夢をかなえるスマートフォン⑩2時限目の3〜現状分析の効果

「現状を分析してなにが役に立つのかなって思って」
「いい音楽を聴いたり。いい文章を読んだり。いい絵を見たりして。頭がジーンとすることってない?そういういい気持ちになる瞬間って自分に何かが降りてきたって感じにならない?そういう感覚を大切にしないといけないよ。」
「でも」
「自分が何を求めているか知るチャンスなんだよ。」
これは目標と深い関係があってこれだけでも、強い目標意識が生まれて成功する人がいるくらいなんだ。
強い目標意識があれば現状分析を省いてもいいくらい大切なものなんだよ。
私がこのことを知ったきかっけがあって、ある日、電車のドアに頭を挟まれるという事故にあった。
「そのまま会社に行ったんだけど、一日仕事にならなくて横になってたよ。
それで、目が真っ赤になって急いで家に帰ったんだよ。」
「うわ〜、それは大変ですね」
「うん。気持ちが悪くなって、ベッドに横になってたんだけど、その時このまま死んでしまうのかと思った。」
せっかく起業して道半ばで、こんなことになるなんてと思ったんだけど。
その時に仕事とは関係なくどんなことをしたらうれしいかということに意識を集中したんだよ。
頭はふらふらしてるしもうろう状態だったけど、こんな時じゃないと頭から仕事のことを解放できないので、色々考えてみたんだよ。
そこでひとつの解答がでた。
しばらく行っていない海外旅行に行きたいと、強く思ったんだよ。
それもニューヨークとミラノに行ってみたと思った。
頭の中で具体的に思い描いてみたんだ。
飛行機の窓からの景色とか、ニューヨーク、ミラノの街並みとか、ありありと思い描いたんだよ。
想像の中だったけど、凄く楽しかった。そうしていると痛みが治まるんだ。
元気になったら絶対に行きたいと思ったよ。
ケガは病院ではなんともなかったけど、この体験によって自分が強く得たいと思う事って大事だと思ったよ。生きる活力になったんだから。
この話には後日談があって、翌月には偶然にもニューヨークとミラノに行かなければならないことになった。
ベニス、シカゴのおまけつきでね。
「だから自分が何を求めているかを知ることはとても大切なんだよ。生きる活力にもなる」
「へ〜すごいですね。不思議な体験をしたんですね。」
「だからこういう痛い思いをしなくても主観的な分析と言って自分がどういうことに興味があったり、何が好きかを知ることが大事なんだよ。」
まずは主観的な自分を知るということだな。
どんなことで自分はいいと思うか、いい感情になるかなど自分勝手なことを書きつらねるっていうことが重要になるんだよ。
私は背が高いからバスケット部に勧誘されて優遇されたけど、全くバスケットに興味がなかった。面白いとも思わなかったんだよ。
でも背も高いしせっかく優遇してくれているんだから、バスケットも悪くないなって思って、流されて生きている人だっているんだよ。
誰かの目標のために生きるという生き方だよ。そういう人の方が実際は多い。
背が高い部員が入ればチームが優勝できるという、目標のために自分を犠牲にするということだよ。
「もっと背の高い生徒がいれば、そちらの生徒を優遇することになってはじめて人の目標のために生きているんだということに気づくんだよ。」
「なるほど。確かにそうかも」
「私の場合は、さっさとバスケット部はやめて本当のしたいことを見つけたんだ。」
それがバンドだった。先輩のバンドを見に行った時には嫉妬心がわくぐらい衝撃的だったな~。同世代の女の子がキャーキャー言ってるんだから。誰だって憧れるよね。
誰かを嫉妬してるっていうことは、その人みたいになりたいっていうことだから、うまく使えば悪い感情じゃない。そういう感情を使って目標を達成した人って意外と多いんだよ。
本当にしたいことを見つけるには、どんなことに嫉妬しているかを探れば意外と簡単に見つかると思うよ。
コンピュータの仕事に憧れたのも、アルバイトに行った現場で大手家電メーカーの社員がキーボード叩いてなにやらカチカチやっているのに憧れたんだよ。
中国語を話すことに憧れたのも上海で現地に住んでいる日本人の友人がタクシーで流暢な中国語で目的地を告げているのを見て、ジーンと来たんだよ。それがきっかけで40歳になるまでに中国語を覚えようという目標を立てたんだ。
みんな形から入るっていうと、変な風に考える人がいるけど、具体的な生の現象を見ることがどれだけ目標達成に効果があるか思い知ったよ。
「それからというもの、より具体的に思い描くことの重要性を大切にしてるよ。」
「ふ〜ん。どこまで自分のなりたい姿を具体的にイメージできるかが大事なんですね〜。なんか本当になれそうな気がしてきて、楽しいですね。」

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