田平 由布子|長崎原爆の「若き語り部」

長崎の被爆者から被爆体験・生き様を受け継ぎ、継承講話を行う語り部|核問題を「分かりやす…

田平 由布子|長崎原爆の「若き語り部」

長崎の被爆者から被爆体験・生き様を受け継ぎ、継承講話を行う語り部|核問題を「分かりやすい言葉」で伝え、先生・生徒との対話を通した双方向の平和教育を実践中|講話歴5年|1都1府14県の学校等で計40回・7,000人以上に講話|https://yukotabira.com/

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  • 生徒さんからの声

    平和教育を受けてくれた生徒さんや先生からの感想を掲載しています。どんな講演をしているか知りたい方にぜひ。

  • 「平和」な本や映画レビュー

    戦争、平和、対話、教育…さまざまな分野の本や映画のレビューです。

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    「平和活動でも食べていく」を実現するため、具体的な取り組みやコンテンツを発信していきます。平和教育に関心のある先生方や若者にぜひ読んでいただきたいです。随時更新中!

  • 私の足跡『たびらのたび』

    ノンフィクション小説形式でお届け! 大学時代に核問題を学んでから、被爆体験を継承した「次世代の語り部」としての旅の足跡を書いています。 語り部をやっている若者や仕事と両立しながら何かをしている方、平和活動に関心をお持ちの方にぜひ読んでいただきたいです。

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【お知らせ】平和教育の依頼はこちらから

こんにちは。田平由布子です。 このページをご覧くださり、ありがとうございます。 私は長崎原爆の被爆者から体験を受け継ぎ、次世代へ語り継ぐ「被爆体験の継承活動」をやっています。 全国各地の学校などで継承講話・核問題の話をしてきました。 私がやっている講話は国からの派遣事業ですので、依頼主は旅費や謝金等をご負担いただく必要はございません。 派遣先の学校の先生から「無料で来ていただけるので嬉しいです」と言われることも。 田平の講話を聴いてみたい! 今年の平和教育は被爆体験講話

    • 【活動報告】長崎市から新しい仕事をお受けしました

      大変ご無沙汰しております! 長崎原爆の「若き語り部」こと、田平由布子です。 私の悪い癖で、SNSが苦手でnoteの更新も一度途絶えたらそのまま… ほぼ休眠アカウントになっておりましたが、その間でも記事にイイネをくださった方、新たにフォローしてくださった方、DMをくださった方… そして、今もフォローしてくださっている方と、もう一度この場で交流ができればと思い、更新を再開しようと思いました! 私は今も変わらず、被爆体験継承の語り部として仕事と両立しながら定期的に活動していま

      • 【感想3】いい意味で平和についてフラットに考えることができて良かった

        長崎原爆の若き語り部こと、田平由布子です。 全国の学校等で平和教育をするなかで、生徒さん達からいただいた感想をご紹介していきますね。 今回は長崎北高等学校・1年の生徒さんから。 素敵な感想、本当にありがとうございました。  私はこの感想を読んだ時に「共に考える」重要性を改めて感じました。  私の頃もそうでしたが、平和教育は「暗黙の了解」や「ゴール」がそれとなくあったように思います。 原爆(核兵器)はダメ 戦争はダメ 平和の大切さ  これらの気持ちを育むことこそ

        • 継承すべき被爆者は1人?複数?ポケモンのアニメから学んだこと

          最近、めっきりポケモンのアニメを見ることにはまっています。 現在テレ東で放送中のアニメ『ポケットモンスター リコとロイの旅立ち』。 主人公の少女リコと少年ロイが、古のポケモンを探しに仲間たちと飛行船に乗って旅する物語です。 *** 「リコもどう?新しいポケモン」。 仲間からそう聞かれた主人公。 在籍するポケモンの学校で出会い、パートナーになった猫のポケモン・ニャオハといつも一緒にいます。 そう聞かれたリコは…「考えたことなかった」と。 相棒にできるポケモンは1人6匹ま

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          バービー人形と原爆

          7月も終わる頃、朝からTwitterを見て腹が立った。 バービー人形が原爆を揶揄するツイートを見てしまったからだ。 原爆開発に携わったオッペンハイマー博士を描いた映画『オッペンハイマー』と、同日公開された映画『バービー』。 そのタイトルを組み合わせ「バーベンハイマー(Barbenheimer)」という言葉が生まれた。 しかもバービー公式Twitterは原爆とのコラ画像に「いいね」をつけている。 日本人として、また、原爆の惨禍を知る一人の人間としてはらわたが煮えくり返った。

          【平和教育の商品化】ないないづくし。でも、一番いらないものは○○

          平和教育を食べていける仕事にする。 そう考えていますが、需要がゼロでは実現できません。 そこで今やっているのが、先生への聞き取りです。 これまで私に講話依頼をくださった先生方、特に平和教育に関心をお持ちの先生にヒアリングをしています。 どのような平和教育なら「買いたい」と思えるか? 有料の平和教育に対し、いくらならお金を出せるか? 私に平和教育のプロとして期待することは? などなど。 先日、平和教育に関心があり、これまで2回ご一緒させていただいた同世代の先生にヒア

          【平和教育の商品化】ないないづくし。でも、一番いらないものは○○

          戦争のなくし方とポケモン

          最近、知人の影響でポケモンにドはまりしてしまった。 「単なる子供向けのアニメ」と高を括っていたが、友情や愛情、思いやりなど、大人にとっても教えられることがたくさんある。 毎週アニメを見るまでになってしまった。 ポケモンは今や世界規模で人気を博し、もうポケモンは「文化」と言ってもよさそうだ。 *** さて、ひとはなぜ戦争をするのだろう。 人類の歴史は戦争と共にあった。これだけ文化や文明が進歩しても、戦争は今もなくなっていない。 その答えが知りたかった。 1932年、フ

          【感想2】被爆者の話の方が説得力があると思っていたけど…

          長崎原爆の若き語り部こと、田平由布子です。 全国の学校等で平和教育をするなかで、生徒さん達からいただいた感想をご紹介していきますね。 今回は兵庫県姫路市・中3の生徒さんから。 素敵な感想、本当にありがとうございました。 私が被爆者の継承者として講話をするときに一番不安だったのは、 被爆者でもないのに語っても説得力ないよね と言われることでした。 だからこそ、原爆や戦争、被爆者の体験や思いに至るまであらゆることを学び、心に刻みつけてきました。 その地道な取り組みは

          【感想2】被爆者の話の方が説得力があると思っていたけど…

          【感想1】長崎に修学旅行に行く意味が分かりました

          長崎原爆の若き語り部こと、田平由布子です。 全国の学校等で平和教育をするなかで、生徒さん達からいただいた感想をご紹介していきますね。 今回は兵庫県姫路市・中3の生徒さんから。 素敵な感想、本当にありがとうございました。 私は講話のなかで、「長崎に行く意味とは~」と言ったわけではありません。 ただ、講話の中で被爆者が生前ガイドをしていた被爆遺構の写真を出しているだけなのですが、この生徒さんはそこで長崎に行く意味を自ら見出してくれたのでしょうね。 「なぜ長崎で原爆のこと

          【感想1】長崎に修学旅行に行く意味が分かりました

          よき対話のために、よき問いを。

          映画『ぼくたちの哲学教室』じわじわと人気が広まりつつあるなと感じます。 舞台は北アイルランドのベルファスト。カトリックとプロテスタントの紛争の傷が今なお色濃く残るこの地域で、対話で男子小学生たちに哲学を教える校長先生が主人公です。 この映画は平和教育に役立ちそう!と直感で思ったので、先日福岡まで行って見てきました。 関連記事↓ 哲学とは、どこまでも日常なんだ「怒りをどうやって鎮めるか?」 「他人に怒りをぶつけてもいいか?」 (目を閉じた状態で)「何も考えないことは可能か

          よき対話のために、よき問いを。

          【平和教育の商品化】良いディスカッションとは何か?

          こんにちは、田平由布子です。 もう7月なんですね!年々、1年が過ぎるのを早く感じています。 さて「平和活動でも食べていく」を実現するために絶賛模索中です。 これから【平和教育の商品化】をテーマに、どのようなプログラムを創っていくか随時発信していきますね。 ディスカッションは「理念」から今まで、被爆体験講話のなかでディスカッションをしてきました。 テーマは被爆者の心情を考えるものから国際情勢を反映したものまで様々です。 ↓関連記事↓ ディスカッションを中心とした私独自の

          【平和教育の商品化】良いディスカッションとは何か?

          沖縄は、まだ戦争は終わっていない

          私の同僚に、沖縄出身の同世代がいる。 去年、職場で戦争の話になったときに同僚が「沖縄は、まだ戦争は終わってませんからね」とつぶやいたのを思い出した。 *** 私が初めて沖縄を訪れたのは高校2年生のときだった。 修学旅行で平和の礎やガマ、嘉手納基地などを回ったことを覚えている。 もちろんこれは平和教育の一環だと今では分かるし、沖縄戦のことを真剣に学ぶべきだったと思う。 しかし当時の私は平和教育そのものに関心がなかった。 被爆地長崎では毎年「戦争はダメ」という当たり前のこ

          沖縄は、まだ戦争は終わっていない

          折り鶴が燃やされた現場に行ってきた

          あれは6月13日、火曜日の朝9時頃だった。出勤時のバスから見えた光景に胸がざわついた。 爆心地公園一帯に規制線が貼られ、多くのパトカーと警察官が見えたのだ。 何事だろう…と思ったが事件の現場は見えなかった。 ニュースになってないか?そう思い、休み時間にスマホをチェック。 出てきた文字に怒りが沸き起こった。 何て非道なことをしやがって、被爆者や平和を願う人々の思いを踏み躙る暴挙だと、許せない気持ちでいっぱいになった。 男の動機などは出ていない。 しかし動機が何であれ、私

          折り鶴が燃やされた現場に行ってきた

          双方向の平和教育は、様々な形で実践できる

          被爆体験の継承者として学校で講話を始めて5年。 講話のありかたは、先生方や生徒さんのご希望などに合わせて柔軟に変えればいいと考えています。 講話は基本的に、語り部がずっと話す→質疑応答、終わりの型です。 ですが、私はあえてその型を破る挑戦をしてきました。 1.聴く+質疑応答のスタンダードコース1コマ50分の授業があるとして、最初の30分を講話、残りの時間を質疑応答に当て、お礼の言葉で締める形です。 もし質問が多くて全部に答えられなさそうだったら、感想文に質問を書いてもら

          双方向の平和教育は、様々な形で実践できる

          平和活動家だからこそ、異分野の仕事をすべき理由

          核兵器廃絶と直接関係のない仕事を始めてよかった。 私はつくづくそう思うんです。 ↑の写真は、私が職場で核問題について話をしているところです。 大学時代に核問題を学んでから、私の人生と平和活動は切っても切り離せないものになりました。 初めての仕事は核問題を研究するシンクタンクの事務スタッフ。その後は被爆体験の継承活動を始め、月3,4回のペースで全国を継承講話で飛び回る日々。 次に、福島原発事故の被災地を支援する大学のセンターで働きました。 平和活動一筋だったからこそ、私は核

          平和活動家だからこそ、異分野の仕事をすべき理由

          やられたら、やりかえす?それでいいの?

          …がキャッチコピーの映画。 「ぼくたちの哲学教室」だ。 この映画は、私が取り組んでいる平和教育に大きなヒントを与えてくれる、と直感で思った。 *** 昨日、仕事で登記簿を取りに行くために法務局へ。 私は書類を受け取るまで、待合スペースのテレビを見ながら過ごしていた。 朝10時、ちょうど私の好きなNHK国際報道の番組が流れていたところ、映画の話になった。 そこで紹介されたのがこの「ぼくたちの哲学教室」だった。 *** 舞台は北アイルランドの男子小学校。 北アイルラン

          やられたら、やりかえす?それでいいの?