=強めの命令。

数字にはそれぞれ性格がある。
幼い頃から私にはそう見えていて、
算数は暴力だと思っていた。

それが数学になった時には「数字って実は役者なんだなぁ…」と思ったし、難しそうなテスト中には何となく、それぞれの性格に合わせて電卓の押し心地も若干違うように思ったこともあった。

仕事中。
エクセルに関数を打っていた時にふと、幼い頃の算数暴力説を思い出して、今私がエクセルにしている事を冷静に考えたら、なんて酷い事…!と戦慄し、怖くなった。

同じ子を、別の土地の中から探して、その子の心の中にあるものを抜き出し、手のひらに書く。
「君の名は」ほど大変な事を冒頭の=強めに命令して、今すぐやれ、止まるな、早くしろ、なんて心の中で思っていた。

エクセルに関数打って命令するなんて、私も随分偉そうな態度を取っていたな。
仕事の同僚なんだ、頼れる相棒で、居なくなったらとても困る。

敬意の払い方って、なんだろう?
どうしたらいいだろう?
考えても思いつかないから、月曜日からは重すぎてグルグルしだしても、プロセスの再計算が早く進まなくても、頑張って!!負けるな!!って応援しよう。

早くしろなんて、止まるな、なんて言わない。
1から2を引けなんて、そんな可哀想な事言わない。だから。

今までごめんね、仲良くしよう。
心の中でカタカタと。