのは、ローカルエリアで撮ったたくさんのバイクが走っている写真を見て「大変そうだけど、何か生きている感じがする」というコメントでした。たとえ現地を知らなくても、言葉にしなくても、写真を見て感じ取ってもらえた気持ちがその一言に凝縮されている気がして、「あぁ伝わったわ」ととてもハートフルな瞬間でした。

出展した写真一部
出展した写真一部

今後の反省と抱負

終わってみて色々気づくことがありました。何名かの方に聞かれた質問は「この写真、売っていますか?」でした。

「えっ…」

まさか買いたいと思ってくれる人がいるとは想像もしていなかったのでびっくりしましたが、よくよく考えると画廊でも作品に価格が提示してあるものもあったりするので、儲けるまでは至らなくても投資回収することすらも考えていない自己満な展示だったなとあたふたしてしまいました。今回は開催することがゴールだったので、作品に価値付けをしてそれが売れるかどうか図ってみるというのは次回までの課題としておきます。

半年にも及ぶプロジェクト。終わってみて安堵ですが、とても有意義な時間になったのでエネルギーが湧いたらまたやってみたいと思います。

ということで来月、1ヶ月あまりですがベトナムに参ります。
またたくさん撮らな。

改めて、みんな仕事が忙しい中時間を捻出して、二人の力を借りてやりたいことを実現させてもらって本当に感謝です。
ありがとう!

二人に感謝 (しているようには見えない写真を添えて)

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