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早々と通常登校を再開した学校が直面するアフターコロナ問題

一番恐れるべきことは変わらないこと。

私が勤める県では、すでに通常登校が再開。というか4月初めから休校はほとんどしていなかった。生徒は朝満員の電車に乗って登校し、防げるはずのない3密状態の教室で一日の半分を過ごし、通常通り部活動をしてまた3密の電車に乗って帰る。

教員は、通常通り黒板の前に立ちスーツの裾をチョークで汚しながら授業をする。休校中の学校で活用が進んでいるzoomは、名前すら知らない先生方も多い。職員室に生徒が入って個別指導をしたりもする。授業内での対話は禁止されているが、生徒と教員との二者面談は許されている。どちらも同じ対話なのに。

正直、コロナ前と後で変わったことは教員生徒がマスクをつけていることと、集会などがなくなったくらいだ。

社会は大きく変化しようとしている中、学校は変わらなかった。変われなかった。

学校としては、授業数も確保できたし、大きく行事の変更をすることもないし、オンライン授業のためのツールを導入する手間やコストも省けたので、良いこと尽くしだったのではないか。

しかし個人的には、日常に戻れたという安堵感よりも、ここで変われなかったら今後変わる機会はいつ来るのだろうかという不安感の方が強い。

貴重な放課後の休憩時間に開かれる職員会議。経験のない部活を持たされて疲弊している先生方の多い部活動指導問題。本当に生徒にとって意味のあるものなのか確かめようとしないまま「例年通り」実施される学校行事。

改めて学校のあり方、教育のあり方を問い直す機会だった。それなのに・・・。

国の課題が教育を作るのであれば、急激に変化している社会に対応する力をつけるべき学校も早急な変化が求めれるはずだ。

小学校の時、元読売巨人の高橋由伸選手の書いた本で読書感想文を書いた。確かそのタイトルは「今頑張らなくて、いつ頑張る」だったと思う。

今の自分に一番言い聞かせたい言葉だ。






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