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前亡夫が亡くなって今年で28年目

2023.12.29
前亡夫が亡くなって今年で28年目

前夫が亡くなった年は「うるう年」と言って、お墓を触っては行けないと言う理由があって、直ぐに埋葬する事が出来なかった。
私の実家のお墓は、山の上の方にある石段を上って歩いて行く場所にあった。
年を取ると、お墓参りが大変かも知れないねと、話したりしていた。
当時、今は亡き養母がお墓を新しく作りたいと言い出したので、
私もお金を出す代わりに、亡前夫もお墓に入れて貰う約束をして、実家に夫の遺骨を預けてあったのに、

なんと…
養母はいきなり亡前夫の遺骨を宅急便で送って来た!

まだ息子は小学校低学年だったから…
1人で困り果てて
部屋の片隅に夫の遺骨を置いて暫く眺めて暮らした。

ショックと言うより…
びっくりしたよ!

これ読んで、初めて知った人は多分、びっくりするだろうけど…

親が決めた養子縁組で、親戚の子供の居ない家の跡取りになる為だった。
養母は兄弟姉妹が多い家の末っ子で、甘やかされて育ったと聞いた事があり、
かなり我儘な人だった。

養母は私が自分の思い通りにならないと、酷い事を私に沢山して来たから、
理不尽な思い、我慢する事、ある日突然、気が変わったり…
そーゆー扱いに慣れてたけれど、
これは流石に、悲しいとか悔しいとかで割り切れる気分ではなかった。
それでも、
新しいお墓が出来た時は少し包んだけれど…
何か変な気分でしか無かった。
シンデレラもびっくりだよね?
 
産みの母とは十年位前からの付き合いで、この件は母も知らなかったらしくて、驚いてたけど…
本当に知らなかったかどうかは、
もう考えない事にしている。
 
今では、再婚した夫にも話す事が出来て、慰めてもくれるけれど…
まだ自分の中でも漠然として居て、表現出来ない気持ちのままで居る。
その時の心細い気分は一生忘れられ無いと思う。

実家に預けてあった、亡前夫の遺骨を一方的に送りつけられた私は、
どうしたら良いか解らなくて、
当時住んでたマンションの近くにあったお寺に電話して相談に行った。
お墓や供養は、これからは自分一人で考えるしか無い。
この先、どうして行けば良いのか…?
永代供養って普通だと高額だと思うけど、
私もまだ若くて、息子が小さいのを見て、
滅多に無い出来事に、驚いた住職さんは優しく、
「お気持ちだけで結構なんですよ」と…
私には良く解らなくて、
「お幾らぐらいですか?」
暫く、そんなやり取りをして…
「1万円でも大丈夫です」
優しい住職さんで、色んなお話をして下さり、お経の本も下さった。
お寺の帰り、小さい息子の手を引いた私は、何度も住職さんにお礼を言った。


私は18歳で家を出てから
 一度も親を頼った事が無く
 保証人になって貰った事も無い
 出会った色んな人に救われて
 生きて来れた気がする…


次に大阪に行けたら、
当時、お世話になった、亡前夫の遺骨を引き取って下さったお寺にお参りしたいと思う。

いつの日か、
この表現出来ない気持ちから解放されて、
心から亡養母に感謝出来る日が私に訪れる事を祈りながら…

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