夢をかなえるスマートフォン㊲8時限目の3〜軌道修正をする

話し方の技術はそろそろ勉強しないとなーと思いつつも、前に立てた目標にはリストアップされていなかったので、本当に勉強してもいいのかと不安だったのである。今や、話し方の勉強をすることが緊急で重要なことに思えてならなかった。
華苗は与志宮にそのことを話すと。
「その状況になって初めて気づくことだってあるよね。」
そうやってまわりの状況から自分が何を『今』しないといけないのかを、意識しておく必要があるんだよ。
君は、自分の資源をしっかり分析してその上でスタートとなる目標設定をした。そして、その資源から君が将来何をしたいのか、目指すべきゴールを設定した。
そのスタートとゴールが明確なかぎり、その『軸』がブレることは絶対にないよ。変わるのはまわりの状況なんだ。スタートとゴールを結んだその『軸』は変わらない。あくまでも軌道修正だ。
さっき言ったように99%軌道から逸れちゃうからね。逆に軌道修正をしないことは、スタートとゴールを意識しないってことになるよ。
「人生の目標の場合は99%も軌道から外れることはないけど」
「なるほど~なんかスッとしました。」
「『今』自分のいる位置をしっかり確認したら」
目標を立て直してスマートフォンの待ち受けにしよう。1か月に一回くらいのペースでいいんじゃないかな。もしくは、軌道修正しなきゃって気づいたときでいいよ。このスマートフォンの待ち受うけがずっと変わらなかったら新鮮味がなくて面白くないかもしれないね。
「それじゃ待ち受けの意味がない」
「面白くないっていうか~、最近ちょっと前に進んでるスピードがゆっくりになっているような気がしていました。」
「うん。」
勢いつけるためにも、スマートフォンの待ち受けが1か月ごとに更新されて、それを毎月達成する喜びを感じて前に進んでいく方がずっと楽しいよ。スマートフォンの目覚ましを更新することも大切だね。
目覚ましのパターンも、録音する目標の内容は当然変わってくるわけでしょ?自分を奮い立たせる言葉も、状況が変われば必要な言葉も変わってくるはず。そうやってビジュアライゼーションとアフォアメーションを駆使して、自分の目標を実現していくんだ。
「これが習慣になると面白くなってくる」
「なんかまたワクワクしてきました。」
「いいことだね。」
時々効果測定をして軌道修正を行うことで、自分が確実に前に進んでいることも実感できるよ。なぜなら、スタートとゴールを意識していないと軌道修正はできないからさ。
軌道修正をするときに、自分がどれくらい目標を達成したのか、自分が「今」すべきことは何なのか、その一歩前の過去と一歩先の未来を確認することになる。
そしたら、前に進んでいることを実感できるよね。他の人が何と言おうと関係ない。自分は前に進んでいるんだって胸を張って言えるよね。
軌道修正は、ゴールという「光」を見失わないために必要不可欠なプロセスだ。
アマゾン川って知ってるよね。アマゾン川を川下りをしていると、コンパスは南を向いたり北を向いたりして方向がわからなくなってしまうことがあるんだよ。川が蛇行しているからね。
自分が流れている方向が正解なのに方位だけを頼りにしていたらわからなくなってしまうんだよ。人の言葉もそれと同じ、迷わせるようなことを他の人はいうけど、気にしないことだね。
「そんなことで一喜一憂しないことだ。」
「なるほど~ちょっと最後の言葉キザ入ってますね(笑)でも、ものすごくナットクです。
ははは。
ところで、自分は色々考えちゃって、なかなか行動できないんですけど、どうしたらエイヤーって前に進めますか?」
「信号に例えると」
準備ができていて、前に進める状態だということは、君の目に映る信号は青だ。それが赤信号なら進んではいけない、しかし目の前の信号が青になったのなら進もう。その先の信号も、そのまた先の信号も赤だとしてもGOだ。
進んでいるうちにどんどん青に変わっていくもんだよ。最初は怖いと思うけど全ての信号が青になることは一生かかっても訪れないよ。
石橋を叩いて渡るってことわざがあるけど、叩きすぎるのはよくないよ。壊すことが目的じゃないんだから。渡ることが目的だよ。
「完璧になるまで待つというのは永遠におとづれないということさ」
「妙にナットク―。拍手です。」
華苗は小さく拍手を送った。
与志宮さん、ホントすごいなって内心思っていた。
ものすごく的確なアドバイスを私にくれる。

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