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ドイツの職場で仕事をしてみて、気づいたこと

こんにちは!ドイツ在住グラフィックデザイナー・ブロガー、ユウコフランクフルト(@yukofrankfurt)です。

グラフィックデザインや展示会で日本の方のサポートの仕事の傍ら、フランクフルトを中心にドイツに関する役立つ情報や現地在住者ならではの生の情報を発信する目的で『ドイツ生情報』というブログを書いています。

また、2020年7月から地球の歩き方・フランクフルト特派員としてブログ執筆にも参加しています。

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ドイツに住んでいる私もよく聞くようになった『働き方改革』という取り組みですが、最近は日本でも労働者を守ろうという動きが顕著に見られるようになりましたね。

働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指しています。 (引用元:厚生労働省HP)

アテンドなどで日本から来た方々から仕事の様子の話を伺っていると、『その働き方って?』『今って時代は令和だよね?』と、確認したくなるような職場や働き方をされている方もたまに・・・

さて、今回語りたいのはドイツでの仕事環境についてです。働き者の多い日本と変わらず劣らず高いGDP(国内総生産)を誇るEUの大国ドイツの職場はどんな感じでしょうか。

「働き方改革」と書いてしまいましたが、壮大なスケールで語るわけではなく、あくまで私個人がドイツに住んできて経験した職場で感じた事ありのままを、実体験やエピソードも織り交ぜつつ綴ってみようと思います。

ワーキングホリデーで仕事をしてみたい人、ドイツで仕事をすることになった人、ドイツへ移住して仕事をしようか考えている人の参考になるかも、知れません。

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ドイツに住む日本人がいる職場

私の周りや周りから見聞きした大雑把なデータですが、ドイツで働く日本人をざっくりカテゴリーで分けると大体こんな感じだと思っています。

1:在ドイツの日本の企業のオフィスへ駐在として派遣されて就労(駐在員)

2:ドイツにある日系企業へ現地採用されて就労(現地採用の会社員、日本食レストランや美容院等サービス業含む)

3:日系ではなくドイツ(他)資本の会社で、日本語や日本と関わりがある業務の為、日本人である事で採用され就労

4:日系ではなくドイツ(他)資本の会社で、日本語や日本と関わりはない業務で採用され就労

私が数的に多いと思っているのが、上で書いたうちの1と2です。3に属す人もたまに居ます。やはり、1〜3の職場は日本人であることが強みですし、職探しする側にとっても入っていきやすいですよね。私はちょっと特殊枠で4に属しています。

また、私は4に属しながらドイツ語でなく英語のチームにいたりと少しニッチ?なところで働いた事もある為か、プライベートの交流の場も自然と英語ベースが多く、そこで知り合ってきた日本人の方もドイツ語が話せる人(元留学生など)より英語で仕事をしている人が多かったです。

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私が属してきた職場

私が仕事をしてきた職場は2タイプ。ドイツに住み始めた当初は日本的にいうならば『外資系』で、ドイツにあるドイツ企業ではなくインターナショナルな会社

しばらくして、ドイツ語ができるようになってきて転職し、ドイツ人(ドイツ語を話す他国籍の人含む)で構成されているドイツ企業でも経験があります。業務上の会話は常にドイツ語。

なので、ドイツにある日系企業のお話ではなく今回はドイツにあるドイツ企業とドイツにある外資系企業での人々の様子などから個人的に感じたことについて紹介していきます。

コーヒー命

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まずは軽い話題から入りますが、ドイツ人はコーヒー大好き。

ドイツ人というかヨーロッパがそういう文化なのでしょうね。EUを代表する某機関に所属するアメリカ人と話した時も、『ヨーロッパはやはりコーヒーカルチャーが本当に大事みたいで・・』と話していました。

これまで属してきた職場では、朝出社するとコーヒー嫌いというごく一部の人を除いて皆まずコーヒーマシーンへ行ってコーヒーを調達し自分の席へ。どこの職場でも、コーヒーは無料でもらえます。

資金豊富な会社の場合はコーヒーのマシーンがネスプレッソなどハイエンドなものも有り。さらにコーヒー以外の清涼飲料水や朝食、スナックやフルーツなどの軽食が無料で提供されている所も有り。

以前いたスタートアップ的な会社では、なかなかカッコいいコーヒーマシーンだったのですが、一部コーヒーにこだわりのある元同僚たちが『この機械は味がイマイチだ。外に買いに行こう!』とオフィスの外まで自分の納得のいくコーヒーを買いに走っていたのを思い出します。

日本的な『飲み会』がない

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私のブログでも時々書いてきましたが、ドイツ人とお酒は切っても切れない関係(笑)。ですが!日本でよくある『義理的な飲み会』はありません

日本からいらっしゃる方と時々職場についての話になりますが、聞くところによると日本の一般的な会社では飲み会などの終業後の集まりがあり、もちろん『強制的』なものではないものの、適度に参加していないと空気的に気まずいというか浮いてしまう場合があるようですね。

しかも飲み会は会社がらみで就労後も会っているけど自腹。先輩が後輩を奢らないといけない空気だったり、日本的『皆でやりましょう』という文化ですね。個人主義なヨーロッパの一国ドイツでは、そのような感じの飲み会が格段に少ないと思います。

時々は気の合う同僚とアフターワークで個人的に飲んだり、チームでちょっとした飲み会的な事(お祝い事がある場合など)はたまにはありますが、誘われて断ったって『あの人は付き合いが悪い』というふうにはあまりなりません。

メインである仕事をしっかりしておけば、飲みの場にいないといけないとか飲みの場での振る舞いなどの評価は必要ありませんし。

参加しても、何年か前に入った『先輩』が奢る、というような図はあまりないかと思います。時と場合によっては上司が皆におごったりはあるかもしれませんね。

『自腹の飲み会』は、会社の人と行かないといけないようなものでなく、単に気があう人同士個人で好きにビールを飲んでいるだけのようなものです。

『飲み会』的なイベントがあるといえば、1年に1度会社の皆で参加する『クリスマスパーティ(weihnachtsfeier)』がありますね。これは会社持ちのイベントで、社員全員招待されるものですがもちろん有給を取って旅行予定だったりその他のなんらかの理由で欠席になったとしてもお咎めなし。

会社の規模によりますが、大きな企業だとクラブなどの会場を貸し切ってケータリングやパフォーマーを呼んで派手なパーティをやったり。

どこの会社も大体レストランでクリスマスディナーの食事&飲み放題な感じです。仕事の後は自分の時間重視な私も、クリスマスパーティは飲み食い放題なので参加していますよ(笑)

試用期間がしっかりある!

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ドイツで雇用されると、最初の数ヶ月間は試用期間になります。大体が3ヶ月〜最大6ヶ月まで。私自身や周りの話を聞くと、6ヶ月の試用期間がほとんどのケースです。

最大半年までの試用期間中に、雇用者は労働者が本当に会社に適しているかをチェックします。会社が適さない人材と判断した場合、試用期間中であれば2週間前もっての通知で社員を解雇できます。

試用期間では会社が社員を一方的にチェックしているわけではなく、この期間中に働く側も自分にとってこの会社が適しているか考えることができます。つまり、働いていてこの会社が合わないと感じたら働き手の方もすんなり辞表を出して辞めることができます。

実際、今までの職場で働き出してすぐ自主的に辞めていった『元同僚』が何人かいます(笑)新人のXさんです、と紹介されて、数日後から『病欠』で2週間休むとなってそのまま退職..(!)というケースも見たことがあります。会社が辞めさせたのではなく、本人が自主退社です。

実は。私も似たような経験があります。元々は別の街に住んでいた時に就活をしたのですが、フランクフルトともう1つの街の会社の2つからオファーが来ました。どちらか迷っていた時にドイツ人何人かから言われたアドバイス:

どちらもオファーをキープしておけば良いじゃない。まずA社へ行ってみて、気に入らなかったら辞めてB社へ行けば良いよ!B社へは答えを濁して回答するのを延ばせるだけのばして。

なんとまあ斬新なアドバイス!(笑)ルール違反でないかぎりはこういうこともできちゃうのですね。

最初からそうするつもりはなかったのですが、結局A社へ就職した私。まさかの展開でそこでの仕事を継続するのをやめ、来て欲しいと言ってくれていたフランクフルトにあるB社へ結局行くことになったのです。何を隠そう、これが私がフランクフルトへ引っ越ししたきっかけなのです。

試用期間を過ぎると本採用となり、労働者はドイツの法律で守られるため、よっぽどの理由がないかぎりは解雇されにくくなります。但し、企業にいる従業員の数が10人以上か未満かで内容が変わってきます。

ドイツの労働法について書くとかなり長くなるので、またこの内容については折をみてブログなどで紹介しますね。

残業していても頑張っているアピールにならず、むしろ逆効果

労働時間が日本よりきっちり守られているドイツは労働時間が日本より明らかに少ないのに、GDP(国内総生産)が日本と変わりません。

とにかく決められた労働時間内にすべきことを効率よくこなしていると言えます。無駄な飲み会や無駄なミーティングがなく、仕事のやり方を見てみたら日本より雑な部分があるかもしれません。

はっきり言ってしまえばプロセスより結果重視。

どんなやり方で、とか途中経過がこう、とか細かく状況を共有するより最後にうまく結果を出している人が評価されている印象です。(もちろん、同じチームで働けばお互いだいたいどのぐらいの進み具合かとか、進歩確認のミーティングなどはあります。)

日本では会社によっては終業時刻になっていても上司より先に帰ったり、毎日毎日定刻キッカリで帰宅する事は良い印象がない場合があると聞きました。(最近は変わってきたのでしょうか?)ここドイツではその点は全く気にしなくて大丈夫。

やることをやったら上司がオフィスにまだいようが同僚が残業で苦しんでいようが自分の仕事が終わったら爽やかに退社が普通。そして残業はする必要があれば仕方なくやるもので、長時間一生懸命会社のために頑張ってますアピールにはならない。

むしろ、残業が続くとこういう風に思われてしまいます。

この人は1日8時間の労働時間内に仕事が終えられない、タイムマネジメントが出来ない(能力が低い)人間なんだ、と。

以前いた会社で、あるプロジェクトについていけずほぼ毎日1、2時間の残業(といっても日本では大したことない時間ですよね?)を自主的にしていたら、ある日上司に『この状況が続くようなら話し合おう』と言われてしまいました・・・これ、良い意味ではないのです。

もちろん会社によっては仕事量が多過ぎてどうにもならないところもあります。が、周りを見ているととりあえず定刻に退社してこっそり仕事を持ち帰ったりしてあたかも時間内に終わらせた感を出している(笑)

とにかく、どうしようもない場合でも上記のように良い印象でないので、就業時間以内にその日するべき最重要項目は終わらせるのが良い評価に繋がることは確かです。

積極的に転職をする

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最近は日本でも新卒で入った会社で定年まで働くというケースは減ってきているとは思いますが、ここドイツではしばらく同じ企業に在籍した後より良い条件やポジションを求めて積極的に転職する事はよくあります。もちろん業種や職種で傾向は変わると思いますが、例えば私が属する業界ではかなり頻繁に転職するのが一般的です。

日本で聞く『転職すると給料が下がる』ケースは、こちらではあまりなく、逆に同じ所で給料交渉してあげてもらうより他企業へ移った方が給料も役職もレベルアップしやすく、その辺りは私が以前住んでいたアメリカにかなり近いと言えます。

人それぞれですが、2年〜3年働いたら移動するケースが多いでしょうか。もちろん、属する企業が良い待遇や計らいをしてくれるのであれば他へ行く理由もないので長く同じ所に勤めることになるでしょう。

年齢で言えば、20代〜40代辺りの年齢層のドイツ人なら転職は1度や2度はしている人が多いのではないでしょうか。

有給休暇が長く、しかも全部消化は当たり前

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ご存知の方も多々いらっしゃると思いますが、ヨーロッパの有給(ドイツ語:ウーラウブ Urlaub)はたっぷりあります。本当に!!

私はかつてアメリカでも会社員をしていたことがありましたが、私が経験した職場では大体1年で2週間程度。 上司などはもう少し長く有給がありましたが、それでもドイツに比べれば・・・

アメリカの職場では私も含めてもちろん皆しっかり有給は取っていましたが、ドイツの有給制度に慣れてしまった今、2週間は短い!と思ってしまいます(笑)アメリカ人はよく働いていたんだな〜、と今になって思います。(日本人に比べれば休んでいるかもしれませんが)

そんな状態なので。日本から有給を取っていらっしゃる方で、「2泊4日ドイツの旅」みたいな弾丸スケジュールのお話を聞くと卒倒してしまいそうになります・・・!

そして、ヨーロッパ旅行の為に休みを取るのも一苦労、有給申請したときに行き先を知られて嫌味を言われたり、挙げ句の果てにはブラック系勤務の人で新婚旅行にも行けない人の話を聞くと、何故、そこまでして?と悲しくなってしまいます。正直、職場に人1人ちょっと居なかったって、ちゃんと経営は回るんじゃ・・・?と。現にここドイツではちゃんと回ってます笑 

恐らく書面では1年で数日だけの有給のみ、ということではないでしょうけど、取る側もかなり気を使って取っていらっしゃる印象です。この辺はもう日本のカルチャーというか、しっかり変わっていくまで時間がかかるのではないでしょうか。

と思っていたのですが、ようやく2019年春頃から『有給休暇の義務化』が日本で決まりましたね。ですが、『最低5日以上の有給を消化する』というくだりを知ってやっぱり『短い!』って思ってしまいました。(笑)

さて、ドイツでこれまで経験した職場では平均的に1年で25日〜30日(!)近くの有給が取れました。この日数はいたって一般的です。あ、病欠の日数は別にカウントされますので、ドイツでの『有給』はフリータイムで人生をエンジョイするための休暇用です。

逆に日本の方からすれば気絶しそう(?)な長い有給日数ですが、私も、同僚たちも、上司も、しっかり!休みを取って人生を謳歌しています(笑)。

私のメインの仕事はグラフィックデザイナーですので、何度か広告代理店という日本の感覚で言えばブラック(笑)な業界に籍を置いておりましたが、やはり業種上残業は多くあったものの休みは申請すればちゃんとOKが出ましたし、これまで上司他に『休みを取ってはいけない』というような事を言われたことは一度もありません!

もちろん上司によっては、責任がたくさんあってついつい有給を取るのを先延ばしにしている人もたまにいましたが、そういう人は年の後半ぐらいにHRから『休みを消化しなさい』と言われて渋々(?)休みを強制的に取らさせているという展開になっていました。

私の印象では、ドイツでは契約書に書いてある数の有給は申請がほぼ通りますし、それに関して他者に批判されることもありません。当然ながら、休みを取っている人の分の仕事は周りにいる同僚に分散され他の人の仕事量が増えることもあります。

ですが、誰もそれに関して文句は言いません。だってお互い様だから。自分が次回2週間居なくなる時は、その分が他の人に行くのですから皆文句はなく、むしろ協力的です。

もちろん休みを取るときは自分の周りの人とスケジュールの確認&代理の調整などは必須です。1年で例えば4週間分有給が取れるとして、大体皆1年に1回は2週間ぐらいの大き目の休暇を申請して後は週末や祝日にくっつけてミニ休暇を何度か作っている感じですね。

さすがに1ヶ月居なくなるということは稀なケースですが、ハネムーンなど特別な時はあるかもしれません。(だから新婚旅行に行けないなどというのは、ドイツで起こった場合は裁判沙汰になるかも?!ぐらいの感覚です)

休暇の後の手土産不要

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先ほど有給休暇について書きましたが、ドイツの常識であるw 休暇を取って久しぶりに出社したとしましょう。日本で2週間も休ませてもらったら、色々な意味でお土産必須かと思いますが、ドイツはいりません!

海外が長いとはいえ心は日本人な私、長めの休暇が終わり出社するときにはちょっとしたものを持ってきたりはしていたのですが、周りを見渡すと休暇後に平然と手ぶらで出社している.... 事が結構多いです。

もちろん人によっては皆で食べられるお菓子を持ってくる事もありますが、『土産を買わないといけない』というカルチャーではないので手ぶらで久しぶりに出社したとしても陰口は叩かれません(笑)

その代わり、こちらの記事でも書きましたが誕生日は自分のケーキを持参するのはプラスかも(笑)

誕生日の祝い方

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先ほど書きましたが、ドイツの職場では自分の誕生日に自ら自分の誕生日ケーキを職場に持って行って祝う事が一般的です。

誕生日を迎える同僚や上司の周りの人が何をするかというと、大体が誕生日が近くなると皆で何ユーロか出し合って集めたお金でちょっとしたプレゼントを用意したり。

ドイツ人は几帳面だからか、ちゃんとリストにカンパを求める人の名前を書いてイベント前にそれぞれの社員のデスクに言ってはお金を集めていきます。

その人にあげるものは集まったお金によって違いますが、プレゼントに添えるグリーティングカードにはカンパをした人が各自メッセージや自分の名前を記帳して渡すのが多いです。

最初面倒に思いましたが、1年に1回ケーキを持っていけば後は楽なのでこれもアリかな、と思います。それぞれで持ってくるケーキも違って面白いですし、慣れると楽しいイベントです。

子持ちの従業員への配慮がしっかりしている

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子育てと仕事の両立。これはどの国でも永遠のテーマではありますが、ここドイツでは子持ちの人が仕事ができるような環境はしっかりしていると感じます。

まず、ドイツやヨーロッパでは日本と違い『専業主婦』という人が格段に少なく、なろうという人も少ないです。女性でも仕事続けていくのが一般的です

また、男女の社会的格差も少ないと言えます。日本のドラマや漫画に出てくるようなセリフ『男のくせに』『女のくせに』のセリフをドイツの職場で発してしまったら大問題です。

まず、女性も男性と変わらずキャリアを積めるような環境があり、女性だから結婚して出産したら退職というコースを辿る必要もありません。また、男性でも新生児の世話をする資格がしっかりあるので、男性だから育休は・・と憚られることはありません。

母親という立場、また子供を持つ親の職場的環境はしっかり守られていると感じます。『マタハラ』なんかあった日には、すぐに訴訟に発展しそうです(ドイツもなかなか訴訟王国ですから)。

出産保護法という、出産休暇を管理する法律がここドイツには存在します。まず、妊娠中(流産のケース含む)及び出生後4ヶ月間は従業員を解雇することは禁止されています。産休が許可されるのは出産の6週間前から、また出生後8週間(早産または多産の場合は12週間)。

産休に加え、母親又は父親が2人で合計24か月まで延長育児休暇を得ることができ、出生後の最初の14ヶ月はこれまでの収入の約3分の2に相当する毎月300ユーロから1800ユーロの親手当(Elterngeld)も支給されます。

出産後、最大3年は子育てのサポート、親時間(Elternzeit)を取得でき、子供が保育園に入る3歳以降も、雇用主の同意を得れば育休12か月までの一部を子供の8歳の誕生日までの期間に移すことも可能です。又、育児休暇中は、30時間以上の仕事は禁じられています。

これらの制度を利用して、ドイツの女性たちは出産後も元の職場に復帰し、仕事を続けることができます。他のヨーロッパに比べて復帰するスピードや復帰率が少ないと言われているようですが、日本に比べれば育児と仕事をしっかり両立して働く女性がより多いと思います。

子供の保育園のお迎えの時間もあるので、出社時間をずらしたり退社時刻を早めたりなど、そのあたりも雇用主は寛大だと感じます。

私がこれまで属してきた会社では、小さな子持ちの女性たちはフルタイムの半分程度の時間のパートタイム勤務に切り替えたり、「ホームオフィス」(ドイツ語英語で会社のパソコンやシステムを利用して自宅で遠隔で仕事をする意)を許されたりして仕事を続けられている人ばかりでした。

フランクフルトの職場は国際的

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これまでフランクフルトで経験した職場では、どこも『生粋のドイツ人』だけの職場はありませんでした。

私が身を置いていたのが英語のチームがあるような国際的な場所が多かったこともありますが、ドイツ語のみでやり取りする職場も何度か経験したところ、『ドイツの会社』に属する社員でドイツ語ペラペラでも移民だったり留学でドイツに来た他のヨーロピアンだったり。

今のドイツ自体がそうですが、特にフランクフルトなどの都市部だとより多種多様なバックグラウンドの人たちが住んでいるため、住人自体が非常に多様化しているので職場もそうなるのでしょう。

現在フランクフルトの『ドイツ人』の約半数以上は元々が他国からの移民だそうです。その背景もあり、職場で一緒になる人たちは色んな国から来ていたりするので、あまり『自分が外国人である』という意識を強く持つ事なく働ける環境にいられます。『人種のるつぼ』は今やここドイツにも沢山存在します。 

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さいごまで読んでいただきありがとうございました!

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