夢をかなえるスマートフォン㊶9時限目の3〜ワクワク感

「ビジュアライゼーションっていうことですか?」
「そうだ。」
ポイントは、自分の頭の中を希望で満たすということだ。人間は、同時に二つのことを考えることはできない。だから、不安や恐怖を感じるのであれば、それを感じなくなるほどに希望に意識を集中すればいいのさ。
そのために内定書を自分で作ってプリントアウトしてみるのもいい。これも一種のビジュアライゼーションだね。その内定書を手に取ることで、本当に内定を貰ったイメージを頭に焼き付けることができる。
そしたら、内定を貰ったらまず何をしたいのか想像しよう。もし自分が内定を貰ったら何をしたいかというのを具体的にイメージすることで、前向きにイメージを膨らませることでワクワク感が生まれるよね。
そのワクワク感が行動の原動力になってくれるわけ。ワクワクしたら自然と笑顔になるし、それは君の『笑顔が可愛い』っていう資源を活かすことにもなる。
企業側は、君の人間としての魅力を感じてくれるよね。頭の中を希望で満たすというのは、それだけの好循環を生むんだ。
「内定後をできるだけリアルにイメージしてごらん。」
「そっか~、なるほど。個別面接までに何をしないといけないのか分かったんですけど、個別面接の時に意識することは何かありますか?」
「そうだな」
個別面接で重要なことは、もちろん自分の長所をいかに企業側にアピールするかということだね。そして、どれだけその業界を愛しているかということを伝えられるかだ。
その企業じゃない。あくまでも業界だ。
その会社に受からなくても、もっといい会社に受かる可能性を秘めているということをアピールする必要がある。
それが仕事を愛しているという姿勢なんだよ。
「企業の人事担当者の上をいくことだね」
「どれだけ業界を愛しているか、ですか?」
「うん」
よく就活コンサルタントとか就活必勝セミナーとかがあって、その内容でいかに自分の想いを伝えるかというコンテンツを紹介しているけど、ああいうのは小手先のテクニックに過ぎない。
別に否定しているわけじゃないんだよ。でもね、自分の想いを相手に伝えるには自分で理解していないといけないんだ。
自分で理解している内容しか、相手には伝えられない。
「何かのプレゼンをしているとき、相手に伝わらなかった経験はないかい?」
「そういうのばっかで悩んでましたね~」
「でしょう」
そのときって、だいたい自分の頭で理解できていないから伝えられないんだ。理解するために何をするかなんだけど、聞いたことはほとんど忘れてしまうし、見たことは記憶には残りやすいけど、理解をしていることにはならないんだ。
じゃあ、どうしたら理解できるのか?自ら実践して経験することでのみ、理解することができるんだ。君は間違いないなく、自分の資源をもとに目標設定をして、それを実行に移してきた。大丈夫だよ。
君の言葉は単なる言葉ではなくて、身体レベルで理解された言葉だ。君の言葉には、その言葉の内容を実際に経験して理解した身体から発せられる言葉だ。そういう言葉は、相手に強い印象を残すんだよ。
自分の強みを核にして目標を決めた。それが出版社に入るということだ。
だから他の誰でもない、自分の目標なんだよ。
いいか、他の誰でもない自分が一番出版業界で求められているという自信があれば、どの出版社でも採用したくなるよ。もうすでにプロとしての自覚があるからね。
今すでに働いている人より上の考えを持っていれば、喜んで採用するよ。
私がスマートフォンを通して君に教えたことは、かなり実践的なことだ。
「夢を語ることならだれでもできるし、夢を語らせることも同じように簡単さ。」
華苗は与志宮の話しをいつも以上にしっかりと聞いた。
ひと言も聞き逃さないように。

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