夢野メタ

夢野メタと申します。 作家・エッセイスト志望です。 持病のチック症トゥレット症候群の …

夢野メタ

夢野メタと申します。 作家・エッセイスト志望です。 持病のチック症トゥレット症候群の 長年の首振り動作などにより、 頸髄損傷し全身不随となりました。 障害者施設に入所しています。

マガジン

  • エッセイ「或る日」

    最近起きた出来事。

  • 自叙伝「或る変人の生涯」

    昭和50年代に大阪市に生まれた男が描く、 すぐに読めるライトエッセイ(軽い読み物)を お楽しみいただけると幸いです。 平成時代の穏やかな到来とともに、 気弱で小心者の多感で波乱の中学生活が始まりました。

最近の記事

240430火曜、エッセイ「ハグ記念日」の巻

エッセイ「母の家に咲く桜」の巻: ⭐️夢笛メタの幻想的日常の世界⭐️ 前回のエピソードの続きになります。 母は小生の生活している重度障害者施設に、 月に一度1ヶ月分のお菓子や飲み物を届けてくれています。 先週の金曜はファミマのどん兵衛おにぎりや焼きそばUFOおにぎりを、 買ってきてもらいました。 母が施設に到着する10分ほど前に思いました。 来年になるか何年後になるかわからない、 母の家の桜のしたでの母とハグする機会を待っていたら、 万一母に何かあった場合、 ハグし損なう

    • 第0027撃「メタ氏、教会でカワイイ子と出会う!!」の巻

      平成2年1990年、4月、中学2年1学期。 コミック単行本の「イーグルドライバー」を読んで以来、 最新鋭の戦闘機とりわけF-15イーグルに魅せられた小生は、 マンションフォーエバーの地下ショッピングセンターにある本屋で、 「航空ファン」という雑誌を発見し、 速攻で買い、家に戻りました。 無駄の無いボディーやなあ〜。 航空ファンの戦闘機の映るページをめくりながら、 ノートに模写してばかりいました。 そういえば小生は、 1989年に小学校を卒業した頃にも、 「アフターバーナー」

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      • 240412金曜、エッセイ「母の家に咲く桜」の巻

        小生は現在の重度障害者施設に入所して10年目になります。 母は体力が低下して仕事が難しくなってきており、 経済的にも苦しくなってきたので、 あと何年今の家に住めるかわからず、 もしかしたら来年売却するかもしれないそうです。 母からLINEで、 太平洋のすぐそばの母の家の裏に咲く、 満開の桜の写真が3枚送られてきました。 母「あなたが退院して家に来た時に植えた桜が大きくなり、 部屋の窓から見えるほどです。 今日は満開で綺麗ですよ」 数年以内に売却するのなら、 小生の全身

        • 第0026撃「メタ氏、中2になる」の巻

          平成2年1990年、4月、中学2年1学期。 始業式、まず初めに小生にとって喜ばしいことが起きました。 1年のときによくつるんでいて、 写真部も一緒に活動した多坂(仮名)と、 同じクラスとなっていたのだ。 我々は手をとりあって喜びました。 数日後の昼食のときである。 小生は多坂と一つの机を挟んで向かいあって座り、 家から持ってきた弁当箱を取り出しました。 そのとき、多坂の弁当箱の上に妙なものが乗っかってることを、 小生は見逃しはしませんでした。 「それはなんなんや!?」 「お

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        240430火曜、エッセイ「ハグ記念日」の巻

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        • エッセイ「或る日」
          2本
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        • 自叙伝「或る変人の生涯」
          26本
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          第0025撃「平成2年1990年中学一年終業式…」の巻

          平成2年1990年、3月、中学一年。 3学期目の終業式を終えて、 緑谷や上緒と正門を出ました。 来月4月にはまた再会するというのに、 春休み中もなにかと呼び出せるというのに、 小生たちは普段の下校のときよりゆっくりとした足どりでした。 そしていつものように木造一軒家の駄菓子屋の扉を開けました。 季節はまだ肌寒く一階の店内では、 灯油ストーブから暖かい空気が溢れてました。 よっちゃんとヤッターメンとうまい棒、 そしてチェリオの500mLの缶のメロンソーダを買い、 小生たちは芝

          第0025撃「平成2年1990年中学一年終業式…」の巻

          第0023撃「メタ氏に缶ペン(筆箱)は持たせられない!!」の巻

          平成元年1989年、12月、中学一年。 小生は小学校の高学年のときに塾通い用に使っていた缶ペンケースを、 中学校に持って行っていました。 その缶ペンは1.5cmほどの厚みで、 下部が明るい黄色、 ふたには白と青で可愛いキャラクターが描かれてました。 シャーペン、替え芯、消しゴム、4色ボールペン、定規などを、 まとめて一緒くたに入れてました。 しかし、乱暴に開け閉めしていたのと、 強迫性障害&トゥレット症候群が発動して、 ふたを拳で叩きつける症状が何度も出ているため、 缶ペン

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          第0023撃「メタ氏に缶ペン(筆箱)は持たせられない!!」…

          第0022撃「メタ氏、カードケース(下敷き)を叩き割る!!」の巻

          平成元年1989年、夏頃、中学一年。 同級生の女子生徒の悦田(仮名)が次第にヤンキー味を増してましたが、 しかし制服の白いシャツ姿がどこか色気づいて見えました。 彼女の下着が透けて見えたわけではなかったのですが、 「透けて見えてるよ」と小生は嘘をついてみたのでした。 悦田は「エッ!エッ!」と慌てた様子でトイレへ向かいました。 「夢野〜、教えてくれてありがとうなー」 帰ってくるなり悦田はそう言いましたが、 別に透けてはないんやけどなぁと、 小生は人を簡単に操作出来たことのほうに

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          第0022撃「メタ氏、カードケース(下敷き)を叩き割る!!…

          第0021撃「メタ氏、初めて父親にぶたれる!!」の巻

          平成元年1989年、11月初旬。 小生の実の父母は結婚はしていません。 父達男には正式な妻と数人の子供がどこかにいて一緒に住んでいるらしく、 母は謂わば側室、妾、2号さん、といったところであり、 小生は母の家で母子家庭として育てられてきたのでした。 年に数回ほどしか顔をみせない父が、 久しぶりに我が家へ訪れました。 小生はむかしから父のことを世界で最も尊敬してました。 そして大好きでたまらなく、 父が家の玄関から入ってきたときは、 愛犬のぺるがしっぽを振って跳びはねる横で、

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          第0021撃「メタ氏、初めて父親にぶたれる!!」の巻

          第0020撃「文化祭はクラスでフォルテする!!」の巻

          平成元年1989年10月14日、 毎週夜の人気番組だった『オレたちひょうきん族』が終了したことで、 クラスの皆んなの愉しみは減ったのでした。 そして10月20日頃、 わが芝嶋中学では年に一度の華やかなイベントが開かれました。 文化祭! あるいは学園祭という名だったかは憶えていません。 ここでは便宜上、文化祭と呼ぶことにします。

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          第0020撃「文化祭はクラスでフォルテする!!」の巻

          第0019撃「エースコックのスーパーカップが初めて発売される!!」の巻

          1989年、10月11日。 ふざけたような歌声の インパクトの強烈なCMがTVで流れるようになりました。 エースコックのスーパーカップのCMだ。 中1の小生は初め、忌野清志郎のその声が好きではありませんでした。 しかし、大容量のカップラーメンだったので、 小生の住むマンション「フォーエバー」の地下にある、 ショッピングセンター「イブ」内のスーパーで 棚にどっさり積みあげてあるのを見て、 ついつい買ってみたのでした。 帰って早速お湯入れて食べると、旨い! そりゃ、旨く感じるよう

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          第0019撃「エースコックのスーパーカップが初めて発売され…

          第0018撃「妖気を放つアパートの一階!!」の巻

          1989年、芝嶋中学1年の2学期が始まった頃でした。 我が家のあるマンション「フォーエバー」内の郵便局のそばの坂を下りて、 細い車道をはさんだ向かいのローソンの右隣りの 4階建てのアパートの1階は店舗スペースでした。 そのスペースが改造されて禍々しい空間となってました。 夜21時頃から早朝5時頃まで「開店」するようで、 自動ドアも手動ドアもなく、 天井から緑色の分厚そうな「のれん」が垂れ下がっているのみで、 外界を遮絶していました。 手前の歩道を通るとき、 「ブーーーーーン」

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          第0018撃「妖気を放つアパートの一階!!」の巻

          第0017撃「中学教師がしゃもじで女生徒のお尻をひっぱたく!!」の巻

          1989年9月、芝嶋中学1年の2学期が始まりました。 「毎日弁当を作るのは大変や、 テーブルにお金置いとくから学校でパンを買いなさい」 母はそう言って500円玉を毎日一個くれるようになりました。 母の作る弁当を食べられなくなることより、 毎日好きなパンを選んで買えることに、 正直言って喜びを感じました。 登校するとその日の昼に食べたいパンの一覧表に丸をつけます。 4時限目の授業が終わると、 パンや紙パック飲料などが詰めこまれてる、 神戸屋パンのケースが教室に運ばれてきます。

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          第0017撃「中学教師がしゃもじで女生徒のお尻をひっぱたく…

          第0016撃「メタ氏、よしくんとの再会の機会を逃す!!」の巻

          小生は小学生時代に非常に仲の良かった2歳年下の 久留米よしかず(仮名)という友人がいました。 小生の母と彼の母の付き合いが深かったため、 幼稚園へ通園していた頃から、 二、三ヶ月に一度くらいは互いの家で遊んだり、 母たちに連れられて県を越えての小旅行を楽しんだものでした。 彼のことを「よしくん」と呼び、 彼は小生を「ゆめのくん」と呼んでました。 一緒にスキーに行ったり温泉に行ったりしたものです。

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          第0015撃「メタ氏、漫画家養成通信講座を注文する!!」の巻

          1989年8月も中盤。 久しぶりに児童相談所へ行こうと思いたちました。 小生は小学5、6年の頃にトゥレット症候群を発症し、 服用していた精神安定剤の副作用で、 自分の意思に反して眼球が上を向く、 (つまり白目を剥く!)ことがたびたび起こり、 酷いときには連日続くこともありました。 ・毎朝早起きして電車に乗って小学校へ登下校すること。 ・放課後は潮学園(仮名)塾へ通い、超難しいテキストばかり解かなくてはならない。 ・小生がそれらをこなさなければ、母からの暴言、暴行、虐待をうけ

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          第0014撃「メタ氏、教会のキャンプに参加する!!」の巻

          1989年8月に入り一週間ほどが過ぎました。 小生は1年前の小学6年生の頃から、 近所のプロテスタントの日本基督教団の教会へ毎週通っていました。 もともと通いはじめた動機は、 西洋のキリスト教文化や聖書というぶ厚い聖典の存在に、 心惹かれたからでした。 仏教のお経も験力がありそうで魅力を感じてましたが、 泡嶋教会が自宅と駅との途中にあるということもあり、 何度も通ううちに馴染んできたのでした。 しかし毎週の礼拝で礼拝堂の長椅子にちょこんと座って、 安西牧師(仮名)の説教に耳を

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          第0014撃「メタ氏、教会のキャンプに参加する!!」の巻

          第0013撃「メタ氏、平成淀川花火大会に感動する!!」の巻

          1989年7月21日、夏休みが始まった! といっても小生は中学に入って初めての長期休暇を、 何かに夢中になって取り組むわけでもなかった。 だらだらと自分の部屋で横になって愛犬のぺるを撫でてボーっとしたり、 祖母の作った旨い昼ごはんを食べたあと、 リビングのソファーに寝そべって、 「あなたの知らない世界」をぺるとふるえながら観る日々でした。

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          第0013撃「メタ氏、平成淀川花火大会に感動する!!」の巻