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成長曲線を成績表のように感じさせる、「平均以上でないといけない」思想

久しぶりの更新になりました。うえのです。
昨年の12月に第二子の女の子を出産しました。一人目のときと比べると、赤ちゃんの世話をずいぶんとリラックスしてできているのですが、それでも子育て中の母親だからこそ悩む心配事というか、気がかりといったものを感じることがあります。
なんでこんなことが気になるんだろう、と考えてみた結果、平均点以上を取らないといけないという、中学生以来身に染み付いた考え方が影響していると思い当たりました。

今回こう考えたきっかけは、娘が2ヶ月になり予防接種をした際に体重をはかったことでした。5300gで、生後2ヶ月の体重としては全く問題なく、助産師さんからもらった身長体重を書いた紙にも、栄養状態は「順調」とありました。
母子手帳の成長曲線のグラフに点を打つと、それまでよりも体重の増えるペースが少し落ちていました。

これは気にならなければ全然気にならないと思うのですが、私はこの体重の増えるペースが落ちていたのが気になり、このまま母乳のみでやっていっていいのだろうか、ミルクを足した方がいいのだろうか、と不安になりました。(その場にいた栄養士さんに聞いたら、1ヶ月ごとに1kgずつ増えているから問題ないですよと言われて少し安心したのですが)

夫にも、母乳が足りているか心配と話したら、全然心配ないと思うよ、と言われました。
客観的に見たら、全く心配する必要がないのに、私は気になりました。ちなみに、二人目の成長に関して心配に思ったのはこれが初めてです。

どうして気にする必要がないのに、気になるんだろうと考えると、中学生の頃にテストで平均点以上は取らないといけない、順位は落とさないようにしないといけない、と考えていたのが影響していると思いました。

私の通っていたのは地元の公立の中学で、テストで学年の順位の10番以内に入るのは、そんなに難しい事ではありませんでした。むしろ学校全体としての学力レベルが高くないから、それくらいに入っていないとまずいし、平均点以上は取らないといけないと、誰に言われたのかわかりませんが、そんな認識を持っていました。なので、テストの度に、平均点以上か、学年で順位は何番かをいつも気にしていました。

母子手帳の成長曲線のグラフというのは、縦軸が体重、横軸が月齢になっており、帯の中には94%の子どもの値が入ります。乳幼児の発育は個人差が大きいので、このグラフは一応の目安にして下さいと書いてあるのですが、これを私はテストの点数の成績表のように感じるのです。この帯の真ん中より上にいたら平均以上、及第点です。いつもそこを目指さないといけない。というように。

このような認識を持ってしまっているので、成長曲線が母親としての成績表のような気がして、いい母親であるために、子どもの体重をいいペースで増やさないといけない、という意識があることに気がつきました。(書いていて、なんて愚かなんでしょうと情けなくなります…)
別にテストじゃないんだから、真ん中より下でも全然問題ないんですが…

子どもの体重なんて、個人差が大きいし、親がどうこうして増やせるものではないし、「増やす」と書くこと自体が、子どもが自分のペースで成長することを尊重していないようで、憚られます。それに、子ども(人間)は一人一人違うのだから、他の子と比べたり、平均という基準で判断するのは意味をなさないのにな、と子育てを3年やってきてようやくわかってきました。

ただ、私の考え方の根底に、中学生のときに身についた、「平均以上でないといけない」という意識があるのを認識できたのは収穫です。
今まで学校教育の中で比べられて育ってきたので、自分自身も比べてしまうけど、比べる必要がないものは世の中にたくさんあります。
未だに、子育てにおいても、自分自身に関しても、人と比較してしまうクセがあり、この先も折に触れて人と比べて落ち込むことがあると思うのですが、それはこの考え方が影響しているというのを覚えておいて、「ああ、またやってるな私」と気がつけば、不必要なほど思い悩むことはなくなりそうです。

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