夢をかなえるスマートフォン㉝7時限目の3〜影ながら努力している

「結構大変そうですね、できるかな、メッセージの返信だってなかなかできなかったのに」
「習慣にすればどうってことないよ。」
それに普通の人がやらないことをやらないと、覚えてもらえないよ。誰もやらないことをするから、有難さを感じてもらえるんだからね。
最後に、メッセージの一連のやり取りは必ず自分で終わらせること。とにかくマメに連絡を取って、相手に『お近づき』しよう。
夢を実現する人は、はたから見てると『いつの間にそんなになってるの!?』とか『話上手すぎでしょそれ!?』みたいに思われることが多いけど、みんな自分で成功をつかみにいっているんだ。
「影で地道な努力をしてるんだよ。」
華苗は、同級生で尊敬している面々を思い返していた。みんな何もしてないように見せてるけど、努力してるんだなって思った。今までは、あの子すごいからな、とか思ってて、自分には縁のないことだって思ってたけど、それは努力したくない自分への言い訳なんだってこと、今気がついた。
「みんな陰ながら努力してるんですね、見えないところの行動力が差をつけるんですね。」
「その通り。」
成功する人が概して成功しそうに見えないのは、表じゃなくて裏でのやり取りが重要であることが知っていてそれを顔に出さないからなんだ。
20年会社を経営してきて分かったことだけど、大企業の社長であればあるほど、人柄はまったく社長っぽくないよ。社長は社長の顔を見せない。掃除夫にまちがえられた社長もいるよ。
でも、必ずお礼状を出して頂いたりとか、そういうところはきちっとしているんだ。他の人からみて「らしい」ことをやるよりも、裏でのメッセージのやりとりをこまめにすることの方が大事なんだよね。自分でお近づきになって夢をつかみにいかなくちゃ。」
「そっか~、私もまた気合い入れてがんばります!あ~っ、質問があるんですけど、出版関係者って言ってもいろいろありますよね?誰でもいいんですか?」
「出版関係者だったら誰でもいいってわけじゃないね。入りたい出版社をまず調べなきゃダメだよね。各出版社の資料を集めて絞り込もうか。ここでみんなは手当たり次第バンバンエントリーシート書いちゃうんだよね~。就職氷河期とも言われている時代に飲まれてね、就活って何のためにするのかな?婚活って何のためにするのかな?考えたことある?」
「就職するための就活で、結婚するための婚活ですか?」
「そうだね。」
当然、就職するために就活するし結婚するために婚活するわけなんだけどさ、なんか間違ってないかな?
大事なのは、自分がその企業に就職して何をしたいのか、自分がその人と結婚してどういう生活を送りたいのかでしょ。ただ単に就職するためだけに就活してたら、会社入ってから自分が何をしたいのか迷うことになるよね。だから、希望する企業はある程度絞り込んだ方がいい。その方が気合いも入るしね。
「愛の力かな。」
「なるほど~。昔の私だったら、もう完全にダメダメでした、会社に入ってから、いろんなことに悩まされたと思います。ツイてるな私。」
「そう思えるのはとてもいいことだね。夢咲さんはさっき、人間関係に悩んでるとも言ってたよね?」
「はい、アルバイト先での人間関係というか、もう私個人の問題じゃなくて、職場全体の雰囲気が良くなくって」
「なるほどね。夢をかなえるためには、付き合う人も選んだ方がいいよ。要は人脈だ。これからの人生はどういう人と付き合うかで決まってくるよ。人脈は量より質だから。」
「量より質ですか」
「君がどれだけ多くの人を知っていてもあまり意味はないってことさ。」
どれだけ自分を高めてくれる人と強い絆で結ばれていることが大事なんだよね。
人脈にはいろいろあるけど、大きく分けると
自分より上の人、
自分と同等の人、
自分より下の人の3つだね。
そのすべてのタイプで協力的な人と付き合うべきなんだ。
「たとえば、自分より上の人だったら、どんなに金持ちで偉い人でも、自分に非協力的な人とは付き合う必要がないよ。」
「上の人なら誰でもいいと思ってました。」

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