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筆文字との出逢い


充電期間を終えたら


枯渇していたアイディアの源泉が
再び湧いてきた。


雪がチラチラと地上に
舞い降りるように


頭の中に降りてくる。


表現したい言葉が

書きたい事柄が

次々に降ってくる。


でもそれは

すぐに単語ひとつでも
書き留めておかないと

手のひらに舞い降りた雪のように

すぐに消えてなくなってしまう。



幸い書き留められたものは


スマホのメモの数として
毎日増えていく。


その中から実際に
形になるものといえば

ほんのわずか。


でも、焦らずに

どんどん
貯めておこうとおもうの。

またいつアイディアが枯渇するか
わからないもの。笑



くさくさするときには


あとからメモを見返すと


その言葉に自分が
励まされている。

過去に残した言葉が

いまの自分を
励ましてくれるのだ。



あぁ、そうだった、
そうだった。

すっかり忘れていた
たいせつなこと。



前のじぶん、やるじゃん、

なんて心の中で
自分に見直す。


そんなことばを長年
コレクションしているうちに

自分と同じように、
この言葉が励みになる人が
いるかもしれない。


曇ってしまった心に
陽の光を届けられるかもしれない。


スッキリお悩み解決、元気100倍!
とはいかなくても、


沈んだ心にそっと寄り添うことは
できるかもしれない。

だから、書く力を神さまは
与えてくれたのかもしれない。


そう解釈したわたしは



そんな想いを胸に
勇気を出して活動するように
なりました。





思い起こせば
筆ペンを扱うようになって
15年も時が流れていました。


はじめて社会へ出て勤めたのが
県内トップクラスのホテルだった。

配属先は日本料理店。


和食厨房はものすごく厳しいから
みんな毛嫌いしていた。

着物を自分で着付けて帯を締め
夜遅くまで和服に草履で勤務する。


客層はVIPばかりだ。

社会のいろはを、接客サービスを
文字通り叩き込まれた。




代々そのお店では
過去にスタッフが
懐石料理のおしながきを
筆ペンで手書きしていたのだった。

既に退職された方が
描いた過去のおしながきを
見せてもらい、

ゆるやかで優雅な字体に
感動したのを今でも覚えている。

新入社員のくせに
わたしはこの仕事を絶対に
担当したいとおもった。

なぜか、自信があったのだ。


数年後

次の筆耕者を決める選考を終え

料理長から
書くように抜擢された。



20歳そこそこの
身なりはギャルな小娘が

休日の度にカフェでひとり、

筆ペンを持ち黙々と
おしながきの構成を考えたり、
字体を考え何時間も書き続けた。

このときから漠然と
わたしはこの筆字を将来仕事にする、と


全く根拠はないのに

なぜだか確信していたようにおもいます。



そんな懐かしの思い出話。


つらつらと書き綴ったら
着地点が思わぬところへ。



こんな日もあるよね。


筆文字との出逢いのおはなし、
カニつまんでお届けいたしました。





きょうもみなさん
おつかれさまでした◎




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