【北欧読書3】 北欧の公共図書館 賑やかな対話空間への道のり(3)
静かな空間には戻らない
長い助走期間を経て賑やかになった北欧の公共図書館。今では図書館でおしゃべりすることに疑問を持つ人は誰もいない。とある週末に訪ねた図書館では、小さな図書館を思い切り暗くして大音響で映画上映をしていた。明るくて静寂な図書館は北欧ではいつも見事に裏切られるのだ。
北欧の公共図書館では80代、90代の常連利用者は決して珍しくない。図書館訪問が日々の生活の拠り所となっている人も多い。そういう人たちは静かな頃の図書館を知っているから、静かな時代の図書館はよかっ