見出し画像

街を愛して田舎で暮らす01【ブレインロックの壊し方】

これは25歳まで普通に暮らし
地元を出たことがなかった筆者が
一本の電話から
出会った人たちの
エッセイです

その1

自分が出していることの気付き

えっ俺か!

最初のブレインロックが壊れた


一般的な暮しをしていたはずの20代

夜 テレビを観ていると

一本の電話がかかって来た

出ると親友が

いつになく重い口調で

唐突に 

「旅にでないか?」

と言って来た

その時の僕には

彼の切羽詰まった

言葉の

背景は分からなかったが 

直感的に

おもしろそうだ

と感じたので、

何か分からないけど

「いいよ」

と答えた。

そのことが僕が地元を出た理由で

それが最後の会社勤めでもあった。

僕は会社を辞め

付き合っていた

彼女と別れ

親友と半年

全国をバイクで周り

沖縄の離島に

辿り着き

解散して

一人になり

パートナーが出来て

一緒に島に暮らすことになった

神奈川から来た

彼女の雰囲気に

都会を感じていた

田舎者の僕は

なんだか

背伸びした感覚だった

しかし

一緒に島の古民家を借りて暮らしてみると

中学時代に長野の山奥に預けられ

ヒッピー文化を継承している

彼女の行動やことばに

驚き戸惑う日々だった

最初の驚きは

洗剤をほぼ使わない事だった

僕が一人暮らしだった頃持っていた洗剤は

・洗濯洗剤
・柔軟剤
・食器洗剤
・シャンプー
・リンス
・ボディーソープ
他色々

それが一緒に暮らし始めた時に

今日からこれね と

渡されたのは 

たった

ひとつの

手のひらから

溢れそうな

大きな塊だった

その茶色の塊は

アレッポの石鹸

と言ってシリア産

のオリーブオイルで

出来た高級石鹸だった

当然そんな急に石鹸一個と言われても…

ちょっと、と

拒否反応が働いて

洗濯洗剤だけは譲らなかった

しかし ある日

夕食に

貝を取ろうと

浜辺を歩いていると

近くのマングローブの川から

泡がたくさん流れている事に気づいた

なんだろ?

泡を追ってマングローブの森を

川上に歩いて行くと

泡の出ているのは我が家の排水で

自分で使っていた洗濯機からだった

俺か、、、

ちいさな島のど田舎には下水道なんて

なかったのだ。

そして彼女はそれを知っていて

またきっと下水道があったとしても

洗剤は石鹸一個であったと思うが、

当時19歳の彼女の知見と

ヒッピー文化って

葉っぱ吸って踊ってるおじさん達と

思っていた自分が

無知を知った瞬間だった。

僕は自分が何を出しているかなんて

気にも留めていなかったのだ

そして

洗剤は

企業が商売として

いろいろ作ったものなんだと

身を持って気が付いた

その後 

僕が出会った

レゲエのおじさんは

石鹸すら持っていなくて

彼の洗剤は焚火のだった


つづく






  1. 自分の街から出て行くことがなかった20代が一本の電話から旅に出ることになった。この経験によって「自分の思考の狭さに気が付いた」という気持ちを持つことができた。この視点から、日常生活で日々感じていることに対しても、新しいアプローチ方法を見つけることができるかもしれない。

  2. 地元を出て、全国をバイクで旅する中、自分自身が出しているものについて考えることができた。彼女の持つ環境主義やヒッピー文化に触れ、「自分が出しているものや使用しているものについてもっと意識して生活したい」という思いを抱くことができた。この視点から、持続可能なライフスタイルに向けたアイデアを提案することができる。

  3. 彼女の知見と共に、石鹸を使用することで自分が出しているものや使用しているものについて気が付いたことがある。この視点から、身近な日用品の成分について、調べたり、自分で手作りしてみたりすることで、環境や健康に配慮した生活ができるかもしれない。

  4. 彼女の行動によって、田舎者であった筆者が、都会に居たように感じれたこと。この視点から、生活習慣や人種、文化の違いを受けとめ、新たな視野を持ち、自分自身を成長させることができる。

  5. 旅先で出会った人々との交流から、自分自身の強みや魅力が変わったことがある。この視点から、自分自身を振り返り、改善点を見つけて成長することができる。また、他者との交流を通じて、新たなアイデアやビジネスチャンスを得ることができるかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?