見出し画像

3/14 ガイド、スロベニアの確定申告、頭を打たれた現状!

木曜日。私、主人、息子の順に起床。日記を書く。息子ちゃんをふわっと起こすが、ねーーーー!とはじまった。そこからはもうすでにお父さんじゃないと受け付けないという一連のルーティーン。なんでなのかは彼のみぞ知ります。

社会主義のガイドが入っている。以前は10時半か14時としていたが色々効率のことも考えて9時半からスタート。大体のフリーツアーやリュブリャナ市が運営しているツアーは11時からスタートなので、競争をなるべく減らすことも目的。夏になると日差しも強くなるので個人的にも嬉しい時間帯。

3名の参加者でアメリカ在住のインド人、クリミナルジャッジのワークショップのために来たポルトガル人、ヴァケーション漫喫のドイツ人の方々でスタート。みなさん楽しまれたようで、チップもそれなりにいただいた。

それにしても天気がいいので川沿いで日向ぼっこ。1月に連絡が来ていた日本人女性から正式に5月、二日間のガイド依頼が来た。就活中とはいえすこーしずつ予定が埋まるのかもしれない。

主人から幼稚園の月謝についての謎が解けたと電話。スロベニアでは家族の収入に応じて幼稚園へ払う月謝の負担が全然違う。8ランクに分かれていて8の負担額が多い。おそらく80%は負担するはず。高収入夫婦はこのランクから外れ、全額負担になる。

しかし謎なのは今回受け取った福祉局のデータで、それは2022年の収入をベースにし、私たちのランクが8になってしまったことにある。2022年、私は全然稼いでいない。それを問い合わせると、今年から自営業、個人事業主(フリーランサー)は最低月収の75%を稼いでいるとみなし、それに応じてランクを決めているとのこと。350€近く毎月払うことになる。

日本のような国民性の場所ではあまりないが、ここのフリーランスはいくらでも所得が隠せる。また国によってフリーランスが支払う月々の税金保険料は違うが、スロベニアの場合は定額制。どれだけ稼いでいようが、稼ぎがなかろうが一定額の税を払う。そしてこの税金は国の最低月収に応じて設定されている。2024年から国の最低月収は手取りで930€ほどになり、税込給与額は1330€となる。前年と比べると100€以上手取り給与額が上がっている。

そして2024年度フリランサーは毎月約545€の税を払うことになる。前年と比べて50€は上がっていて雇用主は大変。日本円にしたら7万円超えます。このスロベニアのフリーランサーは、勤務時間がどうであれ週40時間労働しているというふうにみなされるので、非常にシビアな世界。税金が高いため、人々は頭を使ってこれ以上の税を払わないようにするため所得隠しをします(笑)

話を戻すと、私は2022年全く稼いでいないのでその趣旨を福祉局に話しました。やはり節税で実はたくさん稼いでいるのにも関わらず所得を隠す人が多いため、このように設定しされたようで、もし意義がある場合は適切な証明書を提示すること、優しく教えてくれた。

2022年、税務局に出した書類をPDFにして主人に託す。改めて貧乏フリーランサーだと胃を掴まれた気持ちになった。

必死でスロベニアの税金は高いとぼやく。しかし主人はこれで年金、保険料、教育費がタダになっていると譲らない。そしてこの税は最低月収に基づいているから、私のゴールとしてはそれ以上稼がないといけないわけだ。観光業でこれが可能なわけ?と自問自動してしまう。だから就活しているわけだけど。

私としては、これはフリーランスなんだから週20時間労働のフリーランス枠もあってもいいんじゃないのって愚痴がある。しかしここにはpopodanski s.p.という形態のフリーランスがあり、この方々は就職しているが空き時間に副業をしている場合、このフリーランスを持つことができる。以前は労災保険月々定額払うだけだったが、今は収入に応じて支払う額が違うそうだ。副業で本業並みに儲けているエンジニアやプログラマーが増えてきているかららしい。

私もこのpopodanski s.p.を持ちたいが、就職していないと持つことができない。ここが手厚い政府の国だと、フリーランスの自由度が低いと思ってしまう所以である。この年、多くの自営業者が会社を閉じてしまうのではないかと勝手に予測する。

就活に火がつき、観光業に似ているものをリストアップ。軽く7つは見つかったので明日、息子を送り出したら全部提出する予定。

そのうちにガイ録チャンネルをみた。

私はユニクロの大ファンで帰国したら爆買いするが、わたぬきさんのお話を聞いてうーんと唸る。服って、安くて当たり前。でもそうすると職人さんの尊厳がなくなるということ。どれだけ早い人でも、1枚のシャツを作るのに3時間はかかる。工賃で2500円で受けるとすると9時間働いても7500円しか稼げない。それでいいのかなって。

10年以上も試行錯誤して、2000万円の借金を返しながら、余剰資金は全額投資というすごい方。整理整頓は正義とか、モノを探す時間って本当に勿体無いとか。高卒でアルバイトも続かず、という一見こんな大ごとを足しどけなさそうな方でもこうなっている。大いに刺激を受けた。もっと夢中に、集中しないとと思った。だって私全然頑張ってないからね。

あるものにしっかり目を向けて時間を無駄にしないでやる。

息子ちゃんは、幼稚園帰宅後も比較的元気。自分で冷蔵庫を開けて食べたいものをリクエストするし、ほぼ一袋全部自分で食べちゃって大食いです。追いかけっこをしたり、龍のぬいぐるみで遊んだり、絵本も読みました。

夜、寝かしつけに比較的時間がかかった。興奮して寝れないのか、幼稚園でお昼寝をしすぎたのか、トイレに行くといったり、電車のおもちゃで遊んだり、バタバタ暴れまくってましたが主人ががっしりと動かないようにすると、うとうとし出して就寝。それでも21半は過ぎていたと思います。

そうこうすると久しぶり中国語ペラペラのガイドのお友達からメッセージが!、彼女と一緒にアジアグループを案内したことがあり、柔らかい雰囲気の方で覚えていて嬉しいと思った。彼女曰くスロベニア人を日本へ添乗する依頼があるけど、どうかということでした。

話を聞くと、14日間を2回、夏。即座に「これはダメだ」と判断。息子が18歳になったらまだしも、今は3歳。お金が欲しいけどそれだったら毎日リュブリャナでガイドをしていた方がまし。すぐ決心がつき、正直に返信。

精神的になのかどっと疲れる。でもこうして私を覚えてくれて仕事を提案してくれる人がいて、依頼をくれる方が日本にもいて、今日のガイドに対するレビューも、3人中二人が最高点をくれた。この社会主義のガイドだけは、私のオリジナル。やめたくないし、頑張る。

捨てる神あれば拾う神アリだけど、自分らしくやり切るしかないと思うのであった。


みなさまからのサポートは、スロベニアや周辺諸国の取材費用に当てさせていただきます。