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防衛的悲観主義

今回は、最近アップさせていただいた記事の中でも、何度も登場した

防衛的悲観主義

という思考法について
自身が学んだことをまとめていければと思います。

防衛的悲観主義とは

防衛的悲観主義とは

最悪の結果を予想して課題に対して不安な気持ちになるものの、その不安をモチベーションに変えて目標達成につなげるといった思考法だとされています。

(Norem,1986)

また、(外山.2019)の解説を参照すると

「あんなことが起こるかもしれない、こんなことも起こるかもしれない」

予測される最悪の事態を鮮明に思い浮かべることによって、
対策を練り、用意周到に準備することで

「何が起きても大丈夫」

と思え、積極的な態度で本番を迎えることができる。

と解説されています。

ネガティブシンキング

以上のことを踏まえると、

防衛的悲観主義というのは

ネガティブシンキング

ということもできるのではないかと思います。

ネガティブシンキングは、ポジティブシンキングの対義語であり

ポジティブシンキング(積極思考)とは

積極思考は、なんでも前向きに物事を考えればそれは実現し、人生はうまくいく、という考え方、物事の良い面を見ようと努め、ポジティブな姿勢を保ち、「思考そのもの」を変えることで現実を変えることを目指す思考法

だとされており、
ポジティブな思考を行うことで、ポジティブな現実を導こうとするものですが

ネガティブシンキングは
その対となる意味で用いられることから、敬遠するものといった捉え方もあるかもしれませんが

防衛的悲観主義の思考法が知られるようになったことで
決して悪い部分だけのものとして、知られるようになってきています。

東京オリンピックのインタビュー

2020東京オリンピックの柔道において、金メダルを獲得した大野将平選手は、以下のようにインタビューに回答されています。

「自分が負ける姿を想像して、どうしたら負けるのかだけを考えている」
稽古では、常に最悪を想定し、体調が悪い時の準備さえもしておく。自分の弱点にだけ目を向け、嫌なことを潰していく。一寸の隙を埋める作業であった。

東京新聞

と、述べられたことをきっかけに防衛的悲観主義の思考法が注目されるようになってきているそうです。

今回、なぜこの記事をまとめたのか

防衛的悲観主義を初めて知った際に、まず自分自身が感じたのは

「指導者やコーチにはこの考え方は、必須なのではないか。」

ということでした。

自分自身、あまりこのような思考をすることがないので、

「あの時、こうしてればな。」

と思うことなども多々あります。(現在進行形)

自分自身のことは、まだしも、

選手が行うスポーツ現場などにおいて、
指導者は

ある種、防衛的悲観主義的な思考を持ちながら、あらゆる面・方向性で、様々な状況を想定し、それに対処するための準備を行うのか。

といったことは、非常に重要になるのではないかと思います。

繰り返しになりますが、

自分自身もこの思考はあまり使うことができていないので、コーチング場面や自身の発表前などにしっかりと意識して、思考し、いい準備をして、いい結果につなげていけるようにしていきたいと思います。


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