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純愛再婚のススメ⑤

「人に言って恥ずかしい職業の人とは結婚できない」 
この言葉によって、
私はどん底まで突き落とされた気分だった。

彼は、私の何を見ていたの?
 
悲しさが溢れて、
全否定されたような気持ちになり、
 
女としてもダメ
大人としてもダメ 
人間としてもダメ
 
ズタズタにやられて、再起不能。
  
人に会うときは気が紛れるけれど、
一人の時はもぬけの殻のようになって
廃人と化していた。
  
夜は、中洲のバーに行くようになった。 
そういう遊びをしても、
文句を言う彼氏もいないのだから。
 
毎日、どんな男の子とデートしても
誰にも文句言われない。 
なかなか楽しいじゃない。 
 
そう思いたかったけど、
えぐられた傷は大きく、
どんなに楽しい遊びをしても
自己否定の念が常に渦巻いていた。
  
私なんてイキオクレタ年増女。
   
酔っ払って、バーのマスターの家で
朝を迎えてしまったり。
なんとなく、男友達と一夜を明かしたり。
  
心の傷は癒えないまま、
ダラダラと毎日を過ごしていた。 
  
そんなある時、
友人ちぃちゃんから
  
「こいねちゃんを紹介してほしい
 って人がいるんやけど、
 その人はこいねちゃんを絶対気に入るけど
 こいねちゃんがその人と合うか微妙やねん」
 
と、メールが来た。
 
「とりあえず教えてー」
なんの期待も無しにノリで答えた。
 
すぐにその人からメールが来た。
「はじめまして。こうせいです。」
スピード感に熱意を感じたので、
「はじめまして。こいねです。」
と、すぐに返信した。
  
ちぃちゃんが、また繋いでくれた。

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