夢をかなえるスマートフォン㊵9時限目の2〜スマートフォン

「確かにそれもそうだけど、今夢咲さんが一番頼りにしてるものって何だい?」
「スマートフォンです」
「そうだね」
君の最強の味方のスマートフォンの登場だ。控室に最後まで持って行けるのがスマートフォンなんだ。最後まで君のそばにいるのがスマートフォンなんだよ。
今まで、ここまでの道のりはすべてスマートフォンに記録されている。
そして、今からでも遅くはないから、面接に必要な重要なことは、このスマートフォンに書き込んでいこう。
面接で必ず言いたいことでも、自分の支えになった言葉でも、自分が自信を持てるための言葉なら何でもいいね。
自分の強みを活かしたエピソードにまつわる写真があれば、そのフォルダを用意するのもいい。とにかく最後までこのスマートフォンに全勢力を集中させることだ。
恐怖に打ち勝つには情報と勇気が必要なんだよ。
「いいね」
「それ!心強いですね。いつも一緒なんですもんね。」
華苗は個別面接のときまでに、何をスマートフォンに書き込んでいくかを考えてみた。
面接で必ず言いたいこと。
ぜんっぜん使えなかったスマートフォンを使って、
私は何が好きなのか、
私は何が得意なのかを分析して、
数々の目標を達成してきたこと。
自分の支えになった言葉。
『神は乗り越えられない試練を与えない。』
自分の強みを活かしたエピソードの写真。
私のロールモデルの映画女優オードリーヘップバーンの写真。
私の大好きな言葉『美しい唇であるためには、美しい言葉を使いなさい。美しい瞳であるためには、他人の美点を探しなさい。』オードリー・ヘップバーン
△趣味の目標▽
私の励みになった本の表紙。
△読書の目標▽
ダイエットに成功。
時給が1100円になって、貯金が増えた。通帳の写真。
△貯金の目標▽
話し方が上手くなって、人間関係が良くなった。アルバイト先の宴会の写真。
△人間関係の目標▽
「それと」
個別面接まで君を残しているということは、企業側も君を採用したいと思っているということだ。京セラの創始者である稲盛和夫さんの言葉に夢をかなえる人のヒケツを示したものがあるんだ。
『楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する。』という言葉なんだけど、実行するときはすべてのことを前向きに捉えていいんだよ。
「準備万端ということでね」
「計画するときは悲観的なんですね、楽観的に計画するのかと思いました。」
「そうそう。」
今まで自分の資源を核に限界をもうけない壮大な目標を描いたよね。これが楽観的な構想にあたるものだ。
そして、今の状況を把握してその先を見据えて万が一のことを考える。これは悲観的な計画にあたるものだ。
ここで楽観的な計画をしてしまう人が多いんだけどね。要は、現実的な視点を持たないで、希望的観測で計画をしてしまうから、予定外の出来事に対応できないんだ。
言ったよね?スタートしたときから、99%の確率で進路を外れているものなんだ。
でも、君はこの段階もしっかりこなしてくれた。あとは、楽観的に実行するだけさ。今まで進んできたことに自信を持って、全速力で駆け上がるだけだよ。
「頑張って」
「そっか~恐れる必要はないんですね。」
「そうそう。恐怖を感じている時間があるなら、情報収集に時間を使った方がいい。インターネットという便利な情報がたくさんあるんだから」
「なるほど~。」
「個別面接を前にあまり眠れないって言ってたよね?」
「はい。」
「注意してもらいたいんだけど」
眠れない夜に、スマートフォンは見ちゃいけないよ。光が目に入って余計眠れなくなる。
朝は目が覚めたほうがいいので見た方がいいけどね。画面の光が目に入ってくるから、とても目が覚めやすいんだ。
眠れないのは不安があるからだよね。個別面接への不安をなくす方法を1つ教えよう。会社で働いている姿をアリアリとイメージすることだ。
「その状態を保って寝てみて」

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