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多読・付箋読み・風呂読書etc...独特らしい私の読書法について

ときどき参加している読書会にて、本の読み方について少しだけ盛り上がったことがある。

というのも、読書会で紹介する私の本の付箋がびっしりなことと、その付箋すべてに文字を書いていることが珍しかったらしい。そういえばみなさん1冊につき付箋は4〜10くらいなのに対し、私の付箋は30くらい?40超えるか?という量だ。たしかに多い。

しかもみなさん、付箋になにも書いてない。テロっとした付箋をペタッと貼るだけ。そういえば私はいつからこの読み方になったのか忘れたけれど、自分なりにいろいろ考えて今の読み方にたどり着いたはずだった。

ということで年末だし、もしかしたら誰かの役に立つかもしれないという期待を込めて、私の一風変わった読書方法を書き記しておくことにする。


ちなみに私の読書方法は、たぶん以下のような方に向いている。

・記憶力に自信がなく、読んだ本の内容を片っ端から忘れる
・飽き性で本を読了できない
・たくさん読みたいわけじゃなく有意義な読書をしたい

付箋読み

まず私は、前述したとおり1冊につき付箋を貼る量がかなり多いため、付箋反対派(?)からは決まってこんな意見をくらう。

「そんなに貼ったら本当に大事なポイントがわからなくなるだろう」

至極真っ当な意見だし、実際そうだ。だけどまず私は、付箋というものをもっとラフに捉えている。そして本当に大事なところは後々になってわかる仕組みを取り入れている。

どういうことかというと、たとえば下の画像はいま読みかけの本。

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付箋の途切れ方でどこまで読んだかがすぐにわかる。

で、私はいつも付箋に文字を書いている。そのページがどういうことをいっているかの要約だ。(私は”ながら”が大好きなので、本を読みながら要約のトレーニングにもなればいいなと...)

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そして一通り本を読んだ後、然るべきタイミングで「付箋読み」を実施する。付箋読みとは、たぶん私が開発(?)した読み方で、付箋の要約文+線を引いた箇所だけを約30分〜1時間くらいかけて読むという方法だ。付箋読みの時期は、読了して2〜3ヶ月後くらいが望ましい。

付箋読みをすることで自分が何に感動したのか、何を大事にしようと思ったのか、捉え方は変わっていないか、読了して数日経った今も大事にできているか、などを確認する。つまり「その本が与えてくれた影響を無駄にしていないか」の確認である。

ちょっと意識高い人みたいに聞こえるかもしれないけど、たんに自分の記憶力に自信がないのだ。だけど壊滅的な記憶力を持ってしても、ヒントがあれば思い出せる。つまり付箋は私にとってヒントなのである。

で、付箋読みをしながら、すでに習慣化したことや身体に刻み込まれたこと、後で読むとなぜ付箋を貼ったかわからないようなページの付箋は外していく。つまり私の読書では、本当に大事なところは、読了後数日経ってから徐々に絞られていくということになる。

逆に、全然忘れてるじゃん!ここ大事にしようって決めたのに、また疎かにしてるじゃん!ってページを見つけたら、すぐさま手帳に書き出して強化月間を発動する。

というわけで、どうですか?付箋読み。もし私のように読んだ本の内容を次から次へと忘れてしまうという方は、ぜひ試してみてください。


ちなみにお気に入りの付箋はこちら。(写真で使っているものの、もう1段階細いバージョン)

特に重要な箇所に貼ったり、旅行中の読書などに使うのはこっち。コンパクトだし、筆箱やポケットに入れてもグシャグシャにならなくて便利。

マーカーはいろいろ使うけど、最近のマイブームはこれ。1本で2色付きなので色分けに便利だし(私はいい言葉には暖色系、実験例や根拠などには寒色系の色を使う)、色がMILDLINERより薄くて好み。

覚えておきたいことはノートに書き出す

これは読書に限ったことではないのだけれど、読書をはじめTwitterや日常会話、テレビなど、どこかで「いいな」って言葉に出会ったらすべてノートに書き出すことを習慣にしている。

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会話やテレビでの発言などは一旦スマホにメモして、後日まとめて書き出す感じ。書きながら、所感や決意などは色を変えて書き足していく。

ほかにも、たとえば本に「自分にとって本当に大事なことの優先順位をつけろ」とか書かれてたら、すぐさまノートを開き【自分の優先順位】という項目をつくって書き出していく。

つまり、このノートはありとあらゆる私の”惹かれたもの””気になったもの””気にしようと思ったこと”が詰まった、自分ノートなのだ。

小説で出会った素晴らしい言語化や「好きな自分」「嫌いな自分」、学びたいことや辞めたいことなども脈絡なく書くため、だいたい1年で1冊終わる。年末に全部読んで、自分の1年を振り返るのにも便利だ。

ノートは断然ロルバーン。私は紙の中央に線を引いて、2列で使っている。紙質がしっかりしてて書きやすいし、自己嫌悪モードに入ってやばいこと書いても破って捨てられる。ポケットがついているので、かわいいショップカードを入れたり、もらった手紙を入れたりもできる。

栞は基本、循環させる

さて、先ほどロルバーンのポケットにかわいいショップカードを入れると書いたが、実はショップカードは私にとって栞である。

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かわいいショップカードを見つけるたびにストックしておいて、合いそうな本に合わせる。これぞSDGs(使いまくる付箋と相殺)。

洋服のタグや、捨てることが確定したポイントカードもすべて栞候補。ちなみに私の友人で、箱ティッシュ中央の捨てる部分を栞にしているツワモノもいる。

とはいえ、たまに栞をいただいたときは幸せな気持ちになれる。栞のために作られた栞はやっぱりかわいい。最近いただいて幸せいっぱいになった栞はこちら。

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ジンベエザメかわいいーーーーー!!!

これは10年選手決定。在庫があれば浦添市にある城紅型で購入できますんで、沖縄在住の方はぜひ。

多読・積読・遅読を推したい

とにかく多読・積読がすぎると思う。自覚している。今日時点で、現在進行系で読んでいる本を一度積み上げてみた。

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8冊ある(時折読み進める詩集や歌集は省いた)。しかもその後ろにそびえ立っている本はノート以外すべて積読である。こんなに積んでいる上に遅読なのに、さらに毎月10冊くらい買い足している。

さて、私は多読・積読肯定派である。まず多読。多読をするまで、私は1冊読み切ることができないタイプの人間だった。飽きてしまうのだ。

だけど、敬愛する精神科医・名越康文さんの本「精神科医が教える 良質読書」で『何冊か併用して読まないと飽きてしまう』という一文を読み、あっ、その手があったか!とすぐ多読に変えた。そしたら月に10冊くらいは読了できるようになったのだ。すごい!

本にはこうも書かれていた。

本Aと本Bが化学反応を起こしてハッとひらめくことがあります。

これは実際に多読になってわかったのだけど、1冊をじっくり読むよりも数冊を併読することで、全然ちがうジャンルの本なのに繋がることがあるのだ。

化学反応が起こることによって別の角度からの理解が深まりつつ、普遍性について考える機会にもなる。しかもその「ハッ」でまた読むモチベーションが上がる。多読は3度オイシイのだ。

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次に積読について。積読ってたぶん「こんなに貯めてしまった。読まなきゃ」って思うタイプの人には向いてない。だけど私はそこらへんマイペースなので、1年でも2年でも平気で読まずに置いておける。

で、ある日突然「いま読みたい」ってタイミングがくる。もうすっかり忘れていたレベルなのに、なぜか目が合う。しかも買ったタイミングでパラ見したときは全然ピンとこなかった内容が、洪水のように私の体内に入っていくのがわかる。こればっかりはタイミングなのだ。だから私は積読に対して後ろめたさは持たずに、いつか起こる奇跡だと思って積んでいる(半分言い訳である)。

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ちなみに私は遅読についても肯定していて、それも良質読書の影響だ。名越先生は本に「読書で聞く力が育つ」ということを提唱している。

難しい本を理解しようとする姿勢は、相手の話を理解しようという姿勢につながります。自分の理解の枠組みを超えたわかりにくい本に、たとえ1日30分でも毎日向き合って読むという訓練をする。そうすることで、自分とまったく感性の異なる「他人の話」に耳を傾けることができるようになるのです。

さらに名越先生は「速く読むより深く読む」を推進する。

自分が読むのが遅い、苦手だと感じながらも、なにが書かれているのかじっくり考えながら読むのです。

自分がなんのために読書をしているのかを考えると、私はやっぱり自分を知るため、成長するために本を読んでいると思う。だとしたら、速くたくさん読むことよりも、実りある読書=遅読上等、という考えに至ったのである。

きっと頭のいい人は速く読んで、速く身に付けられるんだと思うんだけどね。私は私のペースで。

風呂読書

はい。これはその名の通り、湯船に浸かりながら本を読む行為である。私が毎日のルーティンの中でいちばん好きな行為だ。

風呂読書については過去記事で熱量たっぷりに語っているため、詳しく知りたい方はぜひ記事を読んでみてほしい。

で、ここでは記事に書いている内容を要約する。

風呂読書の魅力は、入浴と読書を併用することで時短になること、血行が良くなるからか内容が入ってきやすいこと、無防備な自分だからか素直に読めること、邪魔するものがなにもないこと、集中力が削がれにくいことだ。

ちなみに私は風呂読書ではビジネス系は読まず、エッセイか小説が多め。やさしい時間にしたいから。小説については、最近お風呂でグラスホッパーを読んで失敗したんだけど、続きが気になる系はダメ・ゼッタイ。のぼせるから。

最近だと下記の本が風呂読書にぴったりだった。重量が軽いのもポイント。

おわりに

こうやって書き出してみたら、意外と自分が読書にこだわりを持っていることに気づく。それはやっぱり、読書が人とのコミュニケーションと似てるからなんじゃないかと思うのだ。

せっかく出会ったのだから、いい出会いにしたい。いろんなことを知りたいし、吸収させていただきたい。新しい自分の感覚や感情にも気づきたい。

そうやって日々、本とお付き合いさせていただいているのである。面白い読書法を持っている方はぜひコメントを!






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