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暖かい空気が好きだ。

テストがあった。
「プリントアウト」された試験用紙は、今どき滅多にお目にかからない。

青色のボールペンを持って、ホチキス留めされた用紙を受け取る。
「解き終えた人から、退室していいですよ」なんて
アナウンスを聞きながら、時計の針が進んでいる。

〜〜

残っている生徒も、あと両手で数えるほどだ。
見直しを終えて、耳栓を抜いて、静かに立ち上がる。

『実力を出せたはず!』

手空きの大人に、問題用紙と回答用紙を揃えて手渡す。
他の試験監督6人も、こっちを見て微笑んでくれた。

出口はどこかな、なんてキョロキョロすれば
「にゃはは。その顔を見るに、高い成績を期待していいみたいだね」
って揶揄われる。

「Well done!」の六重奏で出口へ送ってもらった。


廊下を抜けて、扉を開けると、友人が立っていた。
顔を上げると、にやりと笑い、親指を立てて、首を傾げた。

『ふふ、もちろん!』
にっこりと返事をすれば、よかったよかったと笑みを強めた。



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『アナログな交流、悪くないなあ。』なんて
小学校の時の思い出がふと頭によぎって
胸を暖かくして、奮発してお弁当を買って、
今から明日のテストのお勉強!


もっといろんな環境を知りたい!!