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幻街道を歩む

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夢と現実の中間を描いた掌編を集めてみました。
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記事一覧

永遠の我々③

《新たな我々》  暗闇の向こう側から、広大なマス目状の床を照らす水平の明かりが射し、その…

夢蔵子
1年前

永遠の我々②

《遠い記憶と別の我々》  遠い記憶が蘇った。水面に広がり散らばった我々は一定の間隔を保っ…

夢蔵子
1年前
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永遠の我々①

《運命の選別》  我々は緩やかな坂を転がり落ち、長い時間をかけて、それぞれの定位置に収ま…

夢蔵子
1年前
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モデルルームの住人②

《住人の心得》  昼は会社勤めだが、ほぼリモートで済むので多少遠隔地でも大丈夫。 届け出…

夢蔵子
1年前

モデルルームの住人①

《住人になるコツ》  モデルルームの朝は早い。朝日が昇って日が差して来ればカーテンを全開…

夢蔵子
1年前

楽しくて悲しい気持ち

 曇天が続く冬空だったが、昼には晴れる予報だった。  いつものように自転車を漕いで駅に向…

夢蔵子
1年前
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朧月夜の河岸

 空を見上げると朧月。ゆらゆらとした雨雲の上を滑るように飛ぶ蝙蝠。蝙蝠の顔が拡大され、コアラのような微笑みでこちらを見つめる。  子供が発砲スチロールを擦り合わせ、蝙蝠たちを狂わせる。軌道を外した連中が軒下にぶつかり落ちてゆく。  誰かが傘をさしてまた閉じる。すぐ脇を走り抜けた男が線路下のトンネルを抜け、土手の上まで駈け上る。  廃線となった線路には雑草がおいしげ、河川からの風に吹かれている。朧月は近くなったり遠くなったりして波を照らしている。  夕餉の匂いがしてきて、子供と

亀との日々

 仕事でいくつかのトラブルを抱えている日々だった。気分転換で自転車で三十分ほどの沼に向か…

夢蔵子
1年前
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自転車とザリガニ

 その自転車旅行は、おおよその目的地しか設定しておらず、宿泊先も決めていなかった。川沿い…

夢蔵子
1年前