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funny meal 開業日記 vol.2 ~ 開業を決意するまで その1~

開業日記を書く理由と、12月から2月の自分

開業日記は、毎日忙しく過ぎていってしまうOpen前の時期に、自分がどういう風に過ごしていたかや、お店やってみようと思った初心を後々思い出したりするため、つまりは自分のために書いている部分も大きいのですが…。一方で、ああー、開業しようと思うとこういうことあるんだーとか、いくらネットで調べてもわからんじゃんか!みたいなことにいろいろ遭遇して(でも役所とか開業の先輩が優しく教えてくれるとすぐ解決するんですよ!!!!)、自分がクリアにしていった疑問もやもやを後日まとめて一定赤裸々に公開したら、同じように開業しようとしている誰かの役に立てたりするかも、ということで書き始めました。なのですでに何日か分は書き溜めてあります。

が、日記を書こうと思ったのは、もう物件が決まりつつあった3月半ばでした。つまりリアルタイムで開業日記をつけ始めた時期と、実際に開業に向けて動き出したタイミングには時差があります。

ということに今日気が付いたので、そういえばいつお店やるって決めたんだっけなーとか、会社辞めてしばらく何してたんだっけなーというのを振り返ってみることにしました(ここまで書いて、私のこの文章のスタイルはまったくもって構造化されてないなという気持ちになりました笑)

12月の自分

は、正直めっちゃうじうじしてました(笑)。月の半ばで有休消化に入ったので、自由になる時間はありましたが、漠然ともう会社員そもそもやだなーという子供じみた気持ちと(ほんと恥ずかしい)、でも人事の仕事嫌いじゃないし、会社員は安定してるしなーといういじましい気持ちと、まあ辞めるって決めたばっかりだしまだ考えなくてもいいじゃーんていうキリギリス的な気持ちと、次決めないとやばいのかもどうしようというA型な気持ちとで、本当に頭も気持ちもぐちゃぐちゃで、ストレスのせいか胸が痛くなったりして、ああもう自分はいったいどうなっちゃうんだ消えてなくなりたいーくらいの勢いでした。

それと、私は人事採用という仕事柄、採用エージェントの皆さんにとても仲良くしていただいていたので、会社辞めるんですー、私でも雇ってくれるような企業さんてありますかね……と相談すると、皆さんとても親身になってくださり、紹介もしてくださり、カジュアル面談も設定してくださりで、いろいろな会社さんとお話させていただく機会に恵まれました(ありがとうございました)。が、自分が会社で働くことに気持ちを持ちきれてない状態でうまくいくわけないですよね……。自分がその会社の人事さんだったら、当時の自分みたいな人は絶対選ばないですよ全く。エージェントさん・お話の機会をいただいた企業の皆さんのお時間を無駄にしたこと、本当に何度お詫びしても足らない気持ちです。ぜひfunny mealがオープンしたらいらしてください。誠心誠意サービスさせていただきます……。

うじうじしてるときは、パンを焼くと整います

1月の自分

年内はそうして過ぎていきました。もう転職活動自体いったんストップしてやれ!私は休むんだ!自由を満喫するんだちきしょーめ!と半ばやけくそで年明けを迎え、その勢いで福岡、佐賀、熊本を回る九州旅行を計画しました。
この旅行がとっても良かったのです!旅は偉大、今年の座右の銘は「月日は百代の過客」!友達が案内してくれた佐賀、唐津、呼子、嬉野、波佐見はもちろん、一人で訪れたどの街でもどの店でも、何をしてもびっくりするくらい楽しいしおいしいしみんな親切だし、うまく言えないですけど、自分て自分で生きてきてよかったなー、みたいな気持ちになったのでした。

(余談ですが、今振り返るといろいろ煮詰まりすぎてたからちゃんと休んで、いろんなものから距離を取ればよかっただけなのかもしれないな、少なくともそうした方が自分にも周りにももっとよかったことは間違いないな、と思います。そんなことできない、しても仕方ない、そういうことじゃないとか思っていた自分は浅はかで傲慢だったし、周りの人も持て余すようなめんどくさい人間でした……)

そして旅の中で、自分はやっぱり食べたり飲んだりすること、そういう場での出会いと、食事や飲み物やその空間をより素敵にしてくれて作家さんのいろんな思いやイメージのこもった器がすごく好きなんだな、ということを再認識しました。その辺から、食べ物と器と人が出会える場所づくり、みたいなことができたらいいなーと改めて気持ちを持ったような気がします。

九州旅行の戦利品。宮﨑泰裕さん、イバタカツエさんの器に出会えてよかた~
坂本千明さんの版画も、お店に飾って皆さんに見てもらえるんだなー

2月の自分

なんですけど、じゃあそこから店づくりに向けて動き始めたかというと、そうじゃなかったんですよね……。確定申告したり、duolingoでフランス語めっちゃ頑張ってみたり、思い出したようにワインエキスパートの勉強してみたり、失業保険の手続きに行くかーとか、散漫に過ごしてました。安きに流れがちな自分よそれが人間よ(多分)。
でもそれはそれで自分としてはいいことだとは思っていなかったし、お店やるならもう今しかないよなーという気持ちは高まってはいたので、並行して店舗物件のサイトを見たり、近所の不動産屋さんのチラシを見たりするようになりました。そんななかで、高円寺にできたコーヒー屋さんの存在を知ります。

皆さん本業を持ちながら、複数メンバーで営業されているということで、最近の若い人ってホント自由だしすごいーーー。と思っているうちに、張り合うわけじゃないのですが、自分だってこの数年スタートアップで働いてきて、こういう素敵な若い人たちに囲まれてきたなって思うし、自分にだってできなくはない、のでは……?という気持ちがもくもくもくと湧いてきたのでした。

並行して、前職でつながりができた方が企業人事をしながら、他社の人事支援もとても楽しそうにされている姿を目の当たりにしたり、企業人事を辞めてフリーランスになられた方のお話を聞いたりして、そもそも仕事の仕方とかコミットの在り方、ひいては生き方そのものも今の時代もっと自由でもいいのでは……?欠けてる部分だらけだけど自分は自分でそれなりにまあいいじゃん、みたいな気持ちになったところだし、こういう自由で素敵な人たちとご縁があるのもきっと自分の幸運なんだし、もう少し気楽にいろいろ考えてみてもいいのかも……?

要はもじもじうじうじ、お店にチャレンジしてみてもいい理由を探していました。そんなときに、家のごくごく近所にあった喫茶店が移転したことに気づきます。

(続く)




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