見出し画像

フクロウノート(8)ミネルバ大学の1学期が終わりました

2週間ほど前にミネルバ大学修士課程(Master of Science in Decision Analyses)の1学期目を無事終了しました。成績は卒業までに100以上あるコンセプトについて、それぞれどれくらい理解できているか総合して判定されるのですが、現時点での及第点を貰えるかドキドキでした。昨晩期末課題の成績が返ってきてホッとしたところです🙌

最初の学期はAdvanced Formal AnalysesとAdvanced Empirical Analysesという授業をそれぞれ週2回ずつ、計週4回x90分受けました。それぞれどのような内容だったのか簡単にご紹介します!

まずAdvanced Formal Analyses では、論理学の基礎を学んだあと、高校で習った確率統計をR言語(学年によってはPythonの時もあるみたい)を習得しながら復習します。

具体的に論理学では、批判的思考とは何か、演繹法・帰納法とは何か、論理学的誤謬とは、ドモルガンの法則の復習を身近な具体例をあげて理解を頭に定着させました。次に統計学の基礎としてこの教科書(↓)を一通り。統計で習った内容を実際のデータセットを使って、R言語で分析して説明できるようにします。個人的にあまりベースがない分野だったのでかなり苦労しました。正直まだ理解が甘いので冬休み中も復習してます。

そして統計の教科書が秀逸でした。しかも無料で読むこともできます。何が良いかというと、わかりやすいのと、単元ごとに重要なポイントを解説したビデオレクチャーが付いていて耳からの情報の方が入りやすい人にも優しいからです。

日本語版にしてくれた学者さんたちを今さら発見👏

http://www.kunitomo-lab.sakura.ne.jp/2021-3-3Open(S).pdf

そしてAdvanced Empirical Analysesは一言でいうとこれまで出会っためちゃめちゃ仕事のできる尊敬してきた人たちの脳内って自然とこれができていたのだろうなという内容でした。脳科学や心理学の面から、人はどのように情報を受け取り理解し知識として判断をするのか、そもそも解決したい問題どのように発見・特定するのか、そしていかに問題を料理しやすいように細分化して、現実的な制約条件も加味したゴール設定をし、現状とゴールのギャップを埋めるための方法をクリエイティブに発想するのか、さらにせっかく発想した解決法をいかに実現へ向けて考え抜き、逃げずに行動に移すことを繰り返しながら最善の結果を出すのか徹底的に議論しました。

そのなかでも、いつどのような経験則(Heuristics )を使って迅速に判断するのか、その時陥りやすいバイアスの罠にはどのような種類があるのか、それを極力抑えるためにどのようなアクションを取ると良いのか、というテーマが今後役立ちそうです。Heuristicsは大きく分けて3種類あって、1)問題発見・解決のフレームワークを考え抜くもの、2)解決方法をクリエイティブに発想する視点を与えてくれるもの、3)自分の判断に影響するバイアスを理解し認識するものに分かれます。これらを既に世の中にある研究をもとにリスト化して必要な時に見直すと判断の精度があがりそうです。まだ作り途中なので、次の機会にリストをご紹介します。

それにしても授業が想像以上に大変でした。授業が100%ディスカッションでかなり考え抜けていないとその場で更に深く考えて意見を言えないので、毎日「逃げない、向き合う、必ず乗りこえてみせる!」と自分に呪文のようにいいきかせながら予習復習や課題をこなす日々でした。でも毎回の授業がめっちゃめちゃ楽しくてあっという間でした。

最後に夫と会社の皆さん、たくさんの心づかいとご理解を本当にありがとう。皆さんのおかげで最初の4ヶ月を無事やりきることができました。あと17ヶ月頑張ります。恩返しします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?