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やってあげる人がいない王女様

「ローマの休日」って、こんなにしっかりした恋愛映画だったんですね、と久々に見て思いました。
Amazonprimeのレンタルでいつでも見られます。
ローマの休日はもうストーリーもほとんど覚えた気になるほど有名な話なので、おとなになって改めて見ようと思っていませんでした。
金曜ロードショーで白黒映画をやろうと思ったテレビ局員のお偉い方、すばらしい英断です。

堅苦しい日々を過ごしていた王女様が市井に出て、ちょっと楽しい経験をする話だと思い込んでいました。けれども、市井の暮らしぶりを知るにはあまりにも短い日数で、その間に王女様はほぼ恋愛しかしていないんですね。その恋も真実の口のやり取りの印象が強くて、もっと初心で照れくさいものだと思っていました。

王女様、記憶にあった以上に常識のある人物でした。タクシーに乗るお金を借りようとするのですが、その返済のためにちゃんと相手に住所を聞くのです。当たり前のことのようですが、一般人でもそこまできちんと対応できるか怪しいところですよね。

料理も裁縫もアイロンがけも全部習ったからできるという王女様。得意な料理をやってあげる人がいないと嘆きます。

短い恋が終わったら、元の生活に戻っても一生独身で生きていくんじゃなかろうか、この王女様・・・なんて思ってしまいました。

王宮の中で彼女は自分で料理して生きる自由を得られたのでしょうか。それとも、身分の釣り合う相手に嫁いでそういう自立した人間になる夢も忘れて生きたのでしょうか。その後が気になる映画です。

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